取組事例

SDGs Activities

ホーム > 取り組み事例集一覧 > 取組事例:干潟・浅海域における生物多様性と共生システムの解明

SDGs取組事例集一覧

取組事例テーマ

干潟・浅海域における生物多様性と共生システムの解明

%E5%9B%B31.jpg
高知県浦ノ内湾で採集されたオオスナモグリ。これまで化石のみが知られていた。
%E5%9B%B32.jpg
巨大なゴカイの仲間サナダユムシの本体を大三島と竹原市ハチ干潟で採集に成功。
取組概要

 日本では開発のため昭和の時代に干潟の面積を40%失い、その後も小規模な埋め立てが続けられている。干潟はさまざまな生態系機能を有し、絶滅危惧種の宝庫でもある。本研究では、中国四国地方の干潟・浅海域の生物多様性を記述し、生物群集の核となる住み込み共生のメカニズムを解明する取り組みを行なっています。特に、土佐湾では津波等対策のための工事の影響軽減と、南海地震後の生物群集の保全と再生も必要です。教育学部と黒潮圏総合科学専攻の学生により、造巣性ベントスの多様性と生態、その巣穴に共生する生物の適応と多様化、巣穴構造の解明、寄生性甲殻類エビヤドリムシ類の多様性などの研究が行われています。

 特に、千葉県立博物館などとの共同研究により、化石のみが知られていたオオスナモグリの生体を浦ノ内湾で初めて発見した事例、京都大学フィールド科学研究センターとの共同研究により、サナダユムシの本体を88年ぶりに採集した事例は、多数のメディアで取り上げられました。高知県の干潟を解説するweb siteを作成し、高い評価を受けました。

担当者
  • 教授
    伊谷 行
    高知大学 教育研究部 人文社会科学系 教育学部門
    高知大学大学院 総合人間自然科学研究科 黒潮圏総合科学専攻
ホームページ
up矢印