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「生物多様性学」の情報ページ (更新日2022/10/03) 講義日程(遠藤広光):2022 10/7, 10/14, 10/21 *今年は第1回から3回です


生物多様性の3つのレベル
1) 種レベルの多様性=生態系や生物群集における種の豊富さ(普通は面積など単位あたりの種数で見る)
2) 遺伝子レベルの多様性=同種の個体間や個体群間にみられる遺伝子的な違い(変異)の豊富さ
3) 生態系レベルの多様性=大小さまざまな生態系の豊富さ
 a. 機能群の多様性=例えば,食性や餌の取り方のような機能(働き)や生物課程の多様性
 b. 群集・生態系の多様性=いくつもの機能群からなる生物群集や生態系のタイプの多様性
 c. 景観(すみ場)の多様性=広い空間でのすみ場の多様性

世界の魚類の種数 36,305種(更新日 2022/09/07) *Fricke, Eschmeyer and Fong (2022): Catalog of fishes のデータベースより
*毎年,世界で400種前後が新種記載される:2021年 393種(そのうち淡水魚は211種),2020年 360種(218種),2019年 353種(204種),2018年 418種(262種), 2017年 472種(313種),2016年 451種(255種),2015年 436種(246種),2014年 394種(271種),2013年 432種(283種),2012年 471種(257種),2011年 371種(241種)
日本産魚類は約4,660種(淡水魚 約300種・亜種以上、一次淡水魚 157種,通し回遊魚 約80種)
*毎年20種程度が新種として記載される

通し回遊
1) 遡河回遊=川で生まれ,海で育ち,産卵のために川を遡上する(例えば,サケ科魚類)
2) 降河回遊=海で生まれ,川で育ち,産卵のため川を下る(例えば,ウナギ属)
3) 両側回遊 =産卵とは無関係に,海と川の間を移動する
 a. 淡水性両側回遊=川に産卵場がある(例えば,アユ,ボウズハゼ)
 b. 海水性両側回遊=海に産卵場がある(例えば,ボラ,スズキ)

高知県レッドデータブック2018動物編・注目種2018動物編(高知県)

魚類の生活史に関する情報

水産総合研究センター 刊行物等 サンママグロサケウナギブリカツオなどの詳しい情報が出ている号がある.
*おさかな瓦版 水産総合研究センターニューズレター:スケトウダラ(No. 10, 2006.4),ババガレイ(No. 34, 2010.4),サケ(No. 35, 2010.6),サンマ(No. 36, 2010.8),キチジ(No. 37, 2010.10),キアンコウ(No. 39, 2011.2),サクラマス(No. 40, 2011.3),ハタハタ(No. 44, 2011.12),ウナギ(No. 48, 2012.8),メバチ(No. 49, 2012.10),クロマグロ(No. 53, 2013.5),カツオ(N. 54, 2013.7),さめ類(No. 55, 2013.9),アユ(No. 56, 2013.11),ワカサギ(No. 57, 2014.1),イワナ(No. 58, 2014.3).


リンク
外来魚に関する動画
1) アリゲーターガー 多摩川がアマゾンに?! 住宅街に巨大怪魚出現?! テレビ朝日系 素敵な宇宙船地球号 外来種は警告するVol.6 大都会の侵入者を捕獲せよ!!(2008年9月7日放映の一部)★★★ 必ず見て下さい!
2) チャネルキャットフィッシュ 霞ヶ浦は外来魚天国!? テレビ朝日系 素敵な宇宙船地球号 外来種は警告するVol.5 大都会の水がめを襲う侵略者(2007年11月4日放映の一部)★★ 必ず見て下さい!
3) チャネルキャットフィッシュ 被害拡大! 多摩川にも拡大...増殖するアメリカナマズ ★★
4) ガラスの地球を救え おさかなポスト 外来種 多摩川 山崎充哲 ★★
5) 第129回 多摩探検隊「おさかなポスト〜魚の命と向き合って〜」 (2015年1月放送)  
6) 「高知の川にアリゲーターガー 高校生が釣る 」(2017年8月24日放送,0テレNews24)

その他
1) 環境省 自然環境・多様性 海洋生物多様性保全戦略 レッドデータブック・レッドリストの概要 
2)「滋賀県内で確認された外来魚」 PDFがあります(滋賀県水産試験場 2018年12月11日)★★


参考文献 *本を見たい人は研究室まで来て下さい

大森 信・ソーンミラー, B.2006.海の生物多様性.築地書館,東京.232 pp. ¥3000+税 ★★★
北里 洋.2012.日本の海はなぜ豊かなのか.岩波科学ライブラリー188.岩波書店,東京.121pp. ¥1500+税 ★★★
松沢陽士・瀬能 宏.2008.日本の外来魚ガイド.文一総合出版,東京.160 pp. ¥3200+税 ★★
宮 正樹,2016.新たな魚類大系統−遺伝子で解き明かす魚類3万種の由来と現在.斉藤成也,塚谷裕一,高橋淑子,監修.シリーズ遺伝から探る生物進化4.慶応義塾大学出版会,東京.215 pp. ¥2400+税 ★★
ムラデノフ, P.V.(窪川かおる,訳).2015.海洋生物学−地球を取りまく豊かな生態系−.丸善出版,197pp. ¥1000+税 ★★★
日本魚類学会自然保護委員会,編.2013.見えない脅威“国内外来魚”−どう守る地域の生物多様性.叢書・イクチオロギア−3.東海大学出版会,秦野.258 pp. ¥3200+税 ★★
日本魚類学会自然保護委員会,編.2016.淡水魚保全の挑戦−水辺のにぎわいを取り戻す理念と実践.叢書・イクチオロギア−4.東海大学出版会,秦野.330 pp. ¥3800+税 ★★
矢部 衞・桑村哲生・都木靖彰,編.2017.魚類学.恒星社厚生閣,東京.378 pp. ¥4500+税 ★★ new!


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