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2012年12月の魚



ホシゾラダルマガレイ Engyprosopon macrolepis (Regan, 1908) (カレイ目ダルマガレイ科) 


 ダルマガレイ科のダルマガレイ属 (Genus Engyprosopon Günther, 1862) は,沿岸の砂地に生息する小型のカレイ目魚類で,世界の熱帯から温帯海域に分布する約30有効種が知られています(Eschmeyer, 2012).そのうち,日本には次の7種が分布します:ミナミヒメダルマガレイ E. hureaui Quéro and Golani, 1990,テナガダルマガレイ E. maldivensis (Regan, 1908),ヒメダルマガレイ E. longipelvis Amaoka, 1969,ニセダルマガレイ E. xystrias Hubbs, 1915,ダルマガレイ E. grandisquama (Temminck and Schlegel, 1846),チカメダルマガレイ E. multisquama Amaoka, 1963,そしてクシモトダルマガレイ E. kushimotoensis Amaoka, Kaga and Misaki, 2008 (Nakabo, 2002; Amaoka et al., 2008).これらのうち,3種は本研究室OBの尼岡邦夫博士(1959年に卒業,北海道大学名誉教授)により,記載された種です.また,テナガダルマガレイ E. macroptera Amaoka, 1963は,Amaoka et al. (1993)による本属の分類学的再検討の中で,E. maldivensis のジュニア・シノニムとされました(Eschmeyer, 2012).ダルマガレイ属では,形態における雌雄差が明瞭で,雄は2次性徴により両眼間隔が広くなり,頭部に棘をもつことや,鰭条が伸長し,体色が変化する(有眼側の色や数種では腹部が黒くなる)など様々です.これらは本属の雄が繁殖時期に雌に対して行うディスプレーに関係しているようです.

 本種は本研究室の沖の島周辺での潜水採集により,母島港北側と南側の水深10-18mの砂地から得られた4標本(標準体長 51.9-72.9 mm)に基づき,日本初記録として報告しました(論文の出版日は11月22日).本種の新標準和名のホシゾラダルマガレイは,有眼側に散在する多数の白色斑を星空に見立てたものです.本種はインド洋から西太平洋の熱帯から亜熱帯域の浅海域に分布し,南西インド洋のモーリシャスの北東に位置する Cargados Carajos Shoals (16の小島からなる環礁)で採集されたホロタイプのみに基づき記載されました(Regan, 1908).その後,Hensley and Randall (1990) により本種の再記載が行われました.採集記録は比較的少なく,西太平洋ではフィリピンとニューカレドニアから記録されていました.日本からの記録は,太平洋では3番目であり北限の記録です.

 本種の雄は眼のやや外側後縁に目立った皮弁をもちます(写真).本属30種の中で,雄がこのような皮弁をもつ種は,本種と E. xenandrus Gilbert, 1905(ハワイ諸島周辺の固有種)のみで,本種とは皮弁の縁辺の房の有無で容易に識別できます(本種には房がない).また,本種の雄は頭部の両側にオレンジ色の斑点をもち,無眼側の体には成長するに従い,暗色域が広がります(写真).また,成熟した雄は眼の周辺に骨質の隆起や棘をもち,胸鰭鰭条も著しく伸長します.一方,特徴のある成熟雄に比べると,本種の雌を近似種の雌と見分けることは困難です.雌雄の有眼側の斑紋のパターンはよく似ていますが,わかりやすい特徴がありません(写真).今回の標本では,遺伝子の解析により,雌雄が確かに同一種であることが判明しました(未発表).


参考文献

Amaoka, K., T. Kaga and H. Misaki. 2008. A new sinistral flounder, Engyprosopon kushimotoensis, from Kushimoto, Kii Peninsula (Pleuronectiformes: Bothidae). Bulletin of the National Museum of Nature and Science. Series A., Supplement 2: 107-113.

Amaoka, K., E. Mihara and J. Rivaton. 1993. Piscies, Pleuronectiformes: Flatfishes from the waters around New Caledonia. A revision of the genus Engyprosopon. In A. Crosnier, ed. Résultats des Campagnes Musorstom, Vol. 11. Mémoires du Muséum National d'Histoire Naturelle, Paris (N. S.) (Série A) Zoologie, 158: 377-426.

Eschmeyer, W. N. (ed.) 2012. Catalogue of fishes. California Academy of Sciences.

Hensley, D. A. and J. E. Randall. 1990. A redescription of Engyprosopon macrolepis (Teleostei: Bothidae). Copeia, 1990 (3): 674-680.

Katayama, E., H. Endo and T. Yamakawa. 2012. First records of a bothid flounder, Engyprosopon macrolepis, from Japan (Teleostei, Pleuronectiformes, Bothidae). Bulletin of the National Museum of Nature and Science. Series A, 38(4): 173-180.

