南海トラフ地震防災 一口講座 vol.2

「南海トラフ地震防災 一口講座」 Vol.2
防災士 井上隆志

タイトル:「予測に基づいて緊急地震速報が出る?」

 多くの人が一度は耳にしたことがある「緊急地震速報」。
気象庁が予測に基づいて地震が発生する前に注意喚起のために発令し、“予測が的中した場合には揺れ始めるだろう”と思っていませんか。
正しく理解していないと危険ですよ。
予測に基づくものではありません。

 「緊急地震速報」発令の仕組みを簡単に説明します。
緊急地震速報は約699ヵ所の気象庁の地震計・震度計、そして国立研究開発法人防災科学技術研究所の約1000ヵ所の観測網を活用します。
地震が発生すると、主な地震波であるP波(約7km/s)と揺れが強いS波(約4km/s)が地中を伝わります。
気象庁は震源地付近で検知したP波を解析・計算し発表基準に達した場合に「緊急地震速報」として発令します。
発生した地震を素早く捉えて知らせるものです。

 観測データを送信する電気信号は原理的には光の速度(約30万km/s)で、検知した観測データを気象庁に送ることができ緊急地震速報として迅速に伝えることが出来ます。
緊急地震速報を見聞きしたら直ちに安全が確保できる場所で揺れへの防御を行う習慣を身につけましょう。
ただし、解析や伝達などに一定の時間がかかり、また震源地が近いなどの場合は緊急地震速報の受信前に揺れが到達することがあります。