黒潮圏総合科学専攻

専攻概要

黒潮は,高知県の沖合を流れる世界最大級の海流で,周辺域はもとより,地域環境全体に大きく影響し,人間活動においても深く関係してきました。本専攻では,地理的には黒潮の影響を受けている東南アジアから日本まで,また地域的には沿岸部から河川の流域をさかのぼって山間部に至るまでを研究対象とし,自然科学・人文科学・社会科学・医科学の面から,水圏・陸圏・大気圏の「資源」・「環境・社会」・「健康医科学」・「人間科学」について総合的に研究・教育を行っており,私たちはこの学問を黒潮圏科学と称しています。ただ,黒潮影響域を強く意識はしていますが,これに限定した地域研究だけではありません。むしろ,総合的な視点を持つ新しい学問概念,「黒潮圏科学」を創成することに始まり,様々な環境や生物要素が存在する黒潮圏域をモデルとして,自然環境と調和のとれた持続型社会の構築に関わる基礎及び応用研究を行うことで,地球規模の諸問題解決へ貢献することを目指しています。

黒潮圏科学とは?

黒潮圏総合科学専攻は,黒潮そのものでは無く,「黒潮圏科学」という新しい学問を打ち出し,自然と人間の共生を目指す研究を進めています。「黒潮圏科学」における広義の黒潮圏域は,自然やそこに住む人々の活動及び諸問題を含んだ全体を指し,それらは黒潮で結ばれた運命共同体です。ここでは,一見別々に起こる諸問題から,根本的な因果関係を明確にし,私たち人間の今後のあり方や悪影響に対する予防策を考えます。そのためには,専門分野を越えて分析し,問題解決の道を探ることが必須であり,「黒潮圏科学」は,細分化した従来型の学問ではなく,文理融合した新しい学問分野として創出されたのです。それぞれの分野に関する高度な専門知識を持つとともに,異分野の知識・視点を磨くところ,それが,黒潮圏総合科学専攻です。