平成19年度 出前公開講座「自然と文化」

地域の活性化を考える
国際・地域連携センター 准教授 石塚 悟史

高知は農業、園芸農業、林業、水産業といった一次産業が盛んであり、緑に包まれた山々が多く存在し、海水ならびに淡水が非常に豊富に存在する特性を持っています。食糧生産という観点から考えると、非常にポテンシャルの高い地域であります。

高齢者の比率は非常に高いことなどが高知の特徴です。その他にも、高知の強味と弱みがいろいろとあると思います。近年、産業界(産)、研究教育機関(学)、市町村(官)、市民団体や地域住民(民)が連携して、地域を元気にする取り組みが行われるようになり、活性化してきています。では、高知でどのような取り組みをしていったらよいのでしょうか。ご一緒に考えてみましょう。


地域で支える健康 〜日常生活とメタボリックシンドローム〜 
医学部 消化器内科学 准教授 西原 利治

生活改善運動と成人病検診で高血圧に伴う脳出血は激減しました。しかし、ガンをはじめとする生活習慣に起因する病気は克服されるどころか、増加の一途です。

もはや、なおざりの健康診断やテレビの健康バラエティー番組では日本人の健康は守れません。今こそ、地域ぐるみで声掛け運動を考える時期です。


地震速報を防災にどう活かすか 
理学部附属高知地震観測所 准教授 久保 篤規

日本列島には他国に類を見ないほど地震計が張り巡らされている。おかげで地震が起きるとすぐにわかり、これを高速で伝えれば、場合にもよるが揺れる前に「地震発生」を伝えることも可能だ。

今年9月からは放送などで一般の人々にもこのような速報が流されるようになる予 定だが、現状では一般市民への啓蒙活動が不十分であると言われている。 ここでは地震速報とはどんなもので、どのように防災に活用してい けばいいのかについて考えてみる。

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子どもの体力について考える
教育学部保健体育科教育 教授 神家 一成

近年、子どもの体力は低下傾向にあり、学力低下の問題とともに社会的問題となっています。今回の講座においては、まず児童生徒の体力の現状を色々な調査の結果を通して紹介します。

また子どもの体力低下をひきおこした原因や、体力低下が子どもの健康や生活にどのような影響を及ぼすかについてお話しします。最後に子どもの体力向上に必要な方策について、特に家庭や地域においてできる方策を皆さんと一緒に考えたいと思います。


食と健康 〜氾濫する情報の中で我々は何を信じたらいいのか?〜 
国際・地域連携センターセンター長・副学長 教授 受田 浩之

「健康」という言葉がマスメディアを通じて頻繁に聞かれます。高齢化社会の到来と共に、「健康」への関心は益々高くなり、さらに多くの人たちが、「健康の維持に食生活が深く関わっている」と認識するようになっています。

一方、「発掘あるある大辞典」のデータ捏造問題のように、マスメディアから発信される情報がすべて正しいわけではないことも常識になりつつある現在、我々消費者はいかに氾濫する情報の中から正しいものをキャッチできるかが重要です。

本講座では、「食と健康」に関する基礎知識として、「活性酸素と病気」、「糖尿病の合併症」についてお話しすると共に、「特定保健用食品(トクホ)」や地域の食材が有する健康増進効果について紹介し、賢い消費者として“確かな眼”を身に付けていただこうと考えています。

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南海地震に備える 
理学部准教授 松岡 裕美

南海地震は、今後30年間に発生する確率が50%程度と言われており、その防災対策が急務とされています。どのような理由から南海地震が発生すると言われているのか、また、南海地震が発生した場合、揺れや山崩れなど、どのような事が起こるのかについてお話します。

そして地震の被害を少しでも軽減させるために、特に土佐町では、何に気をつけなければならないのか、私たちに何ができるのか、ご一緒に考えたいと思います。


コミュニケーションと方言
教育学部教授 久野 眞

私たちは日常生活で方言を使ってコミュニケーションをしています。しかし、他の土地の人と話すときや改まった場面では共通語を使います。お互いに共通語を使っているつもりでも、方言と共通語の違いに気づかないで、わかってもらえなかったり、誤解をしたり、されたりすることがあります。

方言と共通語はちがうところもありますが、実は同じ部分のほうが多いのです。それだけに違いばかりが注目されることになります。 高知の方言と共通語との違いと共通点について考えてみましょう。

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「知る」ということ−読書について− 
国際・地域連携センター教授 坂本 世津夫

物事を本当に(真に)知る(理解する)ということは、どのようなことでしょう。自分自身を知ることも同様ですが、物事を本当に理解していないと、自分自身の考えている内容も的確に相手に伝えることはできません。

