【えんむすび隊】「地域の子どもたちと防災を学ぼう!」in中土佐町

2018年8月29日
 8月28日、近年まれに見る猛暑が落ち着いたかと思えば戻ってきたような気候の中、えんむすび隊6名が中土佐町久礼地区にお伺いしました。
 
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 今日は、中土佐町人権啓発センターで活動している「どろんこ子ども会」の初となる防災訓練です。日頃は小学1年生から6年生までの子どもたちが、さまざまな行事を通して経験や学びを得ており、今日は10名が参加してくれました。
 
 センターが立地する場所は、海辺ならではの景勝地を誇るポイント。同時に、高知県による想定津波や中土佐町の津波避難マップによれば、南海トラフ巨大地震が生じた場合に5~10m級の津波が20~30分で到達すると予測されている地点でもあります。だからこそ、いざというときに動けるよう防災への意識喚起をすることはとても大切です。職員さんたちの志しを伺い実施の運びとなった今回のえんむすび隊では、学生たちはスタッフとして参加し、地域の子どもたちとの防災について学びを深めます。
 
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 自己紹介と開会式を済ませると、いよいよ訓練の始まりです。
 子ども会の開催中に地震が発生、20分後に津波が来るので制限時間内で避難場所へ移動する、という想定のもと、道中に防災クイズも交えたものとなりました。
 大学生たちはクイズの出題やゴールでの時間測定などを通じ、子どもたちが様々な課題にどう対応するかを直に知り、防災意識を高めるには、という振り返りに繋げます。
 
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 それぞれの場所で出されるクイズ、「防災リュックには何を入れる?」「こんなアクシデントはどう対応する?」…子どもたちはあれでもない、これでもないと考えながら答えていきます。
 ゴールではクイズの答えを確認し、結果…1チームは無事避難、もう1チームは残念ながら津波に飲まれてしまいました。けれども、訓練を重ねることで今後は全員無事に避難できると期待されます!
 
 防災訓練が終わると、今度は炊き出し体験として大きな鍋でのカレー作りです。ご飯炊き係り、カレー作り係り、食事場所のセッティング係りとそれぞれに分かれ準備をしたことでテンポよく工程が進み、子どもたちと学生のふれあい時間が長くなりました。新聞紙でお皿を作る練習も行い、みんな四苦八苦しつつも完成させます。
 
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 最初の顔合わせでは緊張していた子どもたちですが、お昼ご飯を食べ終わる頃にはすっかり打ち解け、大学生と追いかけっこをするくらい普段の表情を見せてくれていました。
 
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 午後からは、防災訓練を通じての気付きを言葉にするためのワークショップ。学生たちでフィードバックを行い、まとめたものをセンター職員の方々の前で発表します。
 
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 今回、学生たちは子どもたちとの避難訓練や交流を通し、非常時に子どもが自分で身を守るためにどうするのがいいのか、そのための訓練には今後どう工夫が必要かということを深く考えることができたと思います。
 同時に「自分たち大人もパニックになってはいけない」との気づきを得ていたり、発表時にいただいたコメントで「保護者は子どもを預けているからには安全と信じてくれている。子どもが自主的に考え、避難できるよう今後の意識啓発や工夫が目標」という地域の子どもたちの命を預かる方の立場からお話を聞き、それぞれの立場から改めて防災について考えることができたと思います。
 
 地域の子どもたちからも、色紙や気持ちのこもったプレゼントをいただくほどフレンドリーに接していただき、学生たちには人と接することについても大きな学びになったのではないでしょうか。
 このたびは素敵なご縁を本当にありがとうございました。
 
 以下、参加した学生の声を紹介します。
 
●人文社会科学部 3年 女性
 具体的な目的があったわけではなく、何かためになることができたらという理由での参加でした。結果としては、非常に有意義な時間を過ごすことができました。
 気軽な気持ちで参加しましたが、とてもたくさんのことを学ぶことができました。私の小学校では避難訓練をかなりの回数やってきて、中・高でもたくさん行いました。しかし、今回は企画・運営の立場で訓練に参加するという初めての経験でした。そのため、新しい発見がたくさんありました。小学生の子どもたちは、自分なりに考えて行動していましたが、やはりまだまだ発展途中で訓練を通して、実際の地震への対応ができるような人になってほしいなと思いました。また、大人になった私達でも少し戸惑うような場面もあり、地域全体、大人を巻き込んだ形での訓練が必要だと感じました。
 
●理工学部 2年 男性
 高校生まで勉強しかしてこなかったので、地域の方達と触れ合う機会があまりなかったので今回参加させて頂きました。部活を統率する・まとめる立場となるため、広い視野を持って周りをサポートできるようになりたいと思いました。
 初めは子供達との距離もありましたが、何かを一緒に協力して作ったり、遊ぶことで子供達から近づいてきてくれて、距離も縮まったと思います。今日の活動を通して、自分の意見を出し合って、それをまとめて発表したり、他の班の意見を聞けたことは大きかったと思います。発表でも言いましたが、いざとなったら子供達や大人でさえもパニックになると思います。ですから、初めにとる行動は大事ですし、クイズなどを通して知識を蓄えて楽しく覚えられればいいなと思いました。
 
●人文社会科学部 3年 女性
 私は3年生になり、高知県の公務員として働きたいと考えています。そのため、現在課題となっている、災害への対応というものを学びたく、この活動に参加しました。今回の活動では、どのように災害が起こった際避難するのか、を具体的に学びイメージを深めたいと思っていました。
 今回の活動に参加し、感じたことは子供達の元気さでした。様々な学年の子達がいて、皆で仲良く遊んでいる様子に心がいやされました。
 また、海が目の前にある立地でとても景色がきれいなことが印象に残っています。海が目の前にあるからこそ、子供達を安全な場所へ素早く避難させる必要があることをすごく感じました。様々なアイテムの中から必要だと思うものを5つ選んで、途中のアクシデントに対応していくというゲーム性のある避難訓練は楽しく防災が学べる、いい機会になると思います。子供達の防災について、イメージだけで考えるのと、実際に見てみるのとでは違うことが分かりました。
 
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