大学紹介

平成18年度 高知大学入学式告辞

 新入生諸君、入学おめでとう。

 多年の努力が実を結び、ここにめでたく入学を許可された諸君を本学教職員と在校生一同は、心から歓迎いたします。

 ご家族の皆様も、さぞご満足のこととお喜びを申し上げます。ご来賓の方々に、ご臨席のお礼を申し上げます。

 国立大学法人高知大学は、誕生して2年を経ました。

 この間、日本の社会を見ますと、あらゆる領域と言ってよいほどに多様な場において、利己的な不祥事が多発しました。それらの根底には、自然を尊び、人を敬愛する精神の脆弱化が観察されます。そして今、教育のあり方に多くの国民の関心が集まってきております。

 21世紀に世界の人たちから、信頼と敬意をもって遇せられる日本であり、日本人であるためには、人間の営みとしての教育という視点から、どのような高等教育の場が最も相応しいのかと、国民の多くが国立大学に問いかけているのだと考えます。

 高知大学は、この問いかけに真剣に応えるために歩み続けています。

 学長として、全学に呼びかけている四つのCを今ここで、諸君にも呼びかけます。

 すなわち、社会が求めている大学改革、CHANGEをよく認識し、これを改革の絶好のCHANCEと捉え、恐れることなく果敢に挑戦CHALLENGEし、21世紀に相応しい高知大学を、CREATE創造しましょう。

 本日、入学を許可された諸君は、国立大学の法人化という明治維新以来の日本の大改革の歴史的証人であると同時に、まさに当事者でもあります。

 なぜならば、高知大学の主役は学生諸君であり、21世紀の日本を担うエリートは、あなた方学生諸君に他ならないからであります。そして今、高知大学は、社会が求め期待する、21世紀の人材を輩出する国立大学へと進化しようとしているからであります。

 高知大学の主役であるあなた方学生諸君が、この四つのC、CHANGE、CHANCE、CHALLENGE、CREATEを胸に刻んで、教職員と共に実学に基本をおいた知の創造と継承の場としての高知大学を進化させましょう。高度で実際的な学術・研究の推進と、地域社会はもとより広く国際社会に貢献できる人材を輩出し続ける大学を目指して、進もうではありませんか。

 諸君は本日から学生であります。生徒ではないのです。生徒は、学校で習い教わる人ですが、学生とは大学を利用して、自らが課題を求め、自らが学ぶ者であります。教えてもらうことを期待する人は、必ず失望するでありましょう。大学が、自分に何をしてくれるかではなく、諸君自らが、大学に何を求めるかということが大切なのです。大学の教育とは、教壇からの講義に止まるものではありません。同世代の人間同士が集まって学び、刺激し合い、議論しあうところに大きな意味があります。

 それぞれが、それぞれの立場で、それぞれの責任の下に、21世紀に相応しい人間に成長しようと、楽しく充実したキャンパスの日々を過ごして頂きたいと希望します。それこそが、4つのCを掲げる高知大学の進化のマイルストーンとなるのであります。


平成18年4月3日


国立大学法人 高知大学 学長 相良 祐輔


 

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