高知大学(第3期)研究拠点プロジェクト(H28年度〜H33年度)

地球探究拠点

海洋と陸域に記録された環境・地震・レアメタルの過去・現在・未来

 
 

上田忠治*、岡村 慶、臼井 朗、村山雅史、野口拓郎、芦内 誠、西岡 孝、西脇芳典、恩田歩武(*グループリーダー)


 我が国は四方を海に囲まれ、排他的経済水域では世界第6位の広さを有する海洋国家である。2013年に閣議決定された新・海洋基本計画でも、海洋資源の積極的な開発・利用を推進していくことが謳われている。海洋底資源は調査手法が限られていることから、現在その存在量や生成メカニズムに関する知見が乏しい。マンガンクラスト・マンガン団塊、海底熱水鉱床などの海底鉱物資源の生成メカニズムを解明するとともに、これら資源の探査・調査手法が出来ること、レアメタル解析法のノウハウが蓄積されることで、資源小国日本の国益に大きく貢献する。


【主な研究課題】

・海底鉱物資源生成メカニズムの解明

・海底鉱物資源探査・調査手法及びツールの開発

・レアメタルの化学物理特性の解析と回収法・高感度分析法の開発

③海底鉱物資源研究グループ

【平成28年度の活動状況】


・既存の探査ツールを用いた資源探査を実施し、探査手法の検討を行っている。

・調査航海への参加などにより深海底の有用金属元素・鉱物を含有する堆積物や岩石の分布や形態、形成過程を理解する研究を進めた。

・レアメタルの化学物理特性の解析、レアメタル含有錯体の合成、新規レアメタル応答遺伝子の機能分析、希土類化合物の磁気異方性、新規希土類金属置換タングスト硫酸錯体の単離と化学的特性の理解、バイオポリマーであるポリ-γ-グルタミン酸(PGA)を利用した新たなレアメタル吸着回収法の検討、微細試料中のレアメタルの非破壊高感度分析法の開発などの研究を開始した。