平成22年度 出前公開講座「自然と文化」

明智光秀と龍馬
高知大学国際・地域連携センター 教授 坂本 世津夫

坂本龍馬は、本能寺の変で織田信長を討った明智光秀の子孫であるという説がある。龍馬が生まれた坂本家の家紋は「組合い角」という形の、中央に桔梗をかたどったものであるが、この桔梗の形が明智家の家紋「桔梗紋」と同じである。本能寺の変の後、明智光春は自決して子どもたちは全国に散り散りとなって隠れ住んだ。その一人が坂本太郎五郎で、土佐で坂本家を起こした。 しかし、太郎五郎が光春の息子であると立証されず、長らく仮説ととらえられてきたが、光春の本妻の墓が南国市亀岩にあった。関が原の戦い前まで土佐を治めた長宗我部家は、3代続けて明智の重臣でもある美濃の斎藤家から妻を迎えている。明智(土岐氏)は土佐に地縁があった。戦国時代の土佐は、今までの歴史観(イメージ)を覆す可能性が出てきた。


「友だち以上 恋人未満とは」
人文学部 人間文化学科 人間基礎論 准教授  増田 匡裕

名前を付けることは、仕事を区別して整理する大切な作業です。学問の場合、専門家しか分からない暗号みたいな用語のこともありますし、多くの人が日常的に使う言葉をそのまま用いることもあります。社会心理学という学問は、私たちが普段何も考えずに上手くできることや、いつも何故だか失敗してしまうことを考える学問ですので、世間で普通に通用する言葉の意味を重視します。  友だちと上手くいかないとき、「友だちって何だろう」と誰しも考えますが、社会心理学者も一緒に「そもそも『友だち』の定義は何だろう」と考えるのです。そして何気ない言葉遣いにも耳を澄ませます。「友だち以上恋人未満」なんていう言い方ができるということは、さて、私たちは「友だち」と「恋人」をどんなふうに区別しているのでしょうか。


おいしいものには、徳(得)がある
医学部 医学科 医療学助教 弘田 量二

高知に暮らして早5年、弘田家も5回目のお米の収穫を迎えました。大学で教育に携わる傍ら、義父の水田を手伝っています。我が家では、ひと月で食べきれる量だけ、その都度精米して、残りは、涼しい納屋に貯蔵しております。品種はコシヒカリ。炊きたてご飯は、そりゃ、もう、絶品です!! おかずなしで、何度でもおかわりいけます。お米は生きて呼吸しているので貯蔵中にいやな匂いの成分も作り出しますし、気温・湿度が高いと害虫やかびも発生します。電気のいらない、昔ながらの納屋は究極のエコ冷蔵庫です。カビの種類には、時にはアフラトキシンという猛毒をだすやつもいます。まあ、かびのついたお米は、あきらかに美味しくないですから、勿体無いと言わずに、廃棄するのがよいでしょう。ただし、毒というのは、いつも悪者というわけではなく、時にはボツリヌス菌がだすボツリヌストキシンのように、人間を殺すほどの能力があると同時に、ちょうどいい量を使うのならば、しわとり薬にもなるものもあり、人体にいい効果があれば薬だし、害がでれば毒と呼ばれるのです(人間の都合です!)。私の研究室では、こういった様々な物質の毒性を調べております。毒は薬の効果も併せ持っているのですから、食べ物のもっている健康へのいい効果も調べております。今回は、ゆずや碁石茶といった大豊町にゆかりなる食べ物のいい効果についてお話したいと思います。


環境問題と消費行動の関わり― あなたは地球にやさしいですか? ―
教育学部 附属教育実践総合センター 教授 小島 郷子

世界中で環境に対する意識が高まっている――こんな記事を目にしたことがあるでしょうか。しかし、一人ひとりの消費行動が環境保護にどう役立っているのか、本当に理解しているでしょうか。環境と調和し、持続可能な世界を実現するために、人々はどのくらい行動しているのでしょうか。 今日の環境問題の根底には、大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済システムの形成とそれに支えられた私たちの生活からの環境負荷があります。持続可能な世界の実現のためには、私たちは身につけてきたライフスタイルを大幅に修正、あるいは抜本的に変化させなければならなくなってきています。  本講座では、環境に影響を与える消費行動の現状を把握し、環境配慮型消費行動について考えてみたいと思います。


