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取組事例テーマ

高知県大月町柏島のサンゴの海の保全と持続可能な地域社会を目指す教育研究の取り組み

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キンギョハナダイ舞う柏島の水中景観, この海を目当てに多数のダイバーが訪れる。
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漁業者とダイバーのコンフリクトを鎮めるために、両者および林業者、児童生徒などが協力してアオリイカ産卵床を設置。
取組概要

 高知県西南端の柏島周辺海域は、温帯域であるにもかかわらず造礁サンゴが顕著に発達し、黒潮と豊後水道の影響を二つながらにして受け、熱帯・亜熱帯・温帯の魚類があわせて1150種生息するなど、高い生物多様性と生物生産性を誇っている。しかし、柏島の地域社会は過疎化・高齢化により疲弊し、海域の利用をめぐる漁業とツーリズムのコンフリクト等様々な社会問題も起こっている。このようなフィールドで高知大の自然科学と社会科学の研究者は共同して文理融合型の研究を進め、その成果を地域社会や学生に還元してきた。現在、黒潮圏総合科学専攻・黒潮圏科学部門の教員が中心に、理工学部、地域協働学部など多くの学部の教員が協力し、NPO法人黒潮実感センターと共同して、柏島のフィールドワークを含む「土佐の海の環境学:柏島の海から考える」の講義を展開し、かつ地域に対する提言をも含むその授業の一部を「宿毛湾大学(旧柏島大学)」として地域の人々に公開している。他に黒潮圏総合科学専攻の大学院生や地域協働学部の学生の実習も行われ、生活や経済活動と自然環境保全の調和や、持続可能な地域社会の在り方、ひいては人と自然の望ましい関係を考える教育に活用されている。

今後の展開

 「土佐の海の環境学」を中心とした教育活動と地域社会への還元に力を入れていく。授業の一環として行われる座談会(ミニシンポ)「宿毛湾大学」は、毎年新しいテーマを取り入れ、教員、地域住民と学生が議論すると共に、その年の新しいテーマを講義に取り入れていく(2023年度は海洋プラスチックごみ問題)。

担当者
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