Nakabo, T. 2002. Bothidae. In T. Nakabo, ed. Fishes of Japan with pictorial keys to the species, English edn, pp. 1358-1370, 1627-1628. Tokai University Press, Tokyo.

Regan, C. T. 1908. Report on the marine fishes collected by Mr. J. Stanley Gardiner in the Indian Ocean. The Transactions of the Linnean Society of London. Second Series. Zoology, 12: 217-255.


写真標本:
NSMT-P 96359, 58.3 mm SL, 高知県宿毛市沖の島古屋野,水深18m手網,スクーバ潜水,2009年9月24日,採集者:遠藤広光,片山英里,坪井美由紀,高田陽子,三宅崇智,写真撮影:遠藤広光.

雄の写真: NSMT-P 96359, 96360),沖の島古屋野,水深18m,2009年9月24日; 頭部(NSMT-P 96359); BSKU 72022 (有眼側無眼側),沖の島母島港北,水深10-14m,2004年7月20日.
雌の写真:NSMT-P 90816,沖の島母島港北,水深10m,2008年7月23日.

(遠藤広光)


多忙のため, 9月〜11月は見送り....


2012年8月の魚



オオウナギ Anguilla marmorata Quoy et Gaimard, 1824(ウナギ目ウナギ科)

 ウナギ科にはウナギ属のみが含まれ,世界で16種と3亜種の計19種・亜種が知られています. その中でもオオウナギは最も分布域が広く, 西は南アフリカからマダガスカル, インド洋を経て東南アジア, フィリピン, 台湾, 日本, 韓国南部から中部太平洋のマルケサス諸島に生息しています. 全長2 m近くに達し, ニュージーランドの固有種Anguilla dieffenbachiiとならんでウナギ科の中で最も大きく成長する種です (水野・長澤, 2009; 黒木・塚本, 2011). 本標本は全長1,115 mmで,オオウナギの中ではまだまだ小型のようです.

 孵化したウナギ類は,レプトセファルスという柳の葉のような扁平で透明な体の仔魚になり,しばらく浮遊生活を送ります.ニホンウナギはこの仔魚期に黒潮に乗り,日本にたどり着く頃には“シラスウナギ”と呼ばれる稚魚へと変態します (塚本, 1998; 黒木・塚本, 2011).ニホンウナギの天然の卵が発見されたのは,つい最近の2009年です. それまでにニホンウナギの産卵場は,より小型のレプトセファルスの採集成功から,徐々にグアム沖のマリアナ海溝の海山域へと絞られていました.天然に産み出された受精卵の発見は,産卵に参加する成熟した成魚の発見と共に産卵場特定の確実な証拠となったわけです.一方,分布が極めて広いオオウナギの産卵場は,ニューギニア北部からボルネオに至る海域とインド洋メンタワイ海溝など複数あると考えられています (岡村, 2002).

 2009年にはウナギ科ウナギ属の16番目の種 Anguilla luzonensis がフィリピン北部の河川から採集された標本を基に日本の研究者により記載されました (Watanabe et al., 2009). この新種の存在は,沖合で採集されたレプトセファルスの遺伝子解析によって,以前から予想されていたものです.また, 同年に台湾の研究者もフィリピン内の同河川から採集された標本を基にA. huangi という新種を記載しました (Teng et al., 2009). これら2種は同一種と判明したため,A. huangiA. luzonensis の新参シノニム*とされ無効名となりました. これは, A. luzonensis の論文が2009年3月に, A. huangi の論文が2009年11月に出版されたためです. 学名には先取権があり, 学術的な決まり事(動物命名規約)を満たし,より早く適切な出版物で公表された学名が有効となります. つまり,条件付きでの早い者勝ちなのです.

*同じ種に異なる学名が複数付けられた場合, その学名はシノニム(同物異名)となります. 一番早くかつ命名規約の条件を満たして公表された学名を古参シノニム, 後に公表された学名を新参シノニムと言い, 通常最も古い古参シノニムが有効名となり, 新参シノニムは無効名となります.

参考文献

Teng, H.-Y., Y.-S. Lin and C.-S. Tzeng. 2009. A new Anguilla species and a reanalysis of the phylogeny of freshwater eels. Zoological Studies, 48 (6): 808–822.

黒木真理・塚本勝巳. 2011. 旅するウナギ 1億年の時空をこえて. 東海大学出版会, 神奈川. 278 pp.

水野晃秀・長澤和也. 2009. わが国におけるオオウナギの地理的分布の現状. 日本生物地理学会会報, 64: 79–87.

岡村 収. 2002. オオウナギ. 高知県レッドデータブック [動物偏] 編集委員会 (編), pp. 180–181. 高知県レッドデータブック [動物編]. 高知県文化環境部環境保全課, 高知.