私たちが食べている養殖魚の話
農学部 農学科 国際支援学 教授 益本 俊郎

昨今の健康食ブームにより魚食が注目されています。そして量販店の鮮魚コーナーなどに行くと最近「養殖」の文字をよく目にします。農畜産物が人の手によって,お米や野菜あるいは牛や豚などが育てられて我々の食料になるように、人が世話をして育てられた魚が養殖魚です。陳列されている養殖魚は何を食べてどのように育てられてきたのでしょうか。普段あまり知られていない、でも消費者にとっては気になる、養殖魚の飼育方法や飼料について、歴史や技術の変遷なども含めてお話をします。

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龍馬と土佐藩 
高知県立坂本龍馬記念館 主任学芸員  三浦 夏樹

龍馬が抱いていた藩や日本に対する考え方について、好対照である武市半平太の考え方と対比しながら説明いたします。龍馬は藩に対する忠義や親・先祖に対する孝行より、朝廷を中心とした日本全体のことを考えるべきだと主張して脱藩しました。逆に武市は忠義と孝行を重んじ、藩に拘り続けました。同じ下級武士の出身であるのに、なぜ違う考えを持つようになったのか。また、藩を捨てたはずの龍馬が、慶応3年には土佐藩と手を結びます。脱藩後の龍馬は、土佐藩のことをどう考えていたのか、などを紹介いたします。


龍馬と幕末明治の土佐の絵師たち 
高知県立美術館 学芸員  後藤 雅子

龍馬が活躍し礎を築いた幕末・明治。高知では絵金が土佐独特の芝居絵屏風を展開し、龍馬に航海通商策を教えたといわれる絵師・河田小龍が舶来物の絵の具や遠近法、写実的な表現などを作品に取り入れています。一方で壬生水石や徳弘董斎、橋本小霞ら伝統的な流れを汲む南画の絵師たちも活躍しました。小龍は、アメリカから帰国したジョン万次郎の異国での体験を聞き書きした『漂巽紀畧』を著し、維新の志士たちとも交流するなど、絵師としてだけでなく知識人としても名を馳せました。他にも龍馬に砲術を、武市瑞山に絵を教えた徳弘董斎や龍馬の義兄・高松小埜など、龍馬ら維新の志士と関わりの深い絵師たちは数多くいます。土佐を舞台に繰り広げられた小龍、絵金をはじめとする様々な絵師たちの幅広い画業と交流をご紹介いたします。


明智光秀と龍馬 
高知大学国際・地域連携センター 教授 坂本 世津夫

坂本龍馬は、本能寺の変で織田信長を討った明智光秀の子孫であるという説がある。龍馬が生まれた坂本家の家紋は「組合い角」という形の、中央に桔梗をかたどったものであるが、この桔梗の形が明智家の家紋「桔梗紋」と同じである。本能寺の変の後、明智光春は自決して子どもたちは全国に散り散りとなって隠れ住んだ。その一人が坂本太郎五郎で、土佐で坂本家を起こした。 しかし、太郎五郎が光春の息子であると立証されず、長らく仮説ととらえられてきたが、光春の本妻の墓が南国市亀岩にあった。関が原の戦い前まで土佐を治めた長宗我部家は、3代続けて明智の重臣でもある美濃の斎藤家から妻を迎えている。明智(土岐氏)は土佐に地縁があった。戦国時代の土佐は、今までの歴史観(イメージ)を覆す可能性が出てきた。


坂本乙女のオンリー・ワン・スピリッツ
エッセイスト(高知新聞朝刊連載「はちきん修行記・訪ねて候」他) 渡辺 瑠海

坂本龍馬を育て上げた姉、乙女。龍馬が最も慕った女性は風変わりで、龍馬よりも更に個性的。当時土佐ではこの姉にして龍馬ありと言われた、別名「坂本のお仁王さま」乙女の生活のこだわりや、親友・武市富子(武市半平太の妻)との交友。そして龍馬との知られざるエピソードや武勇伝をご紹介。また、姪の春猪はなぜ龍馬たちに「おやべ」と呼ばれていたのか? その驚くべきニックネーム由来の考察も織り交ぜながら、坂本家に受け継がれる「優しさとユーモア」「オンリー・ワン・スピリッツ」に迫ります。


「今に生きる龍馬」〜龍馬の魅力を考える〜
高知県立坂本龍馬記念館 学芸員 前田 由紀枝

今年はNHK大河ドラマ「龍馬伝」の影響もあって、高知はもちろん、各地で“龍馬フィーバー”が再燃している。 なぜ今、龍馬なのか?龍馬とは何者なのか? 龍馬という人は時代の求めによって、小説やドラマで何度も蘇った。死んで140年以上経った今、ますます生き生きとしている感がする。時代は何を龍馬に求めているのだろう。龍馬の手紙や資料から龍馬の魅力を探り、今に生きる私たちへのメッセージを考えていく。