哲学者の声を通じて、知るということ、考えるということ、伝えるということ(コミュニケーション力)、そして知識を得る一つの手段としての「読書」について、知識を知恵に変えるには何が必要かをみんなで考えてみましょう。

 

子どもの生活習慣を見直す 
教育学部教授 附属小学校校長 馬場園 陽一

「健全なる精神は健全なる身体に宿る」ということわざがあるように、身体的健康を維持することが子どもの心の発達や学力形成の基盤となる。

昨今、生活リズムの乱れが原因で意欲の喪失や人間関係力の希薄化のみならず、学力低下傾向との関連が問題にされてきていることを話題にして、家庭教育の見直しや学校との連携の在り方等を踏まえて、とくに生活習慣や学習習慣の育成という観点から健全な心を育てる教育の意義を参加者の皆様と考えてみたい。

 

地域の活性化を考える 
国際・地域連携センター准教授 石塚 悟史

高知は農業、園芸農業、林業、水産業といった一次産業が盛んであり、緑に包まれた山々が多く存在し、海水ならびに淡水が非常に豊富に存在する特性を持っています。食糧生産という観点から考えると、非常にポテンシャルの高い地域であります。

高齢者の比率は非常に高いことなどが高知の特徴です。その他にも、高知の強味と弱みがいろいろとあると思います。近年、産業界(産)、研究教育機関(学)、市町村(官)、市民団体や地域住民(民)が連携して、地域を元気にする取り組みが行われるようになり、活性化してきています。では、高知でどのような取り組みをしていったらよいのでしょうか。ご一緒に考えてみましょう。

 

子どもの食物アレルギーに関する最近の話題 
医学部 小児思春期医学 助教 篠原 示和

この数十年に、特に小児において、アトピー体質(特異的抗原に対するIgE産生が高値)の保有率およびアレルギー疾患の発症率が増加しています。

また日本では、約3人に1名がアトピー体質であり、国民体質ともいえる大きな社会問題となっています。また、少子化社会の進む社会では、一人一人の子供が極めて重要です。そこで、子供のアレルギー疾患の代表である食物アレルギー疾患の診断、治療および発症予防に関してお話いたします。

 

肥満と生活習慣病
医学部 消化器内科学 准教授 西原 利治

1950年に高度経済成長の担い手となる壮年期人口の健康を守る目的で、成人病という考え方が取り入れられ、年1回の健康診断が広く行われるようになりました。病院に着いたらまず血圧測定という習慣が形成され、生活改善運動を通じて高血圧に対する減塩などの生活指導が行われました。

10年の努力により、脳卒中の増加が止まり、その5年後には徐々に発生が減少し始め、極期の2/3まで抑制することができました。しかし、他方、癌の早期発見が必ずしも生命予後の改善には繋がらないなど、課題が残りました。そこで、20年を経た2000年に生活習慣病という考え方が提唱され、健康日本21という取り組みが始まりました。

今回の考え方は病気になることを予防しようというもので、病気の元になる栄養過多や運動不足など生活習慣を改善することを目的とした取り組みについて、お話しようと思っております。

 

地域の自立とは何か
国際・地域連携センター教授 坂本 世津夫

地域の自立とは何か。魅力ある地域をつくるには、地域において知的能力とコミュニケーション能力を如何に高めるかが課題であります。ICT(情報通信技術)の活用も重要であると同時に、如何にして地域に「気」を送るか、地域で「気」を育てる仕組みが重要です。

講義では、これからの地域づくりについて、四国で活躍しているキーマンをご紹介し、「人づくり・まちづくり、仕組みづくり」のポイントについて参加者みんなで考えてみたいと思います。愛媛県双海町「しずむ夕日が立ちどまるまち」、愛媛県内子町「内子フレッシュパークからり」、高知県馬路村「ゆずの村」、徳島県上勝町「いろどり」のとりくみなどをご紹介します。

 

なぜ、山の木が売れないのか 
農学部 准教授 古川 泰

世界的には人工林時代に入り、木材の貿易量も増加しています。日本における木材の消費量もそんなに変わっていません。製材の価格も下がっていますが、山の木の価格はもっと下がっています。

森林所有者の苦悩は深まり、もはや森林所有ということが重荷になりつつあります。この講義では、世界における日本林業の位置を確認した後、なぜ山の木が売れないのかを立木価格形成の仕組みと森林所有の特徴から述べます。最後に、今からの林業のあり方を高知県の新政策「森の工場づくり」を事例に考えてみたいと思います。