塚本勝巳. 1998. ウナギ属. 中坊徹次・望月賢二 (編) pp. 16–18. 日本動物大百科 第6巻 魚類. 平凡社, 東京.

Watanabe, S., J. Aoyama and K. Tsukamoto. 2009. A new species of freshwater eel Anguilla luzonensis (Teleostei: Anguillidae) from Luzon Island of the Philippines. Fisheries Science, 75: 387–392.

写真標本:BSKU 107372, 1093 mm SL, 1115 mm TL, 2012年5月23日,高知県須崎市下分 新荘川(長竹橋より下流およそ100 m),採集者:新荘川漁協,四国自然史科学研究センターより寄贈.

(鈴木貴志)


2012年7月の魚

シマセトダイ Hapalogenys kishinouyei Smith et Pope, 1906(スズキ目イサキ科)

 シマセトダイはスズキ目イサキ科ヒゲダイ属(Hapalogenys)に分類され, この属には本種を含め7種が知られています (Iwatsuki and Russell, 2006). 本種は1903年に高知市浦戸魚市場で,命名者の1人である Hugh M. Smith により採集された1標本(体長115 mm)に基づき新種記載され,このホロタイプ (USNM 55610) は米国スミソニアン自然史博物館に保管されています(Smith and Pope, 1906).また,本種の種小名は岸上鎌吉博士に献名されたものです.一般の図鑑では体長30 cm程の中型種とされていますが, 最大では50 cm程度まで成長するようです (Iwatsuki and Russell, 2006). 本種は主上顎骨に鱗が無く, 体側に5本 (大型の個体では3本) の暗色縦帯があること, 口が大きく上顎後端が眼の前縁下を超えることなどで,同属他種と識別が可能です (Iwatsuki and Russell, 2006).

 シマセトダイは南日本からフィリピン近海, 南シナ海にかけて分布するとされています.しかし, 宮崎大学農学部岩槻研究室の精力的な標本収集においても,フィリピン近海では標本が得られず, 正確な分布域は未だ明らかになっていません (島田, 2000; Iwatsuki and Russell, 2006;畑ほか,2012).

 高知県において,シマセトダイは御畳瀬魚市場の大手繰り漁でも良く漁獲されますが, 水揚げされる個体は20 cm前後の小型個体ばかりで, ヒメコダイやアカゴチなどと共に“天ぷら”(練り製品)の材料に使われます. 刺身にしても中々の味ですが, 同じイサキ科のコロダイやコショウダイに比べ,小型個体しか水揚げされないためか, 高知市内のスーパーで本種を見ることはありません.

 いつものように魚市場に行くと, 馴染の漁師さんから変な物が揚がったから食べられる種類かどうか見てくれと声をかけられました. 何が獲れたのだ?と見てみれば, 謎のイサキ科魚類がとろ箱にデンっと横たわっていました. 全長は40 cm程でよく見ればヒゲダイのような顔つきとうっすらと見える暗色縦帯, 足元に落ちていた20 cm程のシマセトダイと見比べ, もしかして?などと思案していると, 漁獲物の選別作業をしている奥様方から持って行けとの一言. いそいそと研究室へ持ち帰り, 調べてみれば確かにシマセトダイの大型個体であることが分かり, にやにや笑いながら標本写真を撮りました. よくよく調べてみれば残念ながら種としての最大サイズには遠く及ばないようですが, 当研究室に収蔵されているシマセトダイの中では最大サイズでした.

参考文献

畑 晴陵・原口百合子・本村浩之.2012.標本に基づく鹿児島県のイサキ科とシマイサキ科魚類相.Nature of Kagoshima, 38: 19–38.

Iwatsuki A. and R. B. Russell. 2006. Revision of the genus Hapalogenys (Teleostei: Perciformes) with two new species from the Indo-West Pacific. Mem. Mus. Victoria, 63 (1): 29–46

島田和彦. 2000. イサキ科. 中坊徹次 (編), pp. 841–846, 1564–1566. 日本産魚類検索 全種の同定. 第2版. 東海大学出版会, 東京.

Smith, H. M. and T. E. B. Pope. 1906. List of fishes collected in Japan in 1903, with descriptions of new genera and species. Proc. U.S. Nat. Mus., 31(1489): 459–499.  *原記載

写真標本:BSKU 106517 , ca. 35 cm SL, 高知県高知市御畳瀬魚市場 (大手繰り, 幸成丸), 採集: 朝岡 隆・三澤 遼・松田直大, 2012年1月22日, 写真撮影:朝岡 隆.

