ごあいさつ

高知大学 外科学講座 呼吸器外科
教授 田村昌也

 令和4年1月1日付けをもちまして、高知大学医学部呼吸器外科学講座の教授に就任致しました田村昌也と申します。高知大学附属病院では外科の再編が行われ、旧第二外科(心臓血管外科・呼吸器外科・形成外科)から呼吸器外科学講座が独立し、私はその初代教授として着任いたしましたが、その重責に身の引き締まる思いです。

 呼吸器外科では、肺を中心として、胸の中の心臓・血管、食道を除くあらゆる部位の悪性腫瘍、炎症、外傷などの手術を行っています。時代とともに肺癌手術は増加し、私が医師になった頃より肺癌手術数は3倍近くに増加しています。我々は患者さんの視点で治療を行うこと、常に考えうる最高レベルの治療を患者さんに提供することを目指しています。『肺に影がある、肺癌かもしれない』と言われた時の患者さんの不安は大変大きなものと思います。まずは患者さんの気持ちに寄り添い、現状とおすすめできる治療について丁寧にわかりやすく説明します。胸腔鏡(カメラ)やロボットを使った低侵襲手術から、難治性のがんに対する拡大手術まで幅広く対応しています。大学病院として、常に最先端の医療を提供するのみでなく、さらに新たな機器の開発などを通して更なる低侵襲性を追求していきます。

 患者さんファーストの医療はもちろんですが、我々医療を提供する側、同じ職場で働く医療スタッフや、若手医師が生き生きとやりがいをもって働くことができる環境を作ります。患者さんからは、高知大学病院で治療を受けたい、若手医師からは是非ここで呼吸器外科の修練を積みたい、と思ってもらえるような呼吸器外科にしたいと思います。当科で研修を希望される若手外科医の先生には多くの症例を経験できるチャンスを掴むため、国内留学や海外など多くの症例を経験できる留学を全力でバックアップいたします。

 高知大学呼吸器外科の新たな船出です。高知県内の患者様に先進的な呼吸器外科治療をお届けできるよう努めます。また高い目標の実現のためには、情熱を持った多くの若い力が必要です。是非とも同じ志を持った多くの若者が教室の門を叩いてくれることを期待しています。

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