黒潮圏の持続型社会形成を目指す人材育成プログラム

プログラムの概要

わが国の生物資源及び環境を持続的に維持するためには、黒潮源流域の生物資源、環境の維持管理が欠かせません。本プログラムでは、資源の有効利用(人々の健康への効能を有する食用海藻の利用など)を通じて、黒潮に影響を与える地域の資源の利用のあり方を持続的な形に転換できる人材を育成すること、すなわち、フィリピンや台湾のような黒潮圏を中心とする諸地域の沿岸域における資源の持続的な管理と利用を担う人材を育成することを目的とします。

特に本プログラムでは、以下の主題に興味をもつ人材を受け入れます。

  • 沿岸資源・環境管理の研究
  • 地域環境経済の研究
  • 海洋生態系の藻類・魚類・プランクトン・底生生物・サンゴ・ウイルスなどの研究
  • 食品科学と栄養の研究
  • 環境と健康医科学の研究

博士号取得後は、黒潮圏域の持続型社会達成に貢献できる環境保全や海洋保護区の維持などの仕事に従事することを期待しています。

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5つの学習プログラム

プログラム参加学生は,以下のような5つの学習プログラムに参加してもらいます。

  1. 社会経済調査法学習プログラム
  2. 地域(漁村)の社会経済調査の過去のデータとの連続性や生態・環境調査班による海藻の生育条件調査結果などを考慮した調査計画策定等について学習します。ここでは各調査地の沿岸漁村を中心に社会経済調査を行い、特に生計を中心に実態を観察して海洋保護区(MPA)の推進役である住民にとって地元産の海洋資源の保護と利活用との関連について評価できるスキルを身につけることを目指します。

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  3. 生態・環境調査法学習プログラム
  4. 沿岸地域で生育している大型藻類、魚類や無脊椎動物等の生態調査法に加え、社会環境要因等との関わりについて学習する。各地の実情に明るいビコール大学、フィリピン農業省・漁業水産資源局第2地域支所、台湾国立中山大学、台湾国立東華大学との連携により、生育可能と思われる大型海藻の絞り込み、各調査地での継続的な生態調査を実施に加え、養殖の可能性について検討できる人材育成を目指す。

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  5. 健康機能性解析学習プログラム
  6. 本プログラムの基盤の一つである海藻成分の機能性解析について、各種の健康機能性アッセイ法の基礎、抽出条件の検討、スクリーニング計画や実施について実習を通じて習得する。また、ヒトへの介入試験法についても学習し、有用と判断される海藻が見出された場合にも対処できることを目標す。

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  7. 調理加工開発学習プログラム
  8. 特産物に調理や加工を施すことにより付加価値を付けて、域外へ売り出すことによって地域の活性化を図る取り組みについて、わが国は豊富な実績がある。そこで、生産や加工のみならず、流通や販売の実際やその重要性について学習する。海藻やその加工食品について、適切な加工法の選択や消費者の食嗜好の把握手順や解析方法を学ぶ。

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  9. 総括・情報発信法学習プログラム
  10. 各調査学習プログラムの検討結果について、相互理解を深めるためのグループワークを実施する。また、黒潮圏シンポジウムやその他の機会を利用して、本プログラムの教育・研究成果を発表する。

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カリキュラム

卒業に必要な修得単位数:(必修科目を含め)14単位以上修得

※プログラム必修科目(各2単位):以下の5科目10単位

  1. 社会経済・生態環境調査法 (1.社会経済調査法学習プログラム+2.生態・環境調査法学習)
  2. 資源機能解析法 (3.健康機能性解析学習プログラム)
  3. 資源加工利用法 (4.調理加工開発学習プログラム)
  4. 特別講究(専攻共通科目)
  5. DCセミナー(研究科共通科目)

選択科目:4つの領域(流域圏資源科学,流域圏環境科学,海洋健康医科学,人間科学)の科目84単位の中から4単位以上選択修得

特別研究:学位論文に関する研究:単位無し

黒潮圏国際シンポジウムでの発表:本プログラム対象学生(5.総括・情報発信法に相当:単位無し)

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