働く女性医師
※この記事は2026年3月に作成されたものです。
第3回 山下 永理加[医員(レジデント)]
初めまして。私は2019年に卒業し、初期研修を高知赤十字病院で2年経過した後に、泌尿器科として働いております。泌尿器科としては高知大学と土佐市民病院で2年ずつ働いたのちに、現在また高知大学病院に戻り、今年泌尿器科専門医試験に合格しました。
私が泌尿器科を選んだ理由としてはほかの女医の皆さんも言及していますが、仕事と生活のバランスがライフステージごとに取りやすく、「ちょうどいい!」を感じたからです。
もともとは他県出身で高知県には大学入学を機に来高しております。地域枠入学といったご縁もあり、卒業後も高知県で働いております。専門科を選ぶ際に「外科手術を行いたい。でも、今後結婚や出産、育児といったライフステージには合わないのではないか」そういった悩みを持っていました。大学病院での学生実習や高知赤十字病院で初期研修医として過ごした2年間で、実際に働かれている女性医師の活躍や家庭を大事にしている男性医師を見て泌尿器科に入局しました。
現在は独身なこともあり自由に好きなことを好きなように勉強させてもらっています。外科手術がしたいといった希望もあり、経尿道的手術をはじめ腹腔鏡手術やロボット支援手術を行うチームで働いております。また、癌の治療だけでなく、泌尿器科には排尿や透析関連の仕事もあり、土佐市民病院にいた2年間は透析を中心に癌や排尿のマネジメントを勉強しました。
専攻医(科を決めてすぐの医師)は様々な病院で研修します。それは泌尿器科だけでなく、どの科でも同じことですが、今まで実習や初期研修で行っていた病院とは違った働き方が見えてきます。現在も癌をやりたい、手術をしたいという思いに違いはありませんが、透析や排尿を学んだことで、将来出産や育児など、仕事以外にも優先しなければいけないことが増えた時に手術以外にも働き方があるというのを実際に経験でき、改めて泌尿器科を専攻してよかったと実感しました。
透析も癌とは全く別のものであるように見えますが、全身の管理、特に血管に関する管理が必要になりますし、シャント作成などの手技は大学に戻った現在も、腹腔鏡やロボット支援手術に応用できる部分があります。なによりがん以外にもできる分野が増えるということですから、スキルが身についたと思うと自信にもつながりました。また週末には勉強会に参加し、毎年変化していくがん治療薬の勉強も行えます。現在はリモートでも受講できる時代になりましたが、実際に公演された先生とお話しし、講演会では聞けなかった裏話や自分とはまた違った主義を聞くと、実際の診療にも応用しようと一層やるきがみなぎります。
現在は幸いなことと言っていいのか、自身のライフステージに変化はなく、好きなことを勉強し、上司の理解もあり目標としていたロボット手術を実際に指導していただいております。女性泌尿器という点で今回は記事を書かせていただきましたが、女性だけでなく、家庭を大事にされる男性医師の方もいます。学問的にも癌・透析・排尿など様々な分野で日々新しい知見を得ることが楽しく感じますし、また生活面でも、緊急が少ない科であり、医局として家庭を大事にする先生が多く、働きやすい環境だと思っています。どうしても若い人には身近に感じにくい科ではありますが、一度経験すると他科と同じように全身管理から、泌尿器特有の専門的知識まで幅広く学べる科でありますので、皆さんに一度研修に来ていただき、「泌尿器科ってちょうどいい!」を感じていただければと思います。
山下 永理加(医員(レジデント))
- 卒業年
- 2019年(平成31年)
- 出身大学
- 高知大学医学部
- 専門分野
- 泌尿器科一般
- 所属学会
- 日本泌尿器科学会










