遺伝子解析の分類

@臨床的遺伝子診断

臨床的意義(検査の妥当性、感度、特異度、正診率等)が十分なレベルまで確認されており、診断結果が患者・家族の臨床管理に役立つと期待されるもの。しかし、後述C 「体細胞遺伝子解析」に相当するものは、臨床的意義が確立されていてもここには含まない。遺伝病であれば遺伝子解析実施の有無にかかわらず遺伝カウンセリングの対象で ある。
特に診断前後の遺伝カウンセリングは必須である。なお、個々の症例に対しての解析 実施計画の提出は初回のみとし、同一疾患同一遺伝子を対象としたものが以前に承認 されていれば、新たに計画書の提出は求めない。しかし、研究、診断の枠組みに変更 があった場合や判断が難しい場合は、新たに計画書を提出し、許可を得る必要がある。

A遺伝子診断研究

研究開始時点で、遺伝素因の関与が明らかな、遺伝性疾患や薬剤等に対する特異な反応性を有する人やその血縁者からの検体を扱う研究で、比較的少数の候補遺伝子を対象として、変異の検索を行う場合等が該当する。解析の結果により、患者・血縁者に対して臨床管理に有用な情報が得られる可能性があるが、あくまで研究を第一の目的として 行われるもの。なお、特定の遺伝病の原因遺伝子のポジショナルクローニングの試みは Bに含む。
遺伝病の患者等であれば、遺伝子解析実施の有無にかかわらず遺伝カウンセリング部門の存在を紹介する。

Bヒト遺伝子研究

研究開始時点では遺伝素因の関与の程度が明確でない疾患等、上記2種の解析の対象でない人からの検体を扱う研究。不特定多数の遺伝子・遺伝子多型を対象とする場合等多くの研究が相当する。解析の結果は、直ちには検体提供者に臨床管理上有用な情報をもたらさないと考えられる。

C体細胞遺伝子解析

癌細胞等における体細胞変異の解析とその変異の確認のための正常組織の解析、すべての細胞系列におけるRNAレベルでの遺伝子発現の解析等、次世代には受け継がれない変化を解析の対象とするもの。

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