(朝岡 隆)


2012年6月の魚



エソダマシAulopus damasi Tanaka, 1915 (ヒメ目ヒメ科)

 エソダマシを含む日本産のヒメ属魚類には4種が知られ,背鰭軟条数が14,側線鱗数が35-37であること,さらに吻長が眼径よりも長いという3つの分類形質で他の3種と明瞭に区別することができます.また,オスでは第2背鰭軟条が伸長しない特徴をもちます.本種の生息水深はおよそ 250-500 mで,これまで伊豆沖,高知沖,沖縄近海および東シナ海での記録があり,2011年11月20日に鹿児島県では初めて南さつま市坊津沖で本種が1 個体採集されました.この記録から,エソダマシは日本では伊豆沖から沖縄県にかけて連続的に広く分布することが予想されます.

 エソダマシは高知市上町出身で日本の魚類分類学の父と呼ばれる田中茂穂博士(東京帝国大学教授)により,相模湾で採集されたホロタイプのみに基づいて記載されました.しかし,現在の東京大学総合博物館に保存されているはずのホロタイプは,近年行われたタイプ標本の調査により所在不明とされています(Eschmeyer, 1998).

 エソダマシの属名について,日本人の研究者は Aulopus Cloquet, 1816 を使用しています.しかし, Hime Starks, 1924 を有効な属とする海外の研究者もいます(Eschmeyer, 1998).この見解の相違は,Parin and Kotlyar (1989) が遺伝的な解析結果から,それまで Aulopus 1属にまとめられていた種を2属に分類し,大西洋産の種を Aulopus に,インド洋−太平洋産の種を Hime に含めたためです.今回,御畳瀬漁協の幸成丸が沖合底びき網(大手繰り網)で漁獲した標本を頂きました.市場ではそれほど珍しい種とは思わなかったのですが,調べてみると情報の少ない稀種とわかりました.

参考文献
Parin, N. V. and A. N. Kotlyar. 1989. A new aulopodid species, Hime microps, from the eastern South Pacific, with comments on geographic variation of H. japonica. Japan. J. Ichthyol., 35(4): 407–413.

畑 晴陵・伊東正英・本村浩之.2012.鹿児島県から得られたヒメ科エソダマシAulopus damasi の記録.Nature of Kagoshima, 38: 9–11.

中坊徹次.2000.ヒメ科.中坊徹次 (編), pp. 349, 1485. 日本産魚類検索 全種の同定 第二版.東海大学出版会,東京.

写真標本:BSKU 106639,215.5 mm SL,高知市御畳瀬魚市場(大手繰り網),採集:弘田恭平,和田甚平,大橋洋介,2012年3月15日,写真撮影:和田甚平.

(和田甚平)


2012年5月の魚



カツオ Katsuwonus pelamis (Linnaeus, 1758)(スズキ目サバ科)

 カツオはスズキ目サバ科に分類される大型の魚類で,1種のみでカツオ属を構成し,最大で108 cm,体重34.5 kgまで成長します(Collett and Nauen, 1983).全世界の熱帯から温帯域にかけて広く分布し,外洋を群れで回遊します.本種は高知県の県魚で,高知といえばカツオを連想される方も多いでしょう.本種は他のサバ科魚類とは,体の後半が無鱗であること,尾柄に3対のキールがあること,側線が1本であること,歯が円錐歯であること,舌の上に1対の軟骨性の隆起があること,第1背鰭と第2背鰭が隣接することなどで区別されます(Collett and Nauen, 1983, Nakabo, 2002).なお,本種の特徴づける体側から腹部にかけての暗色縦帯は,生きている時は不明瞭で,死後に顕著に現れるようです(中村, 1984).

『目には青葉 山時鳥(ほととぎす) 初松魚(はつがつお)』

 江戸時代の俳人,山口素堂が詠んだように,回遊魚であるカツオは晩春から初夏にかけ日本周辺にやってきます.太平洋の赤道付近で産まれたカツオは数千から数万匹の群れをなし,餌を食べながら黒潮に乗って北上します.このとき日本近海で漁獲されるものが初鰹(上り鰹)です.この群れは東北沖あたりまで北上し,餌を食べてまるまる太ると,水温の低下とともに今度は南下を始めます.日本から赤道付近に南下する戻り鰹(下り鰹)は,身に脂がのっており,高知ではトロガツオという名称で売られています.

 カツオは高知県を代表する魚であるにもかかわらず,私たちの研究室には標本が十分に蓄積されていません.あまりに身近すぎて,見落とされてきたのでしょうか.新鮮なカツオはとても美味しいので,標本にせず食べてしまったのかもしれません.以前カツオを標本にできる(しようと思えばできる)機会がありましたが,捌いて食べてしまいました.今回紹介した標本は,近所のおばさんの旦那さんが休日に釣ったものを頂きました.食べて美味しい普通種ほど標本が少ないのかもしれません.取り残しには注意が必要ですね.

参考文献

Collett, B. B. and C. E. Nauen. 1983. FAO species catalogue, vol. 2. Scombrids of the world. An annotated and illustrated catalogue of tunas, mackerels, bonitos, and related species known to date. FAO, Rome. 1–137 pp.

