医学部微生物学講座の皮膚ウィルス遺伝子解析に関する研究が米国感染症学会学術誌「The Journal of Infectious Diseases」に掲載されました

2018年4月10日

 本学医学部微生物学講座の橋田裕美子助教、大畑雅典教授らによるヒト皮膚ウイルスゲノム解析に関する研究成果が『The Journal of Infectious Diseases』に掲載され、電子版が公開されました。

 皮膚には常在するウイルス群集が存在することがわかってきました。研究チームは幼少時に皮膚に感染するメルケル細胞ポリオーマウイルスに着眼し、その全ゲノム遺伝子解析を行いました。その結果、本ウイルスの転写調節領域での塩基配列パターンは大きく2つに分けられ、日本人とそれ以外の地域(欧米、東南アジア、南アジア、オセアニア、アフリカなど)出身者の間で感染するウイルスの塩基配列に明確な相異があることを発見しました。この判別は迅速かつ簡単に実施できることが示されました。したがって、皮膚擦過物や毛根のついた毛髪があれば、そこに存在するウイルスを解析することで、その人物が日本人かそうでないかをある程度判別することが可能になります。「医科ウイルス学」を「法医学」分野へと発展させることが期待されます。これらは高知大学医学部独自のユニークな研究です。
 The Journal of Infectious Diseasesは1904年、米国感染症学会の学術誌として創刊された伝統のある医学誌で、世界の感染症分野をリードする一流の国際誌です。
 研究チームの皮膚ウイルスに関する研究成果は、2016年6月と2018年2月にも同学術誌(印刷版)に掲載されています。
 Ecology of Merkel Cell Polyomavirus in Healthy Skin Among an Asian Cohort. J Infect Dis. 213: 1708–1716, 2016.
 Prevalence and genetic variability of human polyomaviruses 6 and 7 in healthy skin among asymptomatic individuals. J Infect Dis. 217: 483–493, 2018.

 
 論文名:Genetic Variability of the Noncoding Control Region of Cutaneous Merkel Cell Polyomavirus: Identification of Geographically-Related Genotypes(DOI: 10.1093/infdis/jiy070) (皮膚メルケル細胞ポリオーマウイルス転写調節領域の遺伝的変異:地理特異的遺伝子型の同定)
 著者:Yumiko Hashida, Tomonori Higuchi, Kiyohiko Matsui, Yuka Shibata, Kimiko Nakajima, Shigetoshi Sano, Masanori Daibata
   

 今回の論文の詳細はこちらから

 

 本研究は 
   2018年3月13日 高知新聞夕刊と高知新聞ネットニュース (記事はこちらから
   2018年3月20日 産経新聞ネットニュース (記事はこちらから
   2018年3月30日 産経新聞朝刊
  で報道されました。
 

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