2018.11.16 株式会社ダイセル 三木氏インタビュー記事を掲載しました

2018年11月19日

参画社員派遣の担当者様の声 第2弾

企業の皆様の参考に、派遣責任者の方が本事業をどのように感じているのか、シリーズでご紹介しております参画社員派遣の担当者の声第2弾です。

今回は、株式会社ダイセル研究開発本部医療関連事業戦略室 未来医療研究センター所長をされています三木氏にインタビューを行いました。ぜひ、ご覧ください。

 

●株式会社ダイセル 三木氏インタビュー

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株式会社ダイセル 研究開発本部 医療関連事業戦略室

未来医療研究センター 所長 三木 克哉氏

 

■社員の方を派遣した立場から、どういったことを想定して派遣されましたか。

 自社からは、企画を自分の使命とした比較的若い社員を送り込んでいます。彼らの企画力を上げるために多様な価値観を持った人々と共有化することが本人の成長になるであろうと。もう一つ、単に教育システムというだけではなく、新しいものを創造していくという、企業としては何か事業企画書のような具体的なものを掴んでもらえたら嬉しいな、という想いから社員の派遣に至りました。結果として何か提案出来たらというちょっと欲張った想いもあって、ということになりますね。

 

 この希望創発研究会は、ものすごく多様性があって、企業の方も、僕らと同じ立場の人事系の方も居るし、経験豊富な方、現場で実施に関わっている方、また推進側の多様性や先生方の情熱もあって、何か今までと違う異質なものを生み出すだろうなという期待感がものすごくありました。 

 

 特に惹かれたのは、人と人の結合。実は企業側から見ても、使命である企画とか、新しいソリューションの提供というのは、閉塞感があるんですよ。新しいものが生まれてこない。これは多分、日本の今の社会体制であったり、企業の持っている基本的な価値意識であったりというところに、日本全体が閉塞感に陥っているんじゃないかという思いが前からあって。そういう意味では一つ風穴を開けられる可能性がある。そういうところもすごく共感しました。

 

■ご自身も参加されてみて、感じたことを教えてください。 

 企業内の異業種交流であったり、同業種の交流であったりは、当然あるんですけど、これだけ多様性があるのは珍しいし、かなり密度が濃いので、それが今までとは違うものすごく面白いところです。

 

 何か新しいものが作れそうな可能性を感じていますが、1年間の結果として、物になりそうな良質なモノが出てくるとは思っていません。とにかく、ここの場は、他では経験出来ないような、学生さんがいて、文系・理系の大学の先生方が居て、色んな業種の方が居て、そこの年齢層の構成もすごくバリエーションがある。その多様性の新鮮さを、希望創発研究会はものすごく持っている。これは期待感として、何か生み出すきっかけに絶対なると思います。

 

 希望創発研究会では、毎回毎回議論してるでしょ。それはとても貴重な経験で、僕自身もそうですが、中堅や若手の人がこれを経験出来るというのは、すごいメリット。結果に繋がるだろうと思います。 

 

 だから、この1年で僕らが期待している何か新しい企画のきっかけが出来たらなというところ、もしくは具体的にまだまだだねというレベルであっても、それは礎として活きてくる。これはある意味、高知発ですけど、色々なところに展開していくべきアプローチじゃないのかと思います。こういう形のものは聞いたことがないですから。 

 

■派遣する側、参加する側、2つの立場を経験されたことによるセンターに対するイメージ、理解の変化はありますか。

 僕と先月インタビューされた口村さんは特殊な立場で、社員を派遣した側、また参画社員としても希望創発研究会に参加しています。

 

 ファシリテーターという立場ですが、ディスカッションの場でオピニオンリーダーが引っ張りすぎると、そっちに流されるという傾向があります。僕はどちらかというと話すのが好きなので、ちょっと抑えた方がいいかなと思ったりします。でもそこが難しいんです。 

 

 テーマが面白いので、ついつい言いたいし、どんどんヒントをあげたいという思いにかられるんですね。そういう意味では、参加側の中に入り込んだ今の状態は、推進側の先生方や企業の方々とは違う立場で話が出来るので、そこのポジションの必要性を感じています。恐らくこれを企画された時は、僕や口村さんみたいなポジションは想定していなかったんじゃないかと思っていて、それが新しいやり方のヒントみたいなことになれば嬉しいなと思います。 

 

■今後の希望創発センターへの期待やあり方はどのようにお考えでしょうか。

 元々の基本理念ややり方は素晴らしいと思っているし、是非是非継続してほしいです。ただ、もう少し外への発信があってもいいんじゃないかと。本当に新鮮なやり方だし、今までに無いので。後は、1年間のプログラムに乗っていた人が、どうやってモチベーションを維持していくのかがすごく課題だなとは思っています。今回のゴールは、それぞれの課題で、それぞれが企画に近い提案をする。それを出した後も継続的に残っていくようにフォローするような仕組みがあればいいのかなという気がしますね。

 

 モチベーションなり、今回、先生方がしきりに言っていた根源に帰って、哲学的思考をしてというのが、ものすごく大事なところなんですけど、そういう習慣が身についていくのかなと思います。希望創発研究会での時間は、非日常なので。企業に長いこと居ると、常識に縛られるところがあって、予定調和ですね。常識範囲はこうでしょ、で枠に収まってしまうんですよ。

 

 常識の枠の中でやっていくので、ポーンと飛ぶ想像に繋がらない。今回の基礎セミナー(注)で、池田センター長からイノベーションの三成分(技術、経営、感性)のお話がありましたけど、僕自身、感性イノベーションと、他の二成分のギャップはものすごく感じています。ここを意識するとしないでは全く違うと思うので大事だなと思いました。僕らがやってるのはこの技術と経営の二成分しかやってないので、そこが新鮮でした。 

 

 例えば訓練をして境界まで行く発想が出来ても、そんなの絶対無理だって言っちゃう傾向があって、また枠の中に引き戻してしまうんですよ。突飛な可能性や発想を潰しちゃう可能性があるので、ファシリテーターもそこに気を付けないといけない。そういった発想は、まだまだ出てきてはいません。池田センター長は簡単に言うけど、めちゃめちゃ難しいから。

 

 多分、放っておいてもこの希望創発センターというのは発展していくはずですよ。これだけの想いを持っている人達がいるわけで。希望創発研究会は、1年目なのでね。来年以降、受けられた方々がどうなっていくか見ていきたいというのはありますね。場合によってはOB会みたいなものがあってもいいかなと。期待感があるので、これから先どうなるのかなっていうのは見たい。僕自身は当然、この後も関わるつもりでいます。どういう形になるのかはわからないですけど、嫌やって言われん限りは(笑)。そんなことを思っています。

 

(注)基礎セミナーは、希望創発研究会のプログラムの中で、高知大学の教員が講師となって行うセミナーで、本センターの教育研究システムを構成する「希望創発セミナー」の一つ。他に、学外の方を講師に迎えて行う協働セミナーがある。

企業の皆様の参考に、派遣責任者の方が本事業をどのように感じているか、シリーズでご紹介している第2弾です。

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