◆医学部医学科生理学講座(統合生理学)の椛秀人特任教授及び米国デューク大学メディカルセンターの松波宏明教授らの研究グループの研究成果が米国科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America」に掲載されました

2020年11月20日

 医学部医学科生理学講座(統合生理学)の椛秀人特任教授及び米国デューク大学メディカルセンターの松波宏明教授らの研究グループの研究成果が、米国科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America」に掲載され、令和2年11月16日に電子版が公開されました。

 椛特任教授らのこの研究により、ミトコンドリアゲノムにコードされたNADH脱水素酵素1と2のN末端部のアミノ酸配列が近交系マウスの系統間で変異しており、その変異ペプチドが手がかりとなって系統(野生では個体)認識されることが、交配雌が交尾相手以外の別系統の雄に曝露されると流産するという神経内分泌反応(ブルース効果)を用いて証明されました。さらに、正逆交雑により得られた雑種第一代の雄とその尿を用いて、ブルース効果が母性遺伝し、その有効成分が尿に含まれていることが明らかになりました。動物の体内にはミトコンドリアがユビキタスに存在することから、マウス以外の動物や人のミトコンドリアペプチドの嗅覚コミュニケーションにおける役割の解明が期待されます。

 

<論文名>Maternally inherited peptides as strain-specific chemosignals

<和訳>ミトコンドリアペプチドが系統認識の手がかりとなる匂いとして機能

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