イタリア(Italia)

フィレンツェ(Firenze)

ラテン国家初上陸。今回はいろいろあってツテを頼って宿を確保。さてその結果は?
日程: 2004.8.19-2004.8.30
旅程: Osaka->Frankfurt->Firenze->Frankfurt->Osaka

登場人物:
Sachiko(Mashの元同僚 現在進行中の研究の共同研究者 東北大学在籍)
Yusuke(Sachikoの研究分野の後輩 東京大学在籍)
Ivano (イタリア出身で現在合衆国在住の研究者 Sachikoの友人)
Greg(オーストラリア在住の研究者 Sachikoの友人)
Luigi(宿泊先のオーナー Ivanoの友人)
John(スイスーフランス国境を拠点とする研究者 Mashの知り合い)
Pabro(スペイン在住の技術者 Mashの知り合い)


プロローグ
台風が日本に迫る8/18、
Mashはなんこくより電車で出発。昼過ぎまで豪雨で不通だったJRも夕方にはダイヤは遅れを取り戻してなんとか岡山に辿り着く。飛行機にすればよかったと後悔。岡山からの新幹線の乗換えで、なぜかMashの気持ちを引き止める初老の外国人が一人。駅のいろいろなところですれ違い、新幹線のホームでも前後に並ぶ。彼に自由席の位置を聞かれ、一緒に電車に乗り込む。なんとか別々に席を確保でき、お互いに笑って別れた。彼は新神戸で下車。Mashは新大阪で下車し、旧友とベルギービールを片手に盛り上がる。いつもの東横インにて就寝。
LH741便にて12時間揺られる8/19、
いろいろ準備をしていたら日付が変わり、熟睡したら寝坊しそうで熟睡できず、5時半にホテルを出発。天王寺駅で乗り換えて関西空港へ。台風はさらに接近していたが何とか飛べそうである。運のいいことにYクラスの最前列で足が伸ばせる。もうすこし運がいいとOverbookingでビジネスに行けるのだが。隣の席は関市出身の中年の女性。社会学を専攻している研究者で、娘さんのいるベルリンに向かうらしい。山好き、Mashが名古屋で9年を過ごしたこともあって結構話が弾んだはずなんですが... LHのアンケートを突然頼まれ、快諾する。LHは料金が高いだけあって、今まで使った航空会社の出した食事の中で一番おいしかった。なぜほかの会社はできないのか疑問。しかし日本人以外の添乗員の質が日本人と比べてやや落ちる印象。これは職業ステータスの違いだろう。日本人は小さなことに気が利くしね。

Frankfurtで飛行機を降りて入国審査に向かおうとすると、どこかで見た顔が。そう、昨日一緒に新幹線に乗った男性だ。先方ははじめ僕のことをわかっていないようだったが、大きな赤いザックを背負っていたと言ったら的を得たようだ。名刺を交換すると、Johnも研究者らしく、なんと四国から来たというではないか。じゃあ、ずっと一緒の行程を進んだわけね。ある意味びっくり。そしておもしろい。これだから旅はやめられない。Frankfurtでは30分ほど荷物が出てくるのに時間がかかったが無事に拾い上げ、Sバーンで市街へ向かう。標識はドイツ語だが、前回のチロルの旅で慣れている。切符の買い方を思い出して難なくホームへ。中央駅は3駅目だ。Munchenのことを思い出して期待に胸を膨らませていたのだが、実際には、同じドイツ?という印象だ。電車の窓という窓すべてのガラスに傷がつけられ落書きされている。Munchenとはあまりに違う印象だ。このことはのちにドイツの成り立ちと経済について知ると納得するところとなる。とにかく中央駅に着いたらすぐに宿へ。駅の中も案外こじんまりとしていて、Munchen中央駅のほうが大きいじゃない。Frankfurtの宿はBest Western Hotelsで取ってもらいましたが、フロントも親切で好感度が高いです。部屋もメインストリートに面しているからとてもうるさいかと思いましたが、二重ガラスの防音性は非常に高く、快適に過ごせました。このガラス戸の開閉機構が非常によくできていて感心しました。こういう手の込んだ仕事ははじめてみました。とりあえずパンとDunkelsとスープを買いだしてT/Cを両替したらあとはもう寝るだけ。時差ぼけの中で至福のときでした。
中央の小さい黄色いホテルが宿泊先 ホテルよりフランクフルト中央駅を望む

瓶のDunkelsとしてはこれがいまのところ一番うまい。でも本物の50%ぐらい。
いざラテンの地へ8/20、
朝起きて駅前のインターネットカフェでメールをチェックして空港へ。どこでチェックインすればいいかわからなかったのですが、どうも自動発券機を使うらしい。機械でのチェックインはもとより、荷物のタグは出てくるは、置いた荷物は自動で感知されて流れていくは、本当にすべてが自動化されていました。そして、フィレンツェに着くまで、フィレンツェに着いてもパスポートはチェックされず。これがEUですね。改めて実感。空港から市街へは30分に一本バスがあるのですが、すでに運転手は英語はしゃべれません。

