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2021.7.10-11希望創発研究会(7月例会・オンライン)を実施

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2021.7.10-11希望創発研究会(7月例会・オンライン)を実施

2021年7月27日

7月10日(土)-11(日)、高知大学希望創発研究会(7月例会・オンライン)を実施し、東京など県外企業人、高知県内企業人合わせて14名、学生16名、その他関係者25名の計55名が参加しました。

1日目 
「道端芸術」
講師:谷 俵太氏(希望創発センター 客員教員)
日常生活で見ようとしなければ気付かない面白いを切り取った『道端芸術』を参画者が持ち寄り、谷氏のコメントの後、小グループに分かれて感じたことをざっくばらんに話し合いました。



「道端芸術から学べること」
講師:縣 拓充氏(東北大学 助教)
続いて、「創造」に関わる学び、アートに関わる学びがご専門の縣氏から、道端芸術の体験の中で得られる学びとその意味についてのお話がありました。私たちは驚くほど多くのことを見逃している体感を通して、それまでの見方と異なる「新しい視点」を獲得する経験になったことを改めて理解する場となりました。

講師:縣 拓充氏(東北大学 助教)

「道端芸術の“その先”を考える」ワークショップ
講師:縣 拓充氏(東北大学 助教)
お昼休みを挟んで、「道端芸術」で報告された5つの写真から妄想を膨らませ、グループで1つのストーリーを作るワークショップを行いました。写真から発想を飛ばし、ストーリーにする中で新たな発見がある楽しい時間となりました。

2日目
「創発ってなんだ!」
講師:鈴木 紀之氏(高知大学 准教授/希望創発センター 兼務教員)
   谷 俵太氏(希望創発センター 客員教員)
まず、谷氏から「創発」とはどういうことなのか、ストーンスープの話を例に説明がありました。続いて、生態学がご専門の鈴木氏から生き物の世界から考える「創発」についてのお話がありました。有利なものと置き換わる進化の中で多様性が失われそうですが、少数派が有利になる実験結果から個性・多様性は維持される等の紹介がありました。また、最後に人間がイノベーションを起こす際のチーム構成の調査では、専門分野が広い集団は、専門分野が狭い集団では生まれないブレイクスルーした価値を生み出す可能性を秘めていることの説明がありました。

鈴木 紀之氏(高知大学 准教授/希望創発センター 兼務教員)

「創発の小部屋」 
講師:縣 拓充氏(東北大学 助教)
   谷 俵太氏(高知大学 客員教員)
   鈴木 紀之氏(高知大学 准教授/希望創発センター 兼務教員)

これまで「創発」についてそれぞれの専門分野からお話しくださった3名が、「創発」の定義の共通点等について対談を実施しました。

谷 俵太氏(高知大学 客員教員)

「むちゃぶりグランプリ」
担当:谷 俵太氏(高知大学 客員教員)
どうなるか分からない!という不安にはどうなってもいいという可能性があり、決めきらないからこそ無限大の可能性がある。不可能を可能性に変えるむちゃなワークショップを実施しました。まずは各チームで凄い体験を一人ずつ披露し、一人のメンバーの凄い体験をミュージカル風に演じるというもの。90分間の製作の後、発表では参加者が役になり切った達成感が画面越しに伝わってきました。

~ チーム1の発表 ~

~ チーム4の発表 ~

最後に次回8月例会に向けた宿題の説明とインターバル期間中に実施している「オンライン公民館」の紹介があり、池田センター長の閉会の辞で終了となりました。今回の研究会では、学生・社会人、高知県在住者・県外在住者等多様な人材が入り混じったチームでむちゃなお題をクリアする中で思いもよらないものが出来上がる「創発」を体感し、学術的な「創発」の考え方に触れる機会となりました。次回は今年度苦楽を共にするチームメンバーとの活動が本格的に開始されます。


<参加者の声>
・今自分の見えていることの少なさ、人の視点がそれぞれ大きく違うことを知ったので、チーム活動でそれを理解しながら個々の意見の足し合わせ以上の創発が生み出されるようにしていきたい。

・道端芸術、創発、むちゃぶりグランプリを通じて、“面白がること”、“多様性を受け入れること”、“心理的安全のある組織づくり”の重要性を学んだと同時に、一方で、チームとしての活動をリードするためのある種の強引性も必要だと感じた。

・今年度のチームでうまくやっていけるか正直不安だったが、どんなことが好きで、どういったことに熱意を持つ方々なのか、ワークを通して少しずつ分かった気がした。互いの持ちうる知識や経験を、存分に共有しあえたら良いと思う。

・「恥を捨てる」→「ピンチと感じる」→「妙な発想が産まれる」が、特にそんな講義は無かったけど今回感じたことだった。
今月の例会は、恥を捨て、常識を捨て、いろんな方と時間が無い中で頭を捻って考え抜き、皆さんに面白いと思ってもらえたモノを作り上げられたということで、楽しい例会だった。これを何回か繰り返せば、ピンチをピンチと思わなくなってどんどんアイデアが産まれるかも。

・「むちゃぶりグランプリ」で、なんとなくチームの空気感や、メンバーのキャラクターなどを知ることができたので、人見知りを消していって積極的に取り組んでいきたいと思う。
 

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