Nakabo, T. 2002. Scombridae. Pages 1346–1351, 1626 in T. Nakabo, ed. Fishes of Japan with pictorial keys to the species (English edtion). Tokai University Press, Tokyo.

中村 泉.1984.サバ科.益田 一・尼岡邦夫・荒賀忠一・上野輝彌・吉野哲夫(編).pp. 216–218.日本産魚類大図鑑.東海大学出版会,東京.

写真標本:BSKU 106846,ca. 45 cm SL,土佐湾,釣り,2012年5月1日,写真撮影:中山直英.

(中山直英)


2012年4月の魚

ウチワフグTriodon macropterus (Lesson, 1829) (フグ目ウチワフグ科) 腹部を閉じた写真

 ウチワフグは体長48cmに達するフグ目内では中型の種で,伊豆半島以南の南日本, インド・西太平洋の熱帯域にかけて広く分布し, 水深100m以深の沿岸域に出現します (松浦, 2007). フグ目としては比較的深い深度に出現するため, 本種の採集は稀であり, 特に生態面での知見は非常に少ないです. 近年, 沖縄の美ら海水族館で生体の飼育に成功しており, その生態について研究が進められています (松浦・金子, 2010). また, 南西諸島では稀に漁で混獲されることがあり, 肉は無毒で食用とされるそうです.

 現生のウチワフグ科魚類はウチワフグ1種のみを含み, ウチワフグ属の化石種としてはTriodon antiquusなど3種が知られています (Tyler and Patterson, 1991). 本種の最大の特徴である腹部膜状部には, 白い縁取りのある明瞭な黒斑と黄色の網目状模様があります. 網目状模様は固定後に消失しやすいのに対し, 黒斑は固定後も明瞭に残ります. 膜状部は大きく, 広げると上の写真のように団扇状になり, これが標準和名の由来となっています. また,幼魚から成魚まで,両顎歯は下顎より上顎が突出したくちばし状となり,上顎には中央に縫合線がある2枚, 下顎には中央に縫合線のない1枚の板状歯から構成されます. 英名 “Three tooth puffer” や属名(Tri = three, odon = tooth)は, この3つの歯をもつ特徴に由来しています (Johnson and Britz, 2005; Nelson, 2006). また,ウチワフグはフグ類に似て特殊化した両顎歯など派生的な特徴,ベニカワムキ類とカワハギ類以外のフグ目魚類では一般に退化している腰骨と背鰭棘が発達するなどの原始的な特徴を合わせもつことから, これまでの形態に基づく系統仮説では両科の中間的な存在と考えられていました (蒲原・岡村, 1985; Tyler and Sorbini, 1996). しかし, 近年行われたフグ目魚類のミトコンドリアゲノムに基づく系統解析の結果, ウチワフグはベニカワムキ科とハコフグ科と非常に近縁で, フグ科やカワハギ科とは比較的遠い関係にあると推測されました (Yamanoue et al., 2007).

 この写真の個体は,本年3月4日の御畳瀬漁港の大手繰り網漁で採集されました. 連日の悪天候で, この日も決して良好とはいえない海況でしたが, 不漁分の遅れを取り戻すべく漁に出たそうです. 網を揚げる際, 漁師さんが黄金に輝くウチワフグの姿を捕え, 稀種に違いないと捨てずに獲ってきてくれました. まさに黄運な出会いとなり, 標本を寄贈してくださった幸成丸の皆様に非常に感謝しております.


参考文献

Johnson, G. D. and R. Britz. 2005. A description of the smallest Triodon on record (Teleostei:Tetraodontiformes: Triodontidae). Ichthyol. Res., 52: 176-181.

蒲原稔冶・岡村 収. 1985. 原色魚類図鑑T. 保育社, 大阪. 70 pp.

松浦啓一. 2007. ウチワフグ. 岡村 収・尼岡邦夫 (編), p. 705. 山渓カラ―名鑑 日本の海水魚. 第3版.  山と渓谷社, 東京.

松浦啓一・金子篤史. 2010. フグ目の稀種ウチワフグTriodon macropetrusの水中観察. 2010年度日本魚類学会年会講演要旨: 44.

松原喜代松・落合 明・岩井 保. 1991. フグ目. pp. 342-348. 魚類学 (上) 第5版. 恒星社厚生閣, 東京.

中坊徹次. 2000. フグ目. 中坊徹次 (編), pp. 1393-1435, 1639-1642. 日本産魚類検索全種の同定. 第2版. 東海大学出版会, 東京.

Nelson, J. S. 2006. Fishes of the world . 4 th ed. John Wiley and Sons, Hoboken, New Jersey. 601 pp.

