海洋生物生産学コース


これからの食糧生産においてカギを握るのは,広大な海洋で育まれる魚介類です。

海洋生物生産学コースでは,生物資源として重要な魚介類の生態・生理・病理,育成環境の保全,ならびに食品などへの利用に関する教育・研究を行っています。

魚はもちろん,タンパク質,ウイルス,細菌,プランクトン,無脊椎動物といった多様な物質・生命体を対象に,肉眼レベルから分子レベルまで,多角的な観点から教育・研究に取り組みます。


海洋生物生産学コースの魅力

 

 

 

 教育の特色 ― 豊富な実験・実習が中心となる教育カリキュラム!

海洋生物生産学コースでは,以下に例示しているような,たくさんの実験・実習に取り組みます。その数は,学部のなかでもトップクラスであり,本コースの誇るべきポイントです。

海洋生物学実験/海洋微生物学実験/水族環境学実験/魚類生理学実験/水産化学実験/水族栄養学実験/分子生物学実験

1年生のときは,フィールドサイエンス実習(野外科学実習)を通して,農林海洋学のフィールドとなる山林,農場,河川,干潟あるいは海へと出ていきます。2年生から3年生にかけての間は,海洋生物資源にしぼりこんだ専門的な実験・実習の日々。そして4年生には,自身の研究テーマに臨みます。

多様な生物・フィールドを相手にした,あふれんばかりの実験・実習。

これこそが海洋生物生産学コースの特色です。

 

 高知大ならでは ― 世界屈指のフィールドと施設

海洋生物資源のことを学んでいく上で欠かせないのがフィールド。高知大学から車で20分も走ると,魚を養殖・生産する場が点在しています。これら“海洋生物生産の最前線”を,いくつかの実験・実習を通じて体験することができます。また,一歩河川へと赴けば,アユやアマゴといった多様な淡水魚の生息する清流が。暖流に洗われた海岸線には,多様なサンゴ群落や磯場があちらこちらに見られます。そこから少し沖にかけては清浄な“黒潮”が育む海―土佐湾―が広がっており,無限とも思える数々の海洋生物で満ち溢れています。

これほど多様なフィールドが整った大学は,日本全国はもとより,世界でも稀ではないでしょうか。海洋生物生産学コースでは,最高峰のフィールドにて,海洋生物資源のことに取り組むことができます。

さらに,多種多様な魚介類を育成するための淡水・海水飼育施設,海へとくり出すための実習船,最新の分析機材・・・・といった施設・機材も充実しています。

これらを活用した,高知大学ならではの実体験が,みなさんの学生生活・人生を有意義なものにしてくれると確信しております。

 

 教員体制 ― 5分野のプロフェッショナルが皆さんの興味に応えます

コースを支える教育研究者たち。
海洋生物生産学コースの教員はいずれも,海洋生物資源に関する研究のエキスパートであります。

それぞれのエキスパートの下で,皆さんは最新知識・技能・ノウハウを身に着け,世界で戦える人材へと育っていきます。

5分野のプロフェッショナル

水族生態学
関伸吾(魚類生態・遺伝育種)
池島耕(熱帯域やマングローブ林などに生息する魚介類の生態)
中村洋平(魚類の生態と保全)
水族環境学
足立真佐雄(バイオ燃料微細藻,魚毒原因藻,マリンバイオテクノロジー)
山口晴生(赤潮,基礎生態系,水質汚濁)
水族病理学
大島雄一郎(魚の病原微生物,魚病感染・防疫)
今城雅之(魚病ウイルス,寄生虫)
水族栄養学
益本俊郎(魚類飼料栄養)
深田陽久(魚類の生理,ホルモン)
水産利用学
森岡克司(水産食品)
足立亨介(海の無脊椎動物の機能)

 

 研究の特色 ― 国際的にも重要な研究課題に挑んでいます

4年生になろうとする頃から学生の皆さんは,卒業論文に関わる実験を独自にこなしていきます。 これまでの知識・技能をフルに活用して,指導教員とともに実験計画を考えるのです。

何度も何度も考えます。

そして実験計画を実行に移し,うまく実験が進めば,海洋生物・水産の常識を変えてしまう成果が得られる・・・かもしれません。

すばらしい成果が得られたあかつきには,海洋生物・水産科学者があつまる「学会」という場で発表します。これまで多くの学生が,国際的にも重要な成果を発表し,注目を集めてきました。

それに関連して,昨年度はざっと挙げるだけでも,以下のような成果が得られています。

2016年度の卒業論文題目(一部簡略化して抜粋)
・人工遺伝子を用いた深海魚コラーゲン模倣ペプチド作出
・高知県で養殖されたカンパチの肉質評価
・マングローブクラブ(カニ)がもつ酵素のcDNA配列決定と部分精製
・高知県の離岸堤にみられる魚類とサンゴ類
・アオブダイ中毒原因解明を目指した餌生物解明のための基盤的研究
・“海の牧草”珪藻の休眠に及ぼす光・栄養塩の影響
・マグロ加工残渣オイルを用いた養殖ブリの高付加価値化
・マダイの免疫応答に及ぼすプレバイオティクス経口投与の効果
・海産白点虫検出の試み

高知大学 海洋生物生産学コースならではの研究・取組みに興味をもっていただければ。

 

 卒業してから ― 第一線で活躍する卒業生

旧農学部 海洋生物生産学コースの卒業生の就職率は例年90%程度。

大学院に進学し,修士ひいては博士の学位を取得して,研究者としての路を選ぶ人も多数います。

就職先としては,食品会社,環境アセスメント,農協,漁協ならびに漁業・養殖業関連会社など多数に上ります。また,小学校・中学校・高校の教員,各都道府県の水族館ならびに水産試験場などの職員を志す人も。

このように本コースの学生は,様々な職種を選択することができます。卒業生の皆さんは,それぞれ選んだ職業の最前線で今日も活躍されています。