地域のロールモデル
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Case.8
常識に囚われず、自分なりの研究の道を
山本 沙希
Saki Yamamoto
- 所属
- 人文社会科学部国際社会コース
- 略歴
- お茶の水女子大学大学院で博士号取得。立教大学異文化コミュニケーション学部ポストドクトラル・フェロー等を経て、2025年4月より現職。
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01研究者に進んだきっかけ大学入学時には、卒業後はアフリカで国際協力にかかわる仕事に就くか、大学院に進学して勉強を続けたいという思いを抱いていました。大学3年次に留学をした頃には学部4年間で学べることの限界を感じると同時に、もっと勉強したいという思いが強かったので研究の道に進むことを考えるようになりました。また大学の先生方が楽しそうにご自身の専門地域や研究内容の話をしていた姿が印象的だったことも、研究に惹かれた理由です。
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02研究の魅力について研究対象地の北アフリカに通うようになって15年以上経ちますが、今もその土地の生活や価値観について充分に理解できていないと感じます。だからこそ、自らの理解を絶えず省みながら新たな疑問を生み出していくところに魅力を感じます。また世界には多様な生き方や価値観があり「幸せ」や「豊かさ」をはかる基準も一様ではないと知ることは自分の常識を問い直すことにも繋がるので、物事を柔軟かつ多角的に捉える視点が得られると思います。
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03現在の研究および生活博士後期課程までは北アフリカのアルジェリアを調査対象地として、機織りや裁縫など、同地で「指の技法」と総称される多種多様な零細活動を通して現金収入を得ている女性たちの稼得実践を、同国のポストコロニアル及びポストコンフリクト的状況に依拠し分析することを試みてきました。またここ数年は、隣国モロッコで女性の起業及び収入獲得支援に関する調査に着手しています。特に未婚での妊娠を理由に実家を離れることを余儀なくされた女性たちが、出産後、いかに子どもを手放すことなく生計を立てているかという点に関し、支援とのかかわりに注視して調査を進めています。
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04今取り組んでいる研究私がアルジェリアに通い始めた頃は、内戦終結後で国外からの援助がそれほど入り込んでおらず、また男性の失業率も高い状況でした。そうした状況のなか、公には「非就労状態」と登録されている女性たちが、家内で様々な経済活動に従事している現実に関心を持ちました。その関心を出発点として、充分な援助や法的保護を得ずに日々の創意工夫や地縁・血縁など、あらゆる手段を駆使して生計を支えている女性の創発的な働き方に接近すると同時に、支配か従属かといったステレオタイプで語られがちな同地域のジェンダー理解を批判的に考察しています。
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05研究に携わる仕事を目指す
若い方へメッセージ研究に携わる仕事といっても授業の準備や事務仕事の合間に研究に割ける時間を確保し、成果を出すことが求められる世界です。また文系は理系に比べて軽視されがちで、親や友人から理解されないと感じることもあるかもしれませんが、自分の人生の舵を取るのは自分自身です。周囲の「常識」に囚われず、自分なりの研究の道をぜひ切り拓いてください。 -
06日常で大切にしている時間家族や友人と過ごす時間や、研究以外の好きなことに一人没頭する時間をもつことで、生活のバランスを保つように心がけています。最近は絵画や蚤の市巡り、好きな作家の作品を読むなど、小さな趣味に時間を費やしています。そのような余裕もない時には楽しめることに意識を向けて研究や仕事へのモチベーションを上げたり、優先順位の低い家事は手を抜いたりすることで、自分自身を労わるよう意識しています。




1日の過ごし方
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8:00起床、メールチェック
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9:00出勤
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10:00
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11:00授業の準備 -
12:00昼食
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13:00
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16:00授業 -
17:00
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18:00デスクワーク -
19:00帰宅、夕食
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20:00自由時間(授業や研究発表の準備、翌日の食事の用意など)
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01:00就寝