Tyler, J. C. 1980. Osteology, phylogeny, and higher classification of the fishes of the order Plectognathi (Tetraodontiformes). NOAA Tech. Rep. NMFS Circ., (434): 1-422.

Tyler, J. C. and C. Patterson. 1991. The skull of the Eocene Triodon antiquus (Triodontidae; Tetraodontiformes): similar to that of the recent threetooth pufferfish T. macropterus. Proc. Biol. Soc. Washington, 104 (4): 878-891.

Tyler, J. C. and L. Sorbini. 1996. New superfamily and three new families of tetraodontiform fishes from the upper Cretaceos: the earliest and most morphologically primitive plectognaths. Smith. Contri. Paleobiol., 82: 1-59.

Yamanoue, Y., D. H. E. Setiamarga and K. Matsuura. 2010. Pelvic fins in teleosts: structure, function and evolution. J. Fish Biol., 77: 1173-1208.

Yamanoue, Y., M. Miya, K. Matsuura, N. Yagishita, K. Mabuchi, H. Sakai, M. Katoh and M.  Nishida. 2007. Phylogenetic position of tetradontiform fishes within the higher teleosts: Bayesian inferences based on 44 whole mitochondrial genome sequences. Mol. Phylogenet. Evol., 45: 89-101.


写真標本データ:BSKU 106553, 440 mm SL, 2012年3月4日,高知市御畳瀬魚市場(大手繰り網),採集&写真撮影:三澤 遼.

三澤 遼


2012年3月の魚




マツバラトラギス Matsubaraea fusiforme (Fowler, 1943) (スズキ目ホカケトラギス科) 
頭部背面の写真

 マツバラトラギスは,ホカケトラギス科マツバラトラギス属(Matsubaraea Taki, 1953)の唯一の種で,体長 7 cm 程度まで成長します(Matsuura, 1991; Noichi et al., 1991).本種は日本では瀬戸内海の高松沖,高知(御畳瀬魚市場,土佐湾),そして鹿児島(吹上浜)で記録され,国外ではフィリピンのルソン島とタイランド(シャム)湾から知られています(Fowler, 1943; Kamohara, 1955; Matsuura, 1991; Nakabo, 2002).本種は波打ち際近くからごく浅い砂地に生息し,ほとんどの時間を砂に潜って過ごします(Noichi et al., 1991).そのため,本種の採集例は少なく,Noichi et al. (1991)が行った鹿児島県の吹上浜での調査以外は,まだ生息状況や分布がほとんどわかっていません(Noichi et al., 1991; 工藤,2011).本種の生態に関して,Noichi et al. (1991)は7月には大潮時の低潮線直下の水深(15−100 cm)にほとんどの個体が分布することを明らかにし,冬期にはやや深い水深へ移動することや体長組成から雄性先熟の性転換を行うことを示唆しました.

 マツバラトラギスは,香川県高松市の魚市場で採集された11標本を基に,新属新種の Matsubaraea setouchiensis Taki, 1953 として記載されました.この属名は,日本の高名な魚類分類学者であった京都大学農学部の松原喜代松博士へ献名されたものです.しかし,フィリピンのルソン島で得られた2標本に基づいて新属新種として記載された Roxasella fusiforme Fowler, 1943 のジュニアシノニムとされました(Matsuura, 1991).また,Roxasella は昆虫のヨコバイ科(カメムシ目)に同名の属があり,先取されていたことが判明したため,本種は所属がCirrinasus Schultz, 1960へと移されました.その後,Iwamoto (1980) は CirrinasusMatsubaraea のジュニアシノニムとみなし,現在Matsubaraea は有効な属として扱われています.


参考文献

Fowler, H. W. 1943. Contributions to the biology of the Philippine Archipelago and adjacent regions. Descriptions and figures of new fishes obtained in Philippine Seas and adjacent waters by the United States Breau of Fisheries steamer “Albatross”. U. S. Natn. Mus., Bull. 100, 14(2): 53–91, figs. 1–25.

Iwamoto, T. 1980. Matsubaraea Taki, a senior synonym of Cirrinasus Schultz (Percophididae). Japan. J. Ichthyol., 27(2): 111–114.

Kamohara, T. 1955. On some rare species of fishes from Prov. Tosa, Japan. Rep. Usa Mar. Biol. Sta., 282): 1–4, 3 figs.

工藤孝浩.2011.シリーズ・Series 日本の希少魚類の現状と課題 海産魚レッドリストの検討.魚類学雑誌,58(1): 99–104.

Matsuura, K. 1991. The percophid fish, Matsubaraea setouchiensis, a junior synonym of Matsubaraea fusiforme. Japan. J. Ichthyol., 38(1): 61–62.

Nakabo, T. 2002. Percophidae. Pages 1065–1068, 1587–1588 in T. Nakabo, ed. Fishes of Japan with pictorial keys to the species, English edition. Tokai University Press, Tokyo.

