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取組事例テーマ

タンパク質、糖鎖、脂質が三位一体でつくる細胞膜機能ユニット:膜マイクロドメイン

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生体膜の膜マイクロドメイン脂質ラフトともいう
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神経突起先端部のOPPCリン脂質ドメインに集積するドーパミン輸送体(DAT)
取組概要

 細胞膜は、細胞が外界と接するインターフェイスで、細胞間コミュニケーションや細胞接着や外からの刺激の受容など、細胞の社会性に不可欠な構造システムです。細胞膜の基本構造は、遺伝子の直接産物ではない脂質と糖鎖で出来ていますが、そこに、遺伝子の直接産物である膜タンパク質が組み込まれ、三位一体となって機能ユニットである『膜マイクロドメイン』が形成されます。これまで、遺伝子発現やタンパク質発現に関する理解はかなり進みましたが、特定の膜脂質(リン脂質、糖脂質、コレステロール)と膜タンパク質から成る『膜マイクロドメイン』がどのようにつくられ、病態でどのように変化するかはほとんど知られていません。膜マイクロドメインは、生体分子の『自己組織化』で形成され、無生物から生物が産まれる境界に位置します。 

今後の展開

 私たちは、神経突起先端部の膜マイクロドメインが脳にユニークなリン脂質分子種OPPCで形成されることを発見しました。今後、「神経細胞膜の区画化が構造の異なるリン脂質分子種で形成される」という仮説を実証し、病態変化を明らかにします。  

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