【えんむすび隊】古民家で日本文化に触れよう(ひなまつりの準備をお手伝い)

2018年2月21日
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 2月21日水曜日、えんむすび隊は今年もひなまつりの準備をお手伝いするべく、風情あふれる佐川町上町地区に行ってきました。
 
 古くから城下町として栄えた佐川町は、今もなお伝統的な商屋住宅や酒蔵などで町並みが形成されています。歴史的な情緒も漂い、毎年開催されるひなまつりイベントには多くの方が訪れるそうです。例年、ひな人形の飾り付けにえんむすび隊は参加させていただいています。今年もひな人形の飾り付けのお手伝いと、佐川町の歴史や文化について教えていただくことになりました。
 
 えんむすび隊の参加学生を乗せたバスは、朝の9時過ぎに佐川町に到着しました。今回の参加者は男子学生2名、女子学生9名(その内、留学生1名)の11名です。学生の到着を今か今かと待ってくださっていた多くの地域の方と、学生と地域の方がひな人形の飾り付けを行う様子を撮影に来た、地元のテレビ局のカメラ2台に迎えられ、学生は少し緊張の面持ちです。今日の作業の流れを説明していただいた後、簡単に自己紹介をし、竹の加工とひな人形の飾りつけの二つの作業に分かれました。
 
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 ひな人形の飾り付けは、かつての寺子屋を改装した建物である名教館(めいこうかん)からスタートです。立派な7段飾りを3組、飾りつけます。このひな飾りは、地元の方の寄贈品です。ひな人形の飾りつけをしたことがあるという学生も、7段飾りは初体験ということで、土台の組み立てから四苦八苦。地元で観光案内を行う、NPO法人佐川くろがねの会の皆さんと意見を出し合いながら組み立てていきました。土台が完成すると今度は人形や小物を箱から出すのですが、15体の人形とそれぞれが身に着ける小物、段に飾り付ける箪笥や牛車など、出す作業だけでもなかなか手間がかかります。特に、人形と身に着ける小物が別々にしまわれていた組では、去年の写真を見て相談しながら、まるでパズルを解いているかのようでした。
 
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 一方で、男子学生の2名はイベント開催期間中に花を飾るための、竹の加工のお手伝いをしていました。電動ドリルで針金を通すための穴をあける作業で、気を緩めるとすぐ縦に割れてしまい、何度も失敗しつつ頑張りました。
 
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 名教館の飾りつけが完成すると、次はかつての警察署跡地である佐川文庫庫舎に移ります。こちらには5組のひな人形を飾り付けました。それぞれ2度目の作業ということもあり、ひなまつりのことを全く知らなかった留学生もてきぱきと作業を進めていました。
 
 12時を超えたあたりで、昼食タイム。今年も佐川町の尾川地区のお母さん方が作っている特製弁当をいただきました。地域の方と学生が混ざり合って席に着き、今日の作業のことや佐川町のこと、学生の出身地の話など、それぞれ思い思いの話題に花が咲きました。
 
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 昼食の後は、佐川文庫庫舎の飾りつけを終わらせた後、佐川町の公式ガイドブックを見ながら佐川町の概要について学び、くろがねの会の方に上町周辺の案内をしていただきました。自分たちが飾り付けた名教館や佐川文庫庫舎がどういう建物だったのか、また現存する武家屋敷について丁寧に教えていただけました。
 
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 歴史的建造物にひな人形を飾り付けるということで、学生にとっては歴史や文化、伝統に触れることのできた、刺激の多い一日になったようでした。
 
 ご協力いただきました皆様、ありがとうございました。
 以下に参加した学生の声の一部を紹介いたします。ぜひご一読ください。
 
●人文社会学部人文社会学科2年 女子 
 今回の活動の中で、歴史ある建造物や町並みを見て「きれいに保存する」という方法の他に「現在の生活になじませながら保存する」という伝統の伝え方があることに気づきました。佐川町は貴重な建物が多くありますが、そこを立入禁止にせず、町の人が生活の一部として利用しているから、貴重な建物も生き生きして魅力的に見えたのかなと感じています。
 ひな人形のかざり付けの際に佐川町の方が「う~ん、こっちの方が良いき、こうしょ!」と言っていたことが衝撃的でした。「伝統」は細部まで忠実に再現しなければいけないと思っていたので、あ、こんな感じでいいだとびっくりしました。
 今回はじめてえんむすび隊に参加しましたが、とても身になる体験でした。笑いのたえない一日になりました。
 
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●人文学部国際社会コミュニケーション学科3年 女子 
 今回の活動の1番の収穫は、高知の地域・人々の温かさに触れることができたことです。ひな人形を飾る時も、私たちが作業できているか、分からないことはないかを聞いてくれたり、さりげなくサポートもしてくださいました。その活動時、そしてお昼ごはんを食べている時も、たくさん佐川町の良い所や歴史を詳しく、そして面白くお話ししてくださって、とても楽しく勉強することができました。また上町地区を案内してくださった時も、名教館の瓦がグローブとボールを模ったものであることや、竹村邸の玄関・ふすまの取ってはすべて文紋が入っていることなど、とてもユニークなお話が聞けて、今回参加して良かったと思いました。
 
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●農林海洋科学部2年 男子 
 江戸時代、佐川町が高知に次ぐ第二の町だったと知り、どうしてこんなにも城下町の町並みがあるのかの疑問が解けました。特に町歩きのときに入ったお殿様を向かえるための武家屋敷は、とてもおごそかな雰囲気であり、まちお殿様を向かえるために様々な工夫がされていて、とても面白いと思いました。
 今回のえんむすび隊の活動だけでは、まだ佐川町のことを知りきれていないので、今度ぜひ観光で訪れようと思いました。
 
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