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Phylum Echinodermata 棘皮動物門(約7000種)すべて海産種、潮間帯から深海底まで

 Class Crinoidea ウミユリ綱 トリノアシ,ウミシダ類
 Class Asteroidea ヒトデ綱 アカヒトデ,オニヒトデ
 Class Ophiuroidea クモヒトデ綱 チビクモヒトデ
 Class Echinoidea ウニ綱 ムラサキウニ,タコノマクラ
 Class Holothuroidea ナマコ綱 マナマコ,バイカナマコ


棘皮動物の特徴
1.放射卵割で,腸体腔(中胚葉性)*後口動物の発生様式を示す
2.真体腔で基本的には五放射相称の体をもち,体軸は口−反口極で,体節構造はない 
 *幼生は左右相称、成体ではナマコ類の大半とウニの不正形類(ブンブク類)
3.石灰質の内骨格をもつ *中胚葉性で,骨板あるいは骨片を形成
4.水管系(water vascular system)が発達し,多孔板を通して体外とつながる
5.末端が吸盤状になる管足(tube foot)をもち,移動やガス交換などに使う *静水骨格
6.消化管は発達し,肛門をもつ *2次的に不完全か,消失する場合もみられる
7.結合組織として,特有の“キャッチ結合組織”をもつ *皮膚の固さを自在に変えることができる
 *コラーゲン繊維の3次元の網目状構造にプロテオグリカン(コラーゲンを張り合わせる糊のようなもの)が付加したもの
8.循環系として,血洞系(けっとうけい hemal system=blood-sinus system)をもつ 
 *水管系に似た分布を示し,栄養物質や体腔細胞を運ぶ血細管とそれを薄膜で囲む囲血細管腔からなる管系
9.神経系は分散型 *中枢神経はなく,口を中心とする神経環と放射神経からなる
10.排出系はない
11.多くは雌雄異体 *発生様式は直接あるいは間接 *保育習性をもつ種も見られる
12.再生力が高く,自切や分裂による無性生殖も見られる
13.それぞれの綱で,幼生の形態が異なる

*ウミユリ綱 ウミシダ類のみで知られる(非摂食型)ドリオラリア幼生=>シスチジアン幼生=>ペンタクリノイド幼生=>柄の部分を切り捨てて成体となる
*ヒトデ綱 ビピンナリア幼生=>ブラキオラリア幼生
*クモヒトデ綱 オフィオプルテウス幼生
*ウニ綱 エキノプルテウス幼生  YouTube: A Sea Biscuit's Life
*ナマコ綱 オーリクラリア幼生=>ドリオラリア幼生


Hiromitsu Endo