大学紹介

令和3年度 学位記授与式告辞

 本日、卒業・修了の日を迎えられた皆さん、誠におめでとうございます。

 ご家族の皆さまにも、心からお祝い申し上げます。

 特に、ここ数年は、コロナ禍に悩まされながらの日々でしたから、感慨もひとしおのことと思います。様々な思いを胸に、皆さんは、今日から、就職、進学、などそれぞれの新しい海に向かって船出していかれます。これからの時代のキャプテンは、あなたがた、若い世代であることは間違いありません。

 

 コロナ禍の嵐によって、私たちのライフスタイルに、大きな変革の方向性が示されたと感じた方も多いのではないでしょうか。特に、このような危機的な災難に直面した時、平常時では考えも及ばなかったことが、次々に起こることが露呈しました。その反面、これまでの生活に無理や無駄がたくさんあることが判明し、それを解消するチャンスにもなりました。中でも、私たちが目の当たりにした最も大きな事実は、人間はやはり『生物』だということでした。今回のような災難に際し、『人間という生物』が、自ら築いてきた『社会生態系』の中で暮らしていくことは容易なことではなく、世界中を席巻する大惨事にまで発展してしまいました。

 その中で、皆さんは、何をつかみ取りましたか?プラスのことも、マイナスのことも、一度、改めて考えてみてほしいと思います。卒業・修了までの学生生活で、何も得られなかったという人はいないはずだと信じています。見つからないという人は、見逃しているだけだと思います。真剣に探し出してみてください。きっと、皆さんの人生の役に立つと思います。

 いずれにせよ、卒業論文や修士・博士論文の研究や執筆を通して、もがき苦しんだことは、何事にも代えがたい人生の宝物になるはずです。これから、もっともっと広い社会に船出するにあたり、ここで得た「経験」という名のスペシャルレシピもまた、随所で役に立つことでしょう。

 今から5年後、10年後、20年後、30年後の未来の姿を想像することは容易ではないと思いますが、皆さんには着実に足元を固めつつ、未来の地球生態系の姿を描き続けるプレイヤーになってほしいと心から期待しています。

 

 さて、高知大学は来る2022年4月から始まる第4期の中期目標期間において、『地域を支え地域を変えることができる大学』へ進化を続けることを目指しています。もちろん、地域で得られた経験や成果を世界に発信しつつ、『地域の大学といえば高知大学』と、日本中、世界中の人に知ってもらえるようになることを目指しています。それこそが、Super Regional University、高知大学の姿です。大学を離れても、是非、応援してください。

 2024年に高知大学は創立75周年を迎えます。さらに、高知大学の前身の旧制高知高等学校は今年で100周年です。その記念事業の一環として、現在、校友会の設置に向けた準備が進んでいます。様々な形で高知大学に関わりを持ってくださった方全てを高知大学の応援団として校友会にお迎えしたいと考えています。その中でも、やはり中心となって応援し、輪を広げていっていただけるのは、本学を卒業・修了された皆さんだと思っています。大学を離れても、今後もぜひ高知大学の一番の応援団でいてください。

 

 今日、この式が終わったら、大きく深呼吸をして、しっかりと目を見開いて、新しい一歩を踏み出してください。

 

 もう一度言います。ご卒業、ご修了、おめでとう。

 

 令和四年 三月二十三日 

高知大学 学長 櫻井克年

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