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小児科は赤ちゃんから青年までの内科的疾患とそれに伴う心の問題だけではなく、妊婦さんの心配事、子どもさんの成長、学校生活などについてお母さんお父さんが抱えている問題にも対応する総合診療科です。
当院の小児科では、子どもの病気すべてについて最初の診断と外科や耳鼻科などの専門科への紹介だけではなく、以下の病気について特に専門医が対応しています
一般外来は月~金の午前中です。専門外来は下記の表を参考にしてください。
入院、外来ともに専門の小児科医が担当しますが、研修医の教育も行っていますので、医長の監視・指導のもとに複数の医師が担当医になります。これは複数の専門分野の医師による、より高度かつ安全な医療を提供するためです。
夜間診療などの救急医療については、高知県、高知市の医療体制方針に協力して高知市、南国市の総合病院が交代で担当する小児夜間診療輪番体制をとっています。平日23時までは高知市丸の内のあんしんセンター、それ以後は輪番病院を受診してください。ただし、緊急を要するなど、特別な理由がある患者さんはこの限りではありません。詳細は高知市救急センター(TEL;088 - 875 - 5719)にお問い合わせ下さい。
患者さんとそのご家族はお客様ではなく、患者さんの病気を治すために結成されたチームメートであり、医療スタッフと対等な協力者であると考えています。患者さんとご家族の協力なくしては適切な治療ができません。よりよい医療を実践するために患者さんの希望通りにならない場合もありますが、私たちもよく説明しますので、十分に話し合い、理解していただきたいと思います。
ただ、子どもの病気は救急疾患が多く、小児医療の現場ではしばしば迅速な判断が求められます。そのために、場合によっては現場優先、説明不十分な事後承諾と感じられる場合もあるかも知れませんが、救命優先とならざるを得ない場合もあることをご承知下さい。
歴史的には感染症を専門とする教室ですが、基本的に小児内科領域すべての専門家を揃えています。中でも体と心の両面のバランスを考えながら診療できる小児科医を多く揃えているのが特徴と考えています。
時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
午前 | 久川 浩章(准教授) 三浦 紀子(特任助教) 脇口 明子(臨床教授) |
藤枝 幹也(教授) 松下 憲司(講師) 荒木 まり子(助教) 玉城 渉(助教) |
久川 浩章(准教授) 大石 拓(助教) 石原 正行(助教) 満田 直美(特任研究員) 長尾 佳樹(医員) 細川 卓利(臨床教授) |
久川 浩章(准教授) 荒木 まり子(助教) 山本 雅樹(助教) 大石 拓(助教) 脇口 明子(臨床教授) |
藤枝 幹也(教授) 久川 浩章(准教授) 荒木 まり子(助教) 満田 直美(特任研究員) |
午後 | 〔予約〕 脇口 明子(臨床教授) |
〔予約〕 松下 憲司(講師) 大石 拓(助教) |
〔予約〕 大石 拓(助教) 石原 正行(助教) 満田 直美(特任研究員) 細川 卓利(臨床教授) 齊藤 志穗(医員) |
〔予約〕 脇口 明子(臨床教授) |
〔予約〕 藤枝 幹也(教授) 荒木 まり子(助教) 山本 雅樹(助教) 玉城 渉(助教) 満田 直美(特任研究員) |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
小児血液腫瘍外来(午前) 心理外来 フォローアップ外来(午前) |
小児循環器外来(午前) 小児腎臓外来(午前) フォローアップ外来 小児アレルギー外来(午後) |
小児アレルギー外来 予防接種外来(午前) 小児神経外来 心理外来 小児腎臓外来 |
小児循環器外来(午前) 心理外来 小児内分泌・代謝外来(午前) 小児アレルギー外来(午前) |
小児腎臓外来 小児循環器外来(午後) 小児内分泌・代謝外来 心理外来 |
一般血液、尿検査の他に専門分野毎に検査を行っています。
骨髄(血液を造る場所)の造血細胞、組織を採取し、白血病などの悪性腫瘍や貧血などの診断・評価を行います。
脳脊髄液を採取し、評価します。
固形腫瘍では病期の評価のため、CT、MRI、シンチグラフィー、PET-CTなどの画像診断を行います。
超音波診断装置を用いて、腎臓、尿管、膀胱の形態を評価します。
尿路感染症を繰り返す例や腎尿路奇形を伴う例に、膀胱に造影剤を注入し、排尿中に膀胱、尿管の形態を評価します 。
腎組織障害の評価および治療方針を決定する目的で行ないます。基本的には局所麻酔で(小さいお子様では全身麻酔)、腹ばいの姿勢で、太さ2~3mmの針を腎臓にさして腎組織を採取します。
感染症に対して、画像検査などを行い、治療に役立てるとともに、細菌培養、ウイルス分離、病原体抗原検査、病原体の核酸(遺伝子)の検出、血清抗体価測定などを行い感染病原体の診断を行います。免疫に問題があれば、通常の感染症が重症化することがありますので、必要に応じて、免疫能を評価する検査も行います。
血液検査、尿検査、髄液検査、頭部画像検査(頭部CT、頭部MRI、脳血流シンチ、PET-CTなど)、デジタル脳波システムを用いた発作時脳波動画同時記録、末梢神経伝導速度などを行い、診断を進めていきます。
