5α還元酵素阻害薬および抗男性ホルモン薬の投与中におけるPSA値について

 日本泌尿器科学会編「前立腺肥大症診療ガイドライン」2011年では、「PSA値は5α還元酵素阻害薬や抗アンドロゲン薬の投与中は低下する。 この場合は、測定値を2倍した値を目安とする(推奨グレードA)」と記されています。
 しかし、下記のごとく各薬剤においてPSA値に影響を及ぼす投与期間には多少の差異があります。

薬剤名投与期間対PSA値文 献
プロスタール
(酢酸クロルマジノン)
16週以上2倍藤本清秀等、泌尿紀要、2011年
パーセリン
(アリルエストレノール)
16週以上2倍今井利一等、泌尿器外科、1999年
アボルブ
(デュタステリド)
24週以上2倍Gerald L, Andriole et,al.
THE JOURNAL OF UROLOGY、2006年
プロペシア
(フィナステリド)
24週以上2倍杉本和宏等、
日本性機能学会雑誌、2009年