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取組事例テーマ

抗体分泌細胞の分泌制御メカニズムに関する研究

Fig%201_tsuru.png
CPLXによるB細胞の抗体分泌制御の解析
Fig%202_tsuru.png
CPLXは刺激応答性の抗体分泌を制御する
取組概要

 Complexin (CPLX) は細胞の開口放出を制御する分子で、その機能に異常が生じると情報伝達物質の分泌バランスが崩れ、生体の恒常性維持機能にも影響が出ることが報告されています。私たちの研究より、CPLXはリンパ球のB細胞に発現し、CPLX欠損マウスの血清抗体濃度は、野生型マウスと比較して非常に高いことが明らかとなりました。以上の結果より、CPLXは、B細胞の抗体分泌制御にも重要な役割を持つと考えています。抗体は、分泌量が適切に調節されていれば免疫恒常性維持に働きますが、環境的要因および遺伝的要因により過剰になると、過度な炎症応答や自己免疫疾患など、重篤な疾患を引き起こす原因ともなります。CPLXの分子機能解析を通じて、抗体分泌異常がもたらす疾患の病態解明につなげたいと考えています。

今後の展開

 抗体分泌異常がもたらす疾患の病態解明のため、B細胞特異的CPLX欠損マウスおよび過剰発現マウス等を用いた動物実験からヒトへの外挿を行う予定です。

担当者
  • 助教
    都留 英美
    高知大学 教育研究部 医療学系 基礎医学部門(総合研究センター動物実験施設)
  • 教授
    津田 雅之
    高知大学 教育研究部 医療学系 基礎医学部門(総合研究センター動物実験施設)
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