有田日記・マイサバーイ(2月19日:変わらん景色編)

公開日 2012年2月19日

サバーイディークラップ!

今日は、9時に起きて、昨日の酔い覚ましにシャワーを浴びました。しかし、何日浴びても慣れない。冷水オンリーで15度ぐらいしかないんだもん。いずれは風邪ひくな。タイは夏直前ですが、海に近いこの地域は、けっこう寒かったりします。雨の後の夜は、10度代まで余裕で下がります。もし来年、来る人がいたら気をつけてください。

私の大好物のバナナチップを食べていると、プァン(パァンって発音間違えてた・・)さんが昼飯を誘ってくれたので、BJRからバイクで10分くらいのクティア(ヌードル)屋さんに来ました。一口食べて、アローイ!!!(美味い)。鳥ガラ濃い口で普通の麺と、鳥ガラ薄口の米粉麺の2種類を食べました。どちらもおいしいですが、濃い口は、ティーアローイ(一番美味い)ですね。パァアさんは、手前のシィリー(唐辛子)をしこたまかけていました。タイの人はやっぱりおそろしい。

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ご飯のあとは、プチドライブ。ショップによって、昔からタイの人が使っていたヤシの皿を見ました。古くからの生きる知恵が今も残っています。日本の昔から残っているものって何だろうか。中山間地域で暮らす人々の一部分には残っているけど、都会にはなかなかないと思います。「日本の文化を説明しろ」と言われてもよく分かりません。ここへ来る日本のことを知っている人は、「京都」の名をよく口にします。それは、京都が古くからの景観を今に残しているからでしょうか。前にも書きましたが、タイの素晴らしいところは、発展と同時に昔からある景観や生活が何かしらの形で残っているところだと私は思います。バンコク内でさえ、駅下のマーケットに昔から食べられている庶民料理が並んでいます。Local productの原点ってこういう所にあるんじゃないのかな。例えば、日曜市に人が集まるのは、野菜が安いとか、種類がたくさんあるからではなくて、300年という歴史が変わらずそこで表現されていて、その「場」に個性が生れて人が惹きつけられるからではないでしょうか。人であっても、魅力的な人って「自分という存在が他の人と違う」というのが全身から滲み出ているような人ではないでしょうか(上手く言えんけど)。自分の周囲で「惹き付けている人」はそういう人だと思います。周囲に合わせず、自分を守ってきた人。ちなみに、自分は合わせっぱなしだと思っています(笑)。ヤシの実の皿を見ながらそんなこと考えています。

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夜、プァンさんに、コミュニティー活動の写真を見せてもらいました。先日紹介した44のグループには、製品単位だけでなく、会計や健康管理や広報といったものも含まれていて、組織づくりが洗練されていました。子どもたちは清掃班などに入って町の美化に参加し、高齢者も製品や食事班に入り、村民全体で活動しているようです。また、近隣の9村で構成されており総勢、2000名の人がグループに配属されているという大組織です。BJRの開発手法がその他の地域にも情報公開され、活動改善に貢献しているようです。本当にすごい・・。しかし、この組織から人のつながりを知ろうとすると、あと3年は欲しいね(笑)。

ココナッツの皿の話しの続きです。タイへ来て、「なぜ」を考える機会が増えました。それは、言語もわからない完全異質な場に放り込まれたからだと思います。ここで、気付いたのは、自分の弱いところは、その場で「なぜ」を考える訓練ができていない。後から振り返ってみて、気付くことが多い。だから、私の日記は「明日聞いてみよう」ばかり。日本では、“なんとなく”で過ごせました。知らなくても問題ないから。生きていけるから。しかし、今、自分は何かを学ぶためにここに来ていて、何をするにしても人の話を真剣に聞かなくては前に進めない。言葉を覚えなくてはいけない。必然に「知りたい」を自分の中に作ることができ、「なぜ」を考える訓練をさせられています。それにこの日記。義務としてやる中にも、振り返りという機能があって、私がこれまで逃げていた部分でした。自身のうすっぺらさを作り出していた原因。今、それに向き合おうとしています(させられているのか)。ここにいると、しょうもないことでも「なんでや?」と考えさせられている自分に気付きました。虫を見て「お前はなんでここにおるんや」とか聞いてみたり。・・はい、病気です。だから、ここでの内面的な目標を、「その“場”にあるなぜに従って行動してみる」にしたいと思います。それは、情報処理能力ではなくて、本気で知りたいと思うマインドだと思います。

そして、取り組み目標として、日曜市のくだりと関連して「町が経済的に振興して変わったものと変わらないものを知る」にします。ここから、BJRに人が集まる理由を具体的に掘り出せたらおもしろいかな、と。大槻先生に言い渡された課題ともマッチするし。あ、大槻先生、タイ式トイレでパンツが濡れない方法を教えてください。

まあ、こんな感じでうだうだしている人にこそ、海外をオススメします。

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