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2021.12.11-12希望創発研究会(12月例会)を実施

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2021.12.11-12希望創発研究会(12月例会)を実施

2022年1月5日


12月11日(土)-12日(日)、高知大学希望創発研究会(12月例会)を実施し、東京など県外企業人、高知県内企業人合わせて14名、学生15名、その他関係者21名の計50名が参加しました。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていることから、11月に続いて今月も対面とオンラインのハイブリッドで開催し、多くの参画者が高知に集まりました。

1日目
現地調査に出かけるチーム、キャンパスで喧々諤々の議論を繰り広げるチームなど、それぞれの活動が展開されました。オンラインでインタビューを行っているチームもあり、オンラインをうまく活用することで場所の制約なく活動が広がっていることを感じました。
16時からは各チームの代表者1名が集まり、7月例会以降のチーム活動内容を共有しました。取り組むテーマやチームの状況(ヒアリングや訪問歴について)を伝えあうとともに、自チーム以外のメンバーから質問や感想をもらう機会となりました。



2日目
基礎セミナー&ワークショップ「教養はガラクタだ!」
講師:酒井 敏氏(京都大学 教授、静岡県立大学 副学長)
聞き手:谷 俵太氏(希望創発センター 客員教員)

ガラクタの集合体ということで、酒井先生が研究されたフラクタル日除けの紹介がありました。
生み出される過程で、様々な教養がつながった経験を踏まえて、一見自分にとって必要だと思われないガラクタのような教養が新しいものを生み出す時に重要であることについて様々な事例をもって紹介をしてくださいました。魅力を感じたガラクタを素直に取り込むことが新しい何かに気づき、生み出すきっかけになるのかもしれません。

<参画者の声>
・よくわからないけど、何か心惹かれるものがあって学んだことが後々になって自分の研究とつながってきた経験を聞いて、大学の教養の授業を受けることや他分野の学生と社会人などと話すことの重要性を再認識することができた。

・現在とゴールとのギャップを埋めるための企業的な活動を通じて、自身の物差しから外れるものを除外してしまいがちだが、多種多様な人々とのディスカッションを通じて、物差しそのものの定義を再考察することの重要性を再確認した。最終的には自分の価値観で物事を判断する必要があるものの、多種多様な価値観があることの認識と接点を通じて、単眼的ではない視点を醸成したい。

・いらないと思うものが役に立つということは体験や感覚として分かっているものの、なかなかいらないものを大事にすることは難しい。そういうことを実績を交えつつ、大事だと声を上げてもらえることはありがたいと思った。
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今月は以下の2チームが現地調査のためキャンパスを飛び出しました。
訪問レポートをご覧ください。

【チーム4】
12月のチーム活動では、先月に続き課題の絞り込みを行う前段階として、現在チームメンバーが興味ある分野である「観光・地域・教育・少子高齢化」の高知県の実情を把握するために、12日(土)は高知県西部の山間にある『道の駅各所』『梼原町』へ行きました。梼原町では、『ゆすはら雲の上の図書館』や『まちの駅ゆすはら』、街並みを見学しました。先月は海岸沿いの道を室戸市へ向かいましたが、今回は山沿いの道を梼原町に向かって行きました。高速道路が伸び以前と比べると交通の便が良くなったとのことですが、まだまだアクセスの課題を感じるとともに、海と山が比較的身近に感じられる高知県の良さを感じることが出来ました。

梼原町で感じたこととしては、地元の木材を使用することによる地産地消の素晴らしさ、図書館なのに複数機能(カフェや地域のコミュニティ空間、目の前にはこども園)持つ施設があることによる住民が集まりやすい空間づくり、街並みを統一することにより町外からも集まりたくなる街づくりに、地域おこしとしての良い例を見ることが出来ました。

先月、今月の現地調査・チーム討議を通して、チーム4としては「高知県をいかに盛り上げていくか」をテーマに 1.地域おこし(町おこし)※県内での活動 2.観光 ※県外から人を呼び込む 3.名産品や伝統工芸の発信 ※県外や国外に向けて の3つの切り口で深堀をしていきたいと考えております。

 


【チーム6】
メンバー同士で各自の関心のあることを話合っていった結果、「選択の自由」と「格差」が共通キーワードとして挙がりました。性格差、経済格差、教育格差、様々な格差に捕らわれず、個人として自由に進む道を選択できるようになるには、どのような社会になっていれば良いのかを議論しました。
簡単に回答は見つかりませんが、調べていくなかで男女間の収入差、離婚した時の一人親(特に母親だけ)世帯の収入の低さに驚きを感じました。男女の教育格差、就職格差がなくなって来ている日本で、なぜ男女の収入格差は年齢が上がるにつれ広がっていくのか、そこには「男性は仕事、女性は家事・育児」という固定観念が残っているからではないかと考えました。家事・育児が得意な男性もいれば、仕事が好きな女性もいるはずです。自分の得意なことや出来ることを活かし、苦手な人や出来ない状況にある人を助けることができれば、個々人がより自由に進む道を選択できるようになるのではと思いました。
こうちファミリーサポートセンターは、子育て世帯を対象に託児や子供の習い事の送迎などを手伝って欲しい「依頼会員」と、祖父母世代を中心とした子育てのお手伝いを行いたい「援助会員」をつなげ、助け合いを提供している有償ボランティア組織です。私たちが描く助け合う社会の実現に向け、こうちファミリーサポートセンターの取り組みや助け合いの仕組みづくりを勉強するために訪問させていただきました。
アドバイザーさんが対応して下さり、ホームページを見るだけでは知ることのできない「依頼会員」と「援助会員」の思い、安心できるマッチング制度づくり、アドバイザーさんが感じているまだ足りない点なども教えていただき、大変参考になりました。

 

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