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事実と向き合うとはどういうことか(鏡川クラスター実習班)

 11月10日、鏡川クラスター2年生・地域理解実習1年生(「記憶の記録と継承」チーム)は、ゲスト講師をお招きして講話ワークを実施しました。

 1950年代にビキニ環礁で繰り返し実施された米国の水爆実験により、第五福竜丸と同様に、数多の高知の漁業者の方々が被災しました。この事実は地元・高知の高校生たちの「幡多ゼミナール」の活動によって掘り起こされ、高知では「ビキニ事件」という重要なローカルな問題と認識されています。
今回、ビキニ事件のご遺族として被災者の尊厳の回復につながる活動をしておられる方をゲスト講師にお招きして、講話をいただきました。

 ビキニ事件による核被災の経験は、家庭の中で子どもたちに語られはしなかったこと。ご家族との会話の中で偶然お父様の被災経験を知った後、他者との出会いの中でビキニ事件と何度も“出会いなおし”ていったこと。ゲスト講師の個人史をお話いただく中で、そうしたことが伝わってきました。
ワークとインタビューでは、裁判に関すること、活動を続けられるモチベーションについて、若い世代に伝えたい思い、どんな未来であってほしいか、など他にも活発な質問が学生から出されました。ご持参いただいた貴重な資料も、休憩時間中に見せていただきました。

 悲惨な体験をした方のすぐ傍にいて、その事実と向き合おうとしてきたがゆえのご経験談、同時代の空気感のお話に、学生たちは引き込まれ、講話ワーク後で行った交流ワークの際に「3時間半があっという間だった」と感嘆していました。
 さらに、ゲスト講師の方のビキニ事件と向き合う姿勢にも、学生たちは多くを学んだようです。“悲惨な体験”を聞き取るには、聞き手の姿勢がとても重要になります。ご家族が亡くなられたのちに、同じく被災した船員さんたちのお話を聞いて回ったゲスト講師の方の真摯な聞き取りの姿勢、理解を深めるために自ら勉強を重ねてきた姿に、“実践的継承”とはこういうことかと、学生たちは感銘を受けていました。


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