Vol.1 米国麻酔学会 ASA2012に参加して
2012年10月13日から17日に米国 Washington DCで開催された米国麻酔学会(American society of Anesthesiologists)でした。ワシントンへは成田空港から15時間程のフライトで到着したのは午後3時頃でしたが、入国審査に2時間程要し、空港から出たのは夕方になってしまいました。日本でいうと12月頃の気温で、念のため持参してきたジャケットが大変重宝しました。
学会は今年の大統領選挙の会場でもあるワシントンコンベンションセンターで開催されました。道路をまたがるほどの広さの会場で、規模の大きさも日本の学会では経験したことのないものでした。
今回の発表者は河野先生、リサーチコースの岩田君、私の3人でしたが、他にも横山教授、また私の演題の実験に協力していただいた徳島大学の江口先生、山本賢太郎先生、リサーチコースの高橋君も参加しました。
私の発表は初めてとなるe-posterでの形式であり、経験者が少なかったこともあり、進行の方法が予想できない状況でした。予定では学会2日目の午後1時からとなっていましたが、従来のポスター発表と異なり、始めの20分ほどはe-poster前に来ていただいた先生方に演題内容を説明するというものでした。しかし、その後は座長のかたが順次進行していく形式となり、私はセッションのなかで最後の発表でした。E-posterの前に立つと緊張を抑えることはできなかったですが、時間が経つにつれ、演台を聞いていただいている先生方の数が増えていくのが励みともなり、最後まで発表することができました。ただ、質疑応答に関しては河野先生に全てをお願いするというかたちになってしまい、英語を話すこともそうですが、聞き取る力も必要であることを実感させられました。
私の発表が3人のなかで最後だったこともあり、終了後はワシントンDCの観光に行ってきました。大統領の邸宅であるホワイトハウスを始め、初代大統領であるリンカーンを祀ったリンカーン記念館、ワシントンモニュメント、アメリカ軍兵士の墓であるアーリントン墓地を巡り、また翌日はスミソニアン博物群、国会議事堂周辺を散策しました。どれも学会会場から徒歩圏内にありますが、日本と違い、広大な土地に建てられているため、首都とはいえども自然を感じることのできる環境でした。
今回、初期研修医の立場ながらこのような国際学会で発表させていただいたことに感謝申し上げます。医師になり2度目の学会発表がASAということで出発前は緊張の日々でしたが、海外の先生方の前で発表させていただいたことは今まで味わったことのない貴重な経験となりました。
Vol.2 米国麻酔学会 ASA2012 参加報告
麻酔科リサーチコース(学部3回生)の岩田です。
今回は、リサーチコースの代表としてこれまでの研究の成果を発表するために、2012年10月13~17日にアメリカ合衆国首都、Washington D.C.で開催された、米国麻酔科学会に参加させていただきました。
横山教授、河野先生、徳島大学の江口先生、研修医の山本先生、山中先生、それにリサーチコースの高橋君(学部2回生)といった方々との参加となりました。
私はASA2011にも見学として同行させていただいており、今回は2度目ということになりましたが、英語で学会発表するのは生まれて初めての体験でしたので、緊張と不安を抱えてのアメリカ行きでした。
日本に対して北半球のほぼ反対側に位置するWashington D.C.まで行くのには、成田空港からなんと、13 時間ものあいだ飛行機に揺られなければなりません。
Washington D.C.の緯度は東北の仙台と同じくらいで、暖かい高知の気候に慣れ親しんだ私にとってはかなり寒い土地なのではと心配していましたが、滞在中は朝晩を除けば上着が必要ないくらい暖かく、とても過ごしやすい都市でした。
学会場はとても広く、受付から全て英語で行う必要がありましたので大変でした。
とは言え、海外の学会に慣れた先生方が逐一サポートして下さったので、大きなトラブルもなく準備することができました。
学会2日目に自分の発表がありました。海外の著名な先生方に囲まれながらの発表で、あまりの緊張に手や声が震えて大変な有様になってしまいましたが、横山教授や河野先生にサポートしてもらいながら、何とか無事に終えることができました。私の大変拙い英語での発表でしたが、質疑応答も活発に盛り上がり、何とか成果を伝えることができたことに安心しました。
河野先生や山中先生の発表も拝聴させていただきました。
英語でも堂々とした立派な発表をされていて、とても学ぶことの多い、身になる体験とさせていただきました。
会期中には空いた時間を使って、観光にも行きました。日中は穏やかな天候のもと、ホワイトハウスやリンカーン記念館などのアメリカを代表する建築物や、スミソニアン地区の博物館や美術館をまわり、アメリカの首都を目一杯楽しみました。
夜は横山教授を始めとする先生方に、様々なレストランに連れて行っていただき、本場アメリカの味を堪能することができました。
今回、世界で最も規模の大きい学会に参加し英語で発表するという、望んでもなかなか得られない貴重な体験をし、ここに書き切れないほどの本当に多くのことを学ばせていただきました。
最後になりましたが、学生である私にこのように貴重な体験を与え、支援して下さった横山教授と、研究の指導から始まり、英語で発表するための準備や旅行の手続きまで、多くのことでお世話になり迷惑をかけた河野先生に心からの感謝をいたします。