公開日 2026年3月13日
【世界初】ヒマラヤ・チベット造山帯における深部起源二酸化炭素の放出量を明らかに
― 年間約3,680万トンの「隠れた炭素源」を解明
海洋コア国際研究所の佐野有司所長は、中国・天津大学のMaoliang Zhang准教授、内モンゴル工科大学の Wei Liu 助教らとともに、ヒマラヤ・チベット造山帯における深部起源の二酸化炭素放出量を詳細に観測しました。
その結果、火山のない大規模な隆起帯(衝突帯)から放出されるCO₂量が年間約3,680万トンに達し、中央海嶺や沈み込み帯といった第四紀の火山地域、あるいは東アフリカ地溝帯の放出規模に匹敵することを世界で初めて明らかにしました。
【本研究成果のポイント】
- 地球温暖化に関連して大気-海洋間など地球表層での炭素循環は研究が進んでいる。一方、深部起源のマントルに至る炭素循環は不明な点が多い。
- 中央海嶺や沈み込み帯、ホットスポットなど第四紀の火山活動が活発な地域では、二酸化炭素放出量の報告例はあるが、大陸プレート同士が収束する大規模な隆起帯では研究例がない。
- インドとアジアが衝突して形成されたヒマラヤチベット造山帯において、二酸化炭素放出量を観測し、それが第四紀の火山帯に匹敵することを明らかにした
本研究成果は2月15日付けの中国科学院機関誌「Science Bulletin」に掲載されました。
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【プレスリリース】(世界初)ヒマラヤ・チベット造山帯における深部起源二酸化炭素の放出量を明らかに― 年間約3,680万トンの「隠れた炭素源」を解明 _0316[PDF:602KB]
【論文情報】
掲載雑誌:Science Bulletin
URL:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2095927325009958?via%3Dihub
論文名:Extensional rifts liberate substantial amounts of deeply-sourced CO2 from the Himalayan-Tibetan orogen
DOI:https://doi.org/10.1016/j.scib.2025.09.055
著者:Maoliang Zhang, Yi Liua, Wei Liu, Xian-Gang Xie, Yuji Sano, Yun-Chao Lang, Sheng Xu, Cong-Qiang Liu


