◆愛媛大学連合農学研究科(高知大学所属)の泉水彩花さんが、日本水産増殖学会第20回大会において最優秀学生ポスター発表賞を受賞しました

2022年12月27日

 愛媛大学連合農学研究科(高知大学所属)の泉水彩花さんが、令和4年12月3日に北海道大学水産学部(北海道函館市)で開催された日本水産増殖学会第20回大会において最優秀学生ポスター発表賞を受賞しました。

 養殖漁業の飼料において、特定のアミノ酸および核酸等から構成される摂餌刺激物質を添加することにより、持続可能性が高いものの嗜好性に劣る低魚粉飼料(※)の摂餌量を大幅に改善することが確認されています。日本で最も多く養殖されているブリ(Seriora quinqueradiata)において、アラニン、プロリン、イノシン酸の混合物が摂餌刺激物質として知られていますが、この摂餌刺激物質が摂餌量を増加させる仕組みについては、ほとんど分かっていません。

 本研究では、アラニン、プロリン、イノシン酸を用いて、それぞれがブリの摂餌行動、食欲亢進ホルモンであるニューロペプチドYの脳内発現量の応答および摂餌量に与える影響を調査しました。その結果、アラニン、プロリン、イノシン酸はそれぞれ異なる経路でブリの摂餌行動、食欲および摂餌量を調節している可能性が示唆されました。

 本研究結果から、ブリにおける低魚粉飼料の摂餌量を改善する可能性が見い出され、持続的なブリ養殖の実現に貢献できると考えられます。

 

※低魚粉飼料:飼料中の魚粉の大部分を植物性タンパク質等で代替した飼料。持続性が高いとされる。

 

発表名:摂餌刺激物質がブリの摂餌量、摂餌行動および NPY 発現量に及ぼす影響

発表者:泉水彩花(愛媛大学連合農学研究科(高知大学所属))・深田陽久教授(高知大学自然科学系農学部門)

 

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