Noichi, T., T. Kanbara, Subiyanto and T. Senta. 1991. Depth distribution of the percophid Matsubaraea fusiforme in Fukiagehama Beach, Kyushu.

Taki, I. 1953. On two new species of fishes from the Inland Sea of Japan. J. Sci. Hiroshima Univ., (B), Div. 1, 14(1): 201–210, pl. 1.



写真標本データ:BSKU 106568, 59.0 mm SL, 2011年7月29日,高知県土佐市宇佐宇佐港前の砂州,水深 0.5 m,写真撮影:片山英里.

(遠藤広光)


2012年2月の魚



シイラ Coryphaena hippurus Linnaeus, 1758 (スズキ目シイラ科)

 シイラ科は沖合の表層域に生息し,世界の熱帯から温帯水域に広く分布するシイラとエビスシイラ C. equiselis Linnaeus, 1758の1属2種を含みます(Gibbs and Collette, 1959; Senou, 2002; Nelson, 2006).本科はスギ科(スギ Rachycentron canadum のみを含む)とコバンザメ科(4属8種を含む)と単系統群を形成し,両科の姉妹群となります(O'Toole, 2002).シイラは全長およそ 1.8 mまで成長し,成長するとオスでは前頭部が次第に出っ張り,雌雄が容易に見分けられます.生きている時には,大変美しい魚です.

 シイラはハワイ諸島では“マヒマヒ”と呼ばれて,よく食べられています.土佐湾では,流れ藻などの影に集まる習性を利用したシイラ漬け漁が行われています.これは流されないように重りとロープ付きの太い竹を束ねた筏を沖合に浮かべ,集まったシイラを巻き網や釣りで漁獲します.高知ではたくさん獲れることから“クマビキ”や“トウヒャク”と呼ばれ,それぞれ“九万匹”と“十も百も”という意味に由来します.シイラの番(つがい)は仲がよく,多くの番が群れを作って泳ぐため,昔は塩乾品が結婚の結納に使われていました(蒲原,1968).また,安くて美味しい魚であるシイラは,最近では“ご当地バーガー”の具材になっており,窪川の“しいらバーガー”が知られるようになりました.


参考文献

Gibbs, R. H., Jr. and B. B. Collette. 1959. On the identification, distribution and biology of the dolphins, Coryphaena hippurus and C. equiselis. Bull. Mar. Sci. Gulf Carib., 9: 117–152.

Linnaeus, C. 1758. Systema Naturae. 10th ed. Facsimile. Brit. Mus. (Nat. Hist.). 824pp.

Nelson, J. S. 2006. Fishes of the world. Forth edition. John Wiley and Sons, Inc. Hoboken, New Jersey. 601pp.

蒲原稔治.1968.土佐の釣魚とその生態.高知新聞社,高知.215pp.

O'Toole, B. 2002. Phylogeny of the species of the superfamily Echeneoidea (Perciformes: Carangoidei: Echeneidae, Rachycentridae, and Coryphaenidae), with an interpretation of echeneid hitchhiking behaviour. Can. J. Zool., 80(4): 596–623.

Senou, H. 2002. Coryphaenidae. Pages 790, 1547 in T. Nakabo, ed. Fishes of Japan with pictorial keys to the species, English edition. Tokai University Press, Tokyo.


写真標本データ:BSKU 96011, ca. 60 cm SL, 2008年8月7日,高知県高知市桂浜沖の土佐湾,司丸(御畳瀬),写真撮影:中山直英.

(遠藤広光)


2012年1月の魚


タツノオトシゴ属の一種 Hippocampus bargibanti Whitley, 1970 (トゲウオ目ヨウジウオ科)


高知県大月町柏島,水深27m(写真:遠藤広光)

 “ピグミーシーホース”はヨウジウオ科タツノオトシゴ亜科に分類され,西部太平洋域のオーストラリア,サンゴ海,インドネシアから南日本の太平洋岸まで広い範囲で確認されています(Kuiter, 2000).日本では八丈島から3標本に基づく記録があります(Senou et al., 2002).本種は日本で発見されてから10年以上が過ぎており,ダイバーにはよく知られた存在となりました.しかし,本種にはまだ標準和名が付けられていません.沖縄,高知,そして八丈島で採集された標本を基に論文が準備されているところです.写真の標本も沖縄の第1著者の元へ送られています.今年中には新しい標準和名が提唱される予定です.本種の英名“ピグミー”の通り,この仲間は体のサイズが 2〜3 cm 程度と非常に小さく,1970年にニューカレドニア産の標本を基に本種が記載されるまでは,見過ごされていました.