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早寝、早起き、朝ごはんで成績アップ! 〜子ども達の総合睡眠健康改善教育プログラム策定にむけて〜 
教育学部 学校教育教員養成課程(理科教育) 教授 原田 哲夫

子ども達の生活リズム改善の為には乳幼児から大学生までの総合睡眠健康改善教育プログラムの策定が喫緊の課題であり、このプログラムの策定には年齢別の介入と効果の検証がその基礎として不可欠である。乳幼児・小学校低学年対象には、「おやすみテレビくん、おやすみゲームくんシール貼り、生活リズム改善リーフレットの配布」による約1か月の介入、小学校高学年・中学生対象には「生活リズム改善リーフレット(原田ら, 2008)」と補助教材を使った睡眠健康改善のための授業実践」、特別支援学校対象には「児童生徒ごとに睡眠健康評価を行い、それぞれの子どもが持つ障害と睡眠障害の特徴との関係を明確にし、睡眠健康の改善案の個別提案につなげる」、大学生対象には、「スポーツ選手の朝食メニューの改善やその後の太陽光暴露の介入」が提案された。本講座では、これらの実施結果の経過を述べ、改善プログラムの具体的内容について考えたい。


身近な生きものカエルを考える  〜人の営みに翻弄される生きもの〜
特定非営利活動法人四国自然史科学研究センター センター長 谷地森 秀二

誰でも知っている生きもの、カエル。昔から人の身近にすんでいたカエル。水辺の環境において、多くの生きものを食べ、また多くの生きものに食べられるカエル。幼生時代は水中で暮らし、生体になると陸上でも暮し始めるカエル。その生活は、人の営みによって大きく影響を受けてきました。そして今、人の生活様式の変化のために絶滅が心配される種が出てきてしまいました。
高知県には11種のカエルがすんでいますが、全ての名前や鳴声を言い当てられる人は少ないでしょう。本講演では、高知にすんでいるカエルたちをまず紹介します。その後、絶滅が心配されている種類が出てきてしまった要因を示しながら、人とカエルの共生の道を模索したいと考えます。


「今に生きる龍馬」〜龍馬の魅力を考える〜
高知県立坂本龍馬記念館 学芸員 前田 由紀枝

今年はNHK大河ドラマ「龍馬伝」の影響もあって、高知はもちろん、各地で“龍馬フィーバー”が再燃している。 なぜ今、龍馬なのか?龍馬とは何者なのか? 龍馬という人は時代の求めによって、小説やドラマで何度も蘇った。死んで140年以上経った今、ますます生き生きとしている感がする。時代は何を龍馬に求めているのだろう。龍馬の手紙や資料から龍馬の魅力を探り、今に生きる私たちへのメッセージを考えていく。


スポーツと子どもの成長
教育学部 生涯教育課程(保健体育) 教授 本間 聖康

子どもの望ましい発育・発達をサポートするには、身体の形態や機能に関する研究成果を踏まえ、活用することが大切である。人の身体は、組織・器官により発育の度合いが異なるので、スポーツという観点からも、年齢に応じて扱いを変えなければならない。子どもにとって望ましい身体を、身のこなしが巧みであること(神経系)、スタミナがあること(呼吸循環系)、力強いこと(筋系)という要素からみていき、子どもにとっての、身体の働きの発育を考慮した、年齢に応じた運動をみていく。また、発育期のスポーツ外傷・障害の予防という観点から注意すべき点についても触れる。


インターネット社会 −その便利さと危険性−
国際・地域連携センター 教授 坂本 世津夫

情報通信技術(ICT)は、人々が生活していくうえで避けては通れない技術になりました。しかし、ブロードバンド基盤や地上デジタル放送の整備などデジタル基盤が整備されている中、地域住民の多くはまだその十分な成果を実感できずにいます。同時に、情報通信社会は便利さとは裏腹に危険性をもはらんでいます。デジタル技術が「空気や水」のように当たり前に使えるような環境になっているのかどうかを、生活者の視点に立って検証するとともに、生活者に対して、デジタル技術で変わる暮らしのイメージを与え、自ら進んでデジタル技術を使うような環境づくりを整える必要があります。自治体、医療、教育、家庭、地域づくり等の各分野でデジタル技術がもたらす生活者にとっての利点や懸念を明らかにした上で、デジタル技術が使いやすい環境とはどのようなものか、また、そのような環境を作りあげるためには何が必要なのかを考えたいと思います。


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