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生理学(循環制御学)

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研究室紹介

【教育理念】

生理学における最も基本的で重要な命題が、ホメオスターシス、すなわち恒常性維持機構の解明であり、その理解を助けることが医学部の生理学教育の根幹であることはいうまでもない。しかし、歴史的にみると、その研究手法が、時代とともに、マクロからミクロ、あるいは統合的手法から要素還元的手法へと一方向性にすすみ、いまや、その逆方向への知識の醸成を試みる生理学研究者・教官が極めて少なくなった。そのため、教育面においてもその弊害として、知識の統合よりも要素の記憶に重点がおかれつつある。生理学から生化学、分子生物学が派生し、独立した学問に体系化された今、基礎科学としての生理学という学問階層に求められるのは、まさに統合生理学(integrative physiology)であり、これこそが医学部の生理学教育の柱となり、臨床医学へとつながるものであると考える。

このようなことから、統合生理学の考え方に重点をおいた学部および大学院教育を実践し、"考える臨床医および医学研究者"を育成する。

研究内容

1.神経インターフェイス技法による不整脈死・心不全死を予防する治療法の開発

自律神経の電気刺激により致死性不整脈である心室細動を防止したり、慢性心不全における心筋細胞死を防止し、心臓の機能を再建・再生するための画期的治療方法を開発している。

2. 組織工学技術を用いた心室の機能再建・再生法の開発

組織工学技術を用いて、幹細胞から心室を再生し、不全心筋の機能を補充する移植片を作っている。

3. ナノテクノロジーによる生体とデバイスとの機能的融合法の開発

ナノテクノロジーを応用して、次世代人工臓器や機能代行装置と生体に残された機能とをインターフェイスして機能融合するバイオニック技術を開発している。

4. 難治性自律神経失調症による重度の起立性低血圧を克服し、寝たきりを防止するバイオニック動脈圧反射装置の臨床開発に関する研究

Shy-Drager症候群などの難治性自律神経失調症による起立性低血圧を治療するための情報型人工臓器として、バイオニック動脈圧反射装置の基盤技術を開発している。

5. 遠隔介護・医療支援システムの開発

医療現場で使用可能な生体情報の無線伝送システムおよび在宅医療機器の遠隔監視制御システムを開発する。

6.呼吸と循環の関連性から新たな評価指標の開発

呼吸(肺疾患、呼吸筋)と循環(心臓、血圧)における関連性を実際の集団から分析し、慢性肺疾患や起立性低血圧に対して早期発見に有用かつ新たな評価指標の開発をしている。

スタッフ紹介

役職名・所属 氏名 詳細
教授 佐藤 隆幸 研究者総覧へ
助教 戸髙 寛 研究者総覧へ
助教 市川 厚 研究者総覧へ
高知大学医学部 生理学(循環制御学)

高知大学医学部 生理学(循環制御学)

FAX:088-880-2310