 本種は刺胞動物のうち,うちわ状に枝が広がる八方サンゴ類のMuricella属の3種にすみます(Reijnen et al., 2011).写真のように,本種は八方サンゴ類の色に合った体色で,体表にはサンゴ類のポリプが閉じた状態によく似た丸い突起をもちます.このように完璧に擬態しているため,本種を水中で発見しても少し視線を外すと見失ってしまいます.この種のタイプ標本は,水族館が採集して持ち帰った八方サンゴ類に付いていたものでした.近年,この仲間には次々に新種が発見され,学名が付けられてきました.現在では次の8種が知られています:H. bargibanti Whitley, 1970, H. minotaur Gomon, 1997, H. denise Lourie and Randall, 2003, H. pontohi Lourie and Kuiter, 2008, H. satomiae Lourie and Kuiter, 2008, H. severnsi Lourie and Kuiter, 2008, H. waleananus Gomon and Kuiter, 2009,そして H. debelius Gomon and Kuiter, 2009.また,多くの未記載種の存在が知られおり,通称“ジャパニーズ・ピグミーシーホース”と呼ばれる種には,学名も標準和名もまだ付けられていません.この種については,標本が採集され新種記載の論文を準備しているところです.

 ヨウジウオ科はヨウジウオ亜科とタツノオトシゴ亜科の2亜科に分類され,タツノオトシゴ亜科は約40種以上を含むタツノオトシゴ属(Hippocampus)のみからなります.ヨウジウオ亜科は55属200種以上いるようです.本科の種数は,Nelson (2006)では52属232種,昨年末に出版されたEschmeyer and Fong (2011)では56属340種とされています.約6〜7年で約100種が増加したとは考えられないので(おそらく間違いで),2亜科を足して240種以上でしょうか.2002年に出版された「日本産魚類検索全種の同定,英語版」には,本科はは51種,タツノオトシゴ亜科は7種が掲載されました(Senou, 2002).その後,ヨウジウオ亜科が3種追加されました(カブトヨウジ Bhanotia fasciolata (Dumeril, 1870),チンヨウジ Bulbonaricus brauni (Dawson and Allen, 1978),そしてカスミオイランヨウジ Dunckerocampus naia Allen and Kuiter, 2004).一方,タツノオトシゴ亜科には生息が確認されたピグミーシーホース類が3種が近いうちに追加されることになります(H. bargibanti, H. seversi,そしてH. sp. “ジャパニーズ・ピグミーシーホース”).

参考文献

Eschmeyer, W. N. and J. D. Fong. 2011. Pisces. Pages 26–38 in Z.-Q. Zhang, ed. Animal biodiversity: an outline of higher-level classification and survey of taxonomic richness. Zootaxa 3148. Magnolia Press, Auckland.

Gomon, M. F. 1997. A remarkable new pygmy seahorse (Syngnathidae: Hippocampus) from southeastern Australia, with a redescription of H. bargibanti Whitley from New Caldonia. Mem. Mus. Victoria, 56: 245–253.

Gomon, M. E. and R. K. Kuiter. 2009. Two new pygmy seahorses (Teleostei: Syngnathidae: Hippocampus) from the Indo-West Pacific. Aqua, Int. J. Ichthyol., 15(1): 37-44.

Kuiter, R. H. 2000. Seahorses, pipefishes and their relatives. TMC Publishing, Chorleywood, UK. 240 pp.

Lourie, S. A., A. C. J. Vincent and H. J. Hall. 1999. Seahorses. An identification guide to the worl's species and their conservation. Project Seahorse. x+214 pp.

Lourie, S. A. and J. E. Randall. 2003. A new pygmy seahorse, Hippocampus denise (Teleostei: Syngnathidae) from the Indo–Pacific. Zool. Stud., 42: 284–291.

Lourie, S. A and R. H. Kuiter. 2008. Three new pygmy seahorse species from Indonesia (Teleostei: Syngnathidae: Hippocampus). Zootaxa 1963: 54–68.

Nelson, J. S. 2006. Fishes of the world. Forth edition. John Wiley and Sons, Inc. Hoboken, New Jersey. 601pp.

Reijnen, B. T., S. E. T. van der Meij and L. P. van Ofwegen. 2011. Fish, fans and hydroids: host species of pygmy seahorses. ZooKeys, 103: 1–26.

Senou, H. 2002. Syngnathidae. Pages 520–536, 1506–1510 in T. Nakabo, ed. Fishes of Japan with pictorial keys to the species, English edition. Tokai University Press, Tokyo.

Senou, H., G. Shinohara, K. Matsuura, K. Furuse, S. Kato and T. Kikuchi. 2002. Fishes of Hachijo-jima Island, Izu Islands Group, Tokyo, Japan. Mem. Natn. Sci. Mus., Tokyo, (38): 195–237.


写真標本データ:BSKU 103923,38.2 mm SL,2010年7月21日,高知県宿毛市沖の島,写真:遠藤広光

(遠藤広光)

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