共通教育:地球科学概論II ー海洋学入門ー2006
(本年度の受講申請者数は188名です.昨年度より60名程増加)
授業テーマと目的
  地球表面の約7割を占める海洋は,大気や陸上の諸要素とともに地球環境システムの重要な構成要素である.地球規模で生じる気候変動を考察する上で重要となってくる海洋での様々な現象の実態やその役割を理解することを目指す.また,様々な海洋観測法も学習する.

 Keywords: 海洋学,海洋化学,物質循環,地球環境変動,地球温暖化,古海洋学

授業内容

      01. 10/03: ガイダンス(海洋学の概要)
      02. 10/17:海洋の成り立ち<01,02は岡村さんが代理>
      03. 10/24:海底地形
      04. 10/31:プレートテクトニクス
      11/07:金曜の講義を実施
      05. 11/14:大気・海洋システム
      06. 11/21:海水中の光と物性
      07. 11/28:海洋の基本構造
      12/05:金曜の講義を実施

      08. 12/12:海水中の化学物質
      09. 12/19:海洋循環
      10. 12/26:エルニーニョ・南方振動
      11. 01/09:海洋生物と生態系
      12. 01/16:深層水循環と気候変動
      13. 01/23:地球温暖化と海
      14. 01/30:古海洋学入門
      15. 02/06:期末試験
      番外:2005年度の試験問題(pdf)

参考情報
  • 今日(1/30)で一連の講義を終えました.受講者に毎回書いてもらったアンケートや質問事項は今後の講義改善に役立てていきます.ご協力ありがとうございました.
  • 「古海洋学入門」等に関連する追加情報を以下に示します.参考にして下さい.
  • 地球深部探査船「ちきゅう」の情報 → CHIKYU HAKKEN(地球発見)
  • 統合国際深海掘削計画(IODP) → http://www.iodp.org/
  • 国内の掘削科学情報サイト → 日本地球掘削科学コンソーシアム
  • 国内でのコア保管解析拠点 → 高知コアセンター
  • 南海トラフ地震発生帯掘削計画についての情報サイト → NanTroSEIZE.com
  • 私が深海掘削船JOIDES Resolution に乗船した時の写真集 → 北大西洋(Leg162) 南大洋(Leg177)
  • 海洋コア総合研究センターで卒論・修論研究を行うには? → 海洋コア総合研究センター教員の多くは,理学部自然環境科学科地球史環境科学コースと連携して,卒論生,修論生の受入を行っています.平成18年度は,地球史環境教科学コースの卒論生6名が海洋コアセンターで卒論研究を行っています.また,理学研究科自然環境科学専攻に所属する大学院生6名も研究しています.また,他の学部・コースの学生も海洋コアセンターの設備を利用して実験・研究を行うことが出来ます(学内共同利用制度).
  • ちなみに,私も普段は海洋コアセンターで学生達と一緒に研究(池原ラボ)を行っています.研究内容や実験設備などに興味がある方はメール,電話などで気軽にお問い合わせ下さい.池原実のホームページへ
  • ちきゅうに乗船するには? → 残念ながら学部生は研究者として「ちきゅう」に乗船することは出来ません.博士課程(ドクターコース)の大学院生だったら,研究プロポーザルを提出して採択されれば,実際に乗船して研究することが出来ます.修士課程の院生でも,指導教員と一緒に乗船する場合は乗り込むことが可能となっています.また,掘削科学研究をサポートするテクニシャンとして掘削船に乗って科学支援を行う仕事もあります.現在は,株式会社マリン・ワーク・ジャパンがその業務に当たっています.
教科書・参考書
 参考書として以下の本を推薦する.

「地球学入門」酒井治孝(著),東海大学出版会,2003.
「海洋のしくみ」東京大学海洋研究所編,日本実業出版社,1997.
「海と地球環境 -海洋学の最前線」日本海洋学会編,東京大学出版会,1991.
「地球温暖化と海」野崎義行(著),東京大学出版会,1994.
「海の科学-海洋学入門-」第2版 柳 哲雄(著),恒星社厚生閣,2001.

 その他,講義の際に随時紹介する.