◆総合人間自然科学研究科博士課程黒潮圏総合科学専攻3年生のDonna Masion Guarteさんが、日仏海洋学会で「論文賞」を受賞しました

2020年7月7日

 総合人間自然科学研究科博士課程黒潮圏総合科学専攻3年生のDonna Masion Guarteさんの論文「土佐湾周辺海域での標本によるソウダガツオ属(サバ科,魚類)仔魚の分類学的再検討」が、令和2年度日仏海洋学会WEB総会(6月27日)において、「論文賞」を受賞しました。
 全世界の熱帯域と亜熱帯域に属する諸国、特に発展途上国では、ソウダガツオ類は極めて重要な水産資源ですが、近年、それらは主に乱獲によって激減しつつあります。適正な資源管理には対象魚種の生態、特に初期生活史に関する知見が重要ですが、ソウダガツオ類のその情報は極めて少なく、さらに主要なヒラソウダとマルソウダの仔稚魚の分類と識別も殆ど不明な状態にありました。
 論文では、土佐湾で採集された膨大な標本を観察し、ソウダガツオ属を明らかな2タイプに個体発生学的に分類し、各タイプをヒラソウダもしくはマルソウダの仔魚になることを予測できました。
 この結果は、今後ソウダガツオ類を種毎に資源変動と資源管理を検討して行く上で大きな判断材料となることが期待されます。

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