◆自然科学系理工学部門の比嘉基紀准教授らの研究成果が「Ornithological Science」誌に受理されました
四国の森の新たな外来鳥・サンジャクの分布調査を実施
― 四国西部に広く定着、生息適地は四国東部にも多く存在することが明らかに ー
自然科学系理工学部門の比嘉基紀准教授、理工学部卒業生 松田洋仁さんが、国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所、日本野鳥の会高知支部と共同で研究を行った成果が「Ornithological Science」誌に2024年5月17日付で受理されました。
本研究では、四国西部で拡大する新たな外来鳥類・サンジャクの分布を調査し、主に森林率が中程度の低地に分布すること、生息適地は四国東部にも多く存在することを明らかにしました。
四国では近年、外来種・サンジャクの拡⼤が確認され、それに伴う⽣態系への影響が懸念されています。本研究では、サンジャクの効率的な調査⽅法とその分布を決める要因を調べ、その結果、サンジャクは初夏の朝に特定の鳴き声を拡声器で再⽣するとその応答により⾒つけやすくなること、森林率が中程度の低地に主に分布し、四国⻄部に広く定着していることが分かりました。
さらに、⽣息適地は現在サンジャクが定着していない四国東部にも広く分布すると推定されました。また、サンジャクの⽣息によって在来⿃類4種の⽣息確率が顕著に低下しているという傾向は現段階ではみられないことも⽰唆されました。
サンジャクが⾼密度化する前に、さらなる在来種への影響評価と分布拡⼤の阻⽌に向けた効率的な捕獲⽅法とモニタリング体制の確⽴が求められます。
詳細はこちらをご覧ください。プレスリリース本文.pdf(1MB)
なお、このプレスリリースは2024年7⽉17⽇に公開されたプレプリントに基づきます。
【論文情報】
論⽂名: Non-native Red-billed Blue Magpie Urocissa erythrorhyncha expanded in lowlands with moderate
forest cover, with no significant impact on native common bird occupancy, in Shikoku, southern Japan
(南⽇本の四国で外来サンジャクは森林率が中程度の低地で、在来・普通種の⿃類の占有率への有意な影響なく、
拡⼤した)
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