教授からのご挨拶

 高知大学医学部薬理学講座・教授の齊藤源顕でございます。当講座ホームページに興味を持って頂き誠にありがとうございます。私が鳥取大学より高知に赴任しまして早1年が経ちました。 教授就任最初の1年は、学生教育、教室運営や研究環境等の立ち上げの時期で大変だと諸先輩教授から伺って参りました。幸い関連教室の温かいご支援と優秀な教室員のおかげで何とか軌道に乗せられる感触を掴むことができました。
 薬理学教室の重要な使命の1つに学部学生の教育があります。薬理学は臨床基礎医学に位置づけされる学問です。基礎医学を学んだ医学生に、臨床教育に入る時期に薬理学の基礎的概念とその応用を体系的に学んで頂きたい。薬理学講座では、CBTと医師国家試験を意識しながらも薬理学という学問に興味を持って頂くように努力します。 時には厳しく、時には優しく学生と接し、何とか医師国家試験に高知大学医学部生全員が現役合格できるように、そして医師として臨床現場に出たときに薬理学を学んでよかったと思える教育を目指します。
 もう一つの重要な使命に研究があります。研究業績では、平成25年度にNatureの姉妹誌のSci Rep、薬理学を代表する Br J PharmacolやNeuropharmacol誌などに採択されました(詳しくは業績を参照して下さい)。 今後の研究の方向性ですが、清水孝洋准教授が進めてきた従来の中枢神経から見た自律神経研究(特に副腎への作用)に加え、本年度は鳥取大学医学部から清水翔吾博士を迎え末梢側から見た排尿研究が本格的にスタートします。私が目指してきた中枢神経と末梢神経の融合した排尿・生殖器の研究が大いに発展できるものと考えています。 泌尿器科、脳神経外科や麻酔科などの学内の関連教室との共同研究、さらに企業との共同・受託研究も始まっております。高知大学薬理学の研究は「小粒でもぴりっと辛い」高知発世界初の研究成果を目指します。
 私は学内外の研究者との共同研究は非常に重要と考えています。高知大学、高知工科大学や高知県立大学の学生で薬理研究や薬の作用に興味のある方は、私たちと一緒に実験や勉強会に参加しませんか?薬理学教室では我々と一緒に研究をしたいという学内外の学部生や大学院入学希望者を広く募集しております。興味のある方は、是非齊藤まで御一報頂けると幸いです。

高知大学医学部薬理学講座・教授
齊藤源顕