途中にイタリア式運転の産物である交通事故整理にあいながら、なんとかSachikoとの約束の時間1530に間に合う。連絡の取りようが無いからどきどきでしたが、運よく駅構内で巡り合うことに成功。しかし現地人Ivanoは姿を見せず。2時間待って電話もかけましたがらちが明かず、とにかく宿へ。直前に住所を教えてくれたので、それをたよりにバスに乗りますが、どこで降りたらいいのかまったくわからず。とりあえず終点まで行って折り返す覚悟で乗車。途中、宿の看板を発見し、それを探しながら行くも、その看板は途中でバス路線とは別の方向を指し、肝を冷やす。何度か途中下車しそうになる気持ちを引き止めたのは、通りの名前がどこにでもありそうな名前で、そのことは町の中心部を指しているように思ったから。天はわれらに味方し、終着バス停で降りて地元の人に助けられながら、なんとか目的地まで達することができたのでした。Luigiにわれわれの到着が本当に伝わっているのか不安でしたが、暖かく出迎えてくれて安堵しました。部屋に通されましたが、キッチンは形だけで使えず、冷蔵庫も無い状態で、自炊は無理そうでした。

フィレンツェ駅南側より小さく町の象徴ドゥオモを望む。右の大きな建物は、駅の正式名称になっているサンタ・マリア・ノヴェッラ教会

10日弱フィレンツェにいたMashの印象をとりあえず述べます。治安は思ったほど悪くありませんでした。もちろん変な人はいるけど、それはどこでも同じだし。バス停では数回同じ女の子からお金をねだられたようですが、言葉がよく分からずそのまま無視。財布の位置を知られるのが一番問題です。石畳の道は車では走りやすいとは言えず、バスもものすごい振動を出して運行しています。ちょっと路地に入ったところが結構おしっこ臭かったのが減滅。
ドゥオモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)
8/22夜に開催されたオルガンコンサートのことをSachikoに教えてもらい、チケットを分けてもらって一緒に行きました。大理石と蛇紋岩で作られた外壁をくぐると、広く高い内部が姿をあらわします。サン・ロレンツォ教会の内部とは違って、すごく荘厳で質素な装飾。しかし半球状のクーポラに描かれたフレスコ画「最後の審判」を見るため、しばらくはみんな上を向くことになります。オルガンの音色もきれいでしたが、やはり屋根の荷重をどのように逃がすように設計しているのか興味があり、内部をぐるぐる回りました。学会後に再びSachiko&Yusukeに連れられてドゥオモの頂上に登ります。狭い階段を上がっている間は良かったのですが、フレスコ画が間近にきた時点で、Mashがあまり高所に強くないことを忘れていました。なによりも頂上に普通の柵しかなく、転落防止や落下物防止の策を何も講じていないことで怖さが倍増。柵まで近寄る人を見るのが怖いのでした。やっぱり360度のパノラマはきれいなんですが。

ドゥオモ頂上より町を望む

サン・ロレンツォ教会

教会裏の広場と水飲み場

アカデミア美術館
とにかくDavid像を一目見たくて、学会後にYusuke&Sachikoに連れられて見に行きました。たしかに本物の訴えてくる力はすごい。他には余り興味あるものが無くて、特別展示のストラビバリウスに見とれていました。でも外見だけでは分からないし、僕には彼女たちの歌いたいは伝わってきませんでした。やっぱりその才能は無いらしい。余談ですが、楽器のピッコロはそのままイタリア語で小さいを意味します。さらにフェルマータはそのままイタリア語では停止。音楽とラテン語(もしくはイタリア語)の深い関係を知りました。
考古学博物館
イタリア原始、エルトリアの資料が多いと聞き見学。実際にはエジプト関係の小物が見れて、そちらのほうが印象深い。写真は太陽の化身ふんころがし。大英博物館では見れなかった貴重な資料の緻密な細工にちょっと興奮。現在分析している青銅器に関する展示もあり、なかなかよかった。



ヴェッキオ橋
一度散歩がてら通りましたが、全く興味なし。スリも多そうなのでそそくさと退散。
イタリア料理(パスタ&ピザ) 旅での興味は、本場のパスタがどれくらいの味かということ。結果から言うと、かなり料理長Mashの腕のレベルが高いことがわかりました(自画自賛)。もちろんかなわない所もあるのだけど、アルデンテになっていないRistoranteもあるし。もちろんもっと高級なお店に行けばいいのかもしれませんが、問題なのは英語表記のメニューがほとんど無いこと。料理長の知っている単語といえばポモドーロにパンチェッタそのほかパスタの種類がいくつか。その程度。それでも単語帳片手に解読しながら注文、そして学習してきます。ちなみに当然ながらお店でだすワインの値段は圧倒的に安いです。 バッソ要塞

学会会場です。