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コラム -医療情報提供-

医師になるまで~医学部入学から専門医になるまでの道のり

 医師になるには、まず医学部に入学する必要があります。入学試験は英語・数学・理科などが中心ですが、医師は人と接する職業ですので、いわゆる態度やコミュニケーション能力も必要です。そのため、ほとんどの大学で面接試験も行っています。

 入学後はまず、解剖学・生理学などで体の仕組みや構造、病理学・薬理学、法医学などで病気に関係する基礎的なことを学びます。3年生からは、内科、産婦人科、整形外科、眼科など、全ての科の病気について勉強し、4年生になると、診察の仕方や手術の仕方なども学びます。5年生からの病院実習では、医師と一緒に実際に患者さんの診察をしたり、手術をしたりします。

 6年間で医学部を卒業して医師国家試験に合格すると、2年間は、研修医という身分で先輩の医師に指導してもらいながら患者さんの診療をします。内科・外科・小児科・精神科など、医師として最低限必要な知識と技術を学びます。

 研修医を修了後、内科や外科・産婦人科・泌尿器科など自分が将来専門とする科を決め、専攻医という立場で勉強しつつ診療します。3年間の専攻医が終わると、専門医として自分の判断で診断や治療をします。

 専門医になるにはかなりの時間が必要で、18歳の時に現役で医学部に合格しても、卒業時に24歳、研修医修了時に26歳、専攻医修了時は29歳、つまり11年間かかります。医師が経験を積むためには、実際に患者さんを診察・手術しますが、経験が不十分な医師が失敗することは許されません。患者さんが安全な状態で若い医師が経験を積めるように、時間をかけて指導します。

 学生・研修医・専攻医の指導は、専門医の中でも経験豊かな指導医が担当します。患者さんには最善の治療を行いつつ、将来の医療を担う医師を養成するために、長い期間をかけて指導・育成しています。


◎ 著者プロフィール
氏名:武内 世生(タケウチ セイショウ)
所属:高知大学医学部附属病院 総合診療部
役職:准教授

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