詳細は「小児アレルギー」をご覧ください。
健康状態と発達段階を評価する健診および、発達指数と知能指数による運動・精神面の発達検査を行います。
超音波診断装置を用いて心奇形の診断や心機能の評価を行います。
血行動態を把握し、治療方法の決定や術前評価を行うためのものです。カテーテルとは、2~3mmの細い管の事ですが、これを、主に太ももの付け根の血管から心臓まで進めて検査します。
造影剤を用いて心臓を高速断層撮影し、心臓や血管の形態を評価します。
安静時や運動中の心電図変化を記録し、不整脈や運動耐応能を評価します。
様々な内分泌疾患に対して,ホルモン測定や負荷試験を行っています.また,先天代謝異常や肥満,生活習慣病についての検査も行っています。
運動・精神面の発達検査および評価を行います。必要に応じて心理面の評価も行います。
軽度発達障害(落ち着きのない子、集団行動がとれない子、子ども同士でトラブルが多い子、一つのことに熱中しすぎる子など)、チック、言語発達遅滞、不登校その他の心身症に対応します。
リスク別に決定している治療プロトコール(日本小児白血病研究会、日本小児白血病リンパ腫研究グループ)に従って、抗癌薬による化学療法を行います。重症度に応じて、造血幹細胞移植を行ないます。 小児では頻度の低い慢性骨髄性白血病に対しては、抗癌薬以外の腫瘍用薬による分子標的療法を行なっています。
各科と連帯し、集学的治療を行います。症例によって外科的治療、放射線治療、抗癌薬による化学療法を選択し、施行します。小児の腹部腫瘍で最も多い神経芽腫などの進行例に対しては自己末梢血幹細胞移植を行います。 症例により、免疫療法(高度先進医療・特殊治療を参照)の併用を考慮します。
小児で最も頻度の高い鉄欠乏性貧血に対する薬物治療をはじめ、再生不良性貧血などの重症貧血に対する薬物治療(免疫抑制療法)を行います。また、再生不良性貧血では重症度によって造血幹細胞移植を行います。
頻度の低い疾患ですが、確定診断のうえ、免疫抑制療法や造血幹細胞移植を行ないます。
頻度の低い疾患ですが、プロトコールに従って治療を行ないます。
特発性血小板減少性紫斑病では、薬物治療(ステロイドホルモン、ガンマ-グロブリン大量療法など)を行います。血友病では、定期補充療法(第VIII因子製剤、第IX因子製剤)を行い、長期的にフォローアップします。その他の出血性疾患も確定診断後、治療計画を立て、長期的にフォローアップします。
確定診断のうえ、必要に応じて薬物治療を行います。
ステロイド剤を中心としていますが、治療の感受性、副作用発現の有無(低身長、骨粗鬆症、緑内障、白内障など)、腎生検による組織像を総合的に判断して、症例毎に免疫抑制薬(シクロスポリン、シクロホスファミド、ミゾリビン、アザチオプリンなど)の適応を決めています。難治例に対しては生物学的製剤(リツキシマブ)を用いることもあります。
尿中蛋白量、腎機能、腎組織像を総合的に判断して、重症と判断される症例においては、ステロイド薬、抗血小板薬、抗凝固薬、免疫抑制薬を含む多剤併用療法(カクテル療法)を行なっています。中等症以下の場合は、抗血小板薬の他、降圧薬などを投与します。症例により血漿交換も行ないます。
急性、慢性腎不全に対して腹膜透析を中心に、持続的血液濾過・透析を行っています(麻酔科、泌尿器科、外科との共同)。
全身性エリテマトーデス(SLE)はステロイド薬治療が基本ですが、治療効果、副作用、腎組織像など総合的に判断して、免疫抑制薬の併用を行なっています。 若年性特発性関節炎は、病型により、非ステロイド系抗炎症薬、メソトレキセート少量療法、ステロイド薬、免疫抑制薬の単独あるいは併用療法を行なっています。
診断に即した根本治療すなわち、抗菌薬、抗ウイルス薬を投与し、状態に応じた補助的な治療を行います。予防接種は、海外渡航前のワクチン、帰国子女のワクチン、受け忘れた方(スケジュールを外れた方)のワクチンスケジュール、特殊なケースについても対応いたします。
けいれん重積(30分以上けいれんが持続する)や難治てんかんの方は入院治療を行います。その他、発達の遅れ、退行など発達に問題のある方、歩行障害など神経学的に問題のある方の診療も行っています。
早産・低出生体重児にともなう、未熟児貧血、未熟児代謝性骨疾患、慢性肺疾患に対する治療、その他の合併症についても各専門の医師と連携を取りながら治療を行います。また、RSウイルスに対するパリビズマブ(抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体)投与も行います。
γグロブリン静脈内投与を行い、冠動脈合併症抑制に努めます。
各種検査で確定診断に至り、病態に応じた管理を提供します。外科的治療が必要な場合は心臓血管外科と協力し治療します。また、動脈管開存や弁狭窄に対しては、カテーテル治療を積極的に導入しています。
確定診断を行い、病態に応じた薬物治療などの管理を行います。
様々な内分泌疾患に対してホルモン補充療法を中心としたコントロールを行っています。
身体面を主に診る医師、心理面を診る医師、および心理士がチームを組み、かつ保護者に対するケアサポートも同時に行いながら診療を進めます。必要に応じて児童思春期精神科医との連携をとるようにしています。また児の発達支援も行ないます。