診療案内

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外来診療

 高知大学医学部歯科口腔外科では、教授以下、すべてのスタッフが診療に当たっており、原則として教授の診断・治療方針の決定の後、担当医が治療を行います。 歯科用診察台を9台を設置し、1日約80〜100人の診察を行っております。 24時間体制のもと、深夜でも救急処置が可能で、状況に応じてすぐに隣接診療科と連携が取れる体制になっています。

対応疾患


顎・口腔外科疾患

 腫瘍(良性腫瘍、癌など)、嚢胞(歯根嚢胞や顎嚢胞など)、炎症(歯や顎骨、頬部、頸部など)、外傷と骨折(歯や顎骨、口腔・顔面など)、顎変形症(歯列不正や顎の変形・非対称)、顎関節疾患(顎の痛み、開口障害など)、口腔粘膜疾患(口内炎、白板症など)、唾液腺疾患(口腔乾燥、唾石症など)、神経疾患(神経痛、神経麻痺など)、血液疾患(白血病、血友病など)、睡眠時無呼吸症候群

歯科疾患

 有病者の歯科疾患(血液疾患、心疾患などの基礎疾患を有する方の歯科・口腔外科治療)、口腔顎顔面インプラント、歯や顎骨、顔面の欠損

各種専門外来

 顎・口腔領域には様々な腫瘍の発生により、適切な処置が遅れると重篤な結果を招くことがあります。 また、単に褥瘡と考えていたものが、すでに悪性化していることも少なくありません。 特に、悪性腫瘍は全身病であり、全身的な立場から治療を行うことが大切です。 当科は医学部の中の口腔外科という立場を生かして、各科と連携し、最新の再建手術を含めた治療を行っています。 各種の腫瘍性病変に限らず、診断に苦慮している症例など、遠慮なく紹介してください。

粘膜疾患外来

 口唇から口峡咽頭部にいたる口腔粘膜に生じた炎症性疾患、扁平苔癬や白板症などの角化性疾患、さらに金属・薬物アレルギー疾患など、すべての口腔粘膜病変を対象としています。 治療はレーザーを用いた光線力学的治療(PDT)や蒸散、外科的切除から薬物治療まで、最新の治療を行います。

顎関節外来

 近年、顎運動時に顎関節の異常や、ときに頭・頸・肩部の疼痛、目の疲労などの多様な臨床症状を訴える顎関節疾患が増加し、当科を受診しています。 顎関節外来ではこれらの原因を精査し、咬合異常の原因を除去するとともにスプリント療法、関節腔内パンピング・マニピュレーション療法を行い、顎関節内障に対しては関節鏡視下剥離授動術を行っています。 顎関節に異常があって難治性の患者さんのご相談を受け付けています。

顎変形症外来

 顎変形症は上下顎骨の相対的あるいは絶対的アンバランスにより、開咬や前突だけでなく、時に顎関節症を併発し顔面の機能的・審美的な障害を引き起こす疾患です。 この治療には口腔外科、矯正歯科、補綴歯科などからなる集学的治療が要求され、多くは術前矯正治療後、下顎枝矢状分割術や上下顎骨切離移動術などの変形症手術が行われます。 骨格性の咬合異常や顔貌の変形に悩む方のご相談に応じています。

矯正歯科外来

 当科では歯列不正に起因する咬合異常や審美不良を訴える患者さんのために、専門医による矯正歯科外来を設けています。 また、顎変形症の術前後の歯列矯正も行っています。 歯列矯正を希望される方はご相談ください。

インプラント外来

 当科では歯の欠損症例にインプラント治療を行っています。 また、顔面の欠損に対する顔面補綴(エピテーゼ)や顎骨再建後の移植骨へインプラントを応用し、咀嚼や構音機能、顔貌の審美性の回復を行っています。 難症例には上顎洞挙上術(siuns lift)や骨(髄)移植、オトガイ神経移動術などを応用するだけでなく、仮骨延長装置(osteodystraction device)を使用して歯槽骨を高くしたり、顎骨を延長する新しい治療法も採り入れました。 インプラント難症例や顎顔面の欠損症例など遠慮なくご相談ください。

口腔心身症外来

 舌や顔面の不定疼痛、口臭、歯科治療恐怖などに悩む患者さんを対象としています。 このような患者さんの多くは他の病院を受診しても受け入れられず、時に医療不信に陥っていることもありますので、病因の検索とともに悩みを十分に拝聴し、薬物療法に認知療法、行動療法、自律訓練法を加味した治療が必要です。 治療に苦慮している症例など拝見いたします。

外来担当医表

午 前 新 患 教 授 講 師 教 授
講 師 助 教 講 師
助 教 助 教
医 員 医 員
再 来 講 師 助 教 助 教 講 師 助 教
助 教 医 員 医 員 助 教 医 員
医 員 医 員 医 員
午後 外 来
(予約のみ)
口腔ケア 口腔ケア インプラント インプラント インプラント
ドライマウス 口腔腫瘍 障害者歯科
顎関節症 小手術 口臭
口腔ケア 歯科矯正 口腔ケア

入院診療

 歯科口腔外科病棟は3階西病棟にあり、それぞれ小児科、第一内科との混合病棟です。 現在、専門ベッド数は 10床ですが、それを超える場合は、一般ベッドを利用し対応しています。 年間の入院患者数は約141例で、手術件数も年間約135例(全身麻酔:127例、局所麻酔8例)であります。 口腔疾患以外の疾患を有している方は、その専門診療科と協力して診療にあたっています。
 当科では口腔癌、顎顔面骨骨折、嚢胞性疾患、感染症などの患者さんが入院下に手術を主体とした治療を受けていますが、なかでも、口腔癌の患者さんが多くを占めています。 さらに、手術を行った症例でも、骨や軟組織を移植したり、インプラントを埋入したりして形態、機能の回復を計っています。
 なお、導入療法後に手術を行い、得られた摘出組織は、生物学的あるいは組織化学的研究材料であり、種々の角度より治療効果、予後との関係においてアポトーシスを追求しております。