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内分泌・糖尿病内科

内分泌・糖尿病内科では、下垂体、副腎、甲状腺などの内分泌疾患、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、肥満症などの代謝疾患の診療を行っています。

概 要

内分泌・糖尿病内科では次のような疾患を対象にしています

糖尿病、脂質異常症、痛風、肥満症、その他の代謝異常症、高血圧、甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病、甲状腺癌など)、下垂体疾患(下垂体機能低下症、クッシング病、先端巨大症、プロラクチノーマなど)、副腎疾患(クッシング症候群、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫など)副甲状腺疾患(血中カルシウムに異常をきたす疾患)

内分泌・糖尿病内科では次のような症状を持った方や検査異常を指摘された方を診療しています

  • 血糖値が高い
  • 脂質異常症を指摘された
  • 高尿酸血症(痛風)を指摘された
  • ホルモンの異常を指摘された
  • 腹部CTや超音波検査で、たまたま副腎に腫瘍や腫大が見つかった
  • 電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、
    リン、マグネシウム)の異常を指摘された
  • 血圧が高い、血圧が低い
  • 動悸がする
  • 甲状腺が腫れる
  • 疲れやすい、体がだるい のどが乾く
  • 急にやせた
  • 身長が高い、身長が低い
  • 手指の先端が太くなった
  • 毛深くなった、脱毛がある
  • 生理が不順になった、性機能が減退した
  • 尿の回数が多い、尿の量が多い
  • 肥満の治療をしたい

診療体制

教授2名、特任教授1名、講師1名、助教4名、特任助教2名、医員3名程度により診療を行っています。
外来は火曜日(外来診察医4名)および木曜日(外来診察医4名)に行っています。
また、月曜日は1名、火曜日は1名、木曜日は2名、金曜日は2名の診療医が新患以外の予約患者さんの診察に当たっています。入院の患者さんについては、各主治医、指導医および研修医により複数体制で治療を行っています。週1回の教授回診を行っており、診断や治療については主治医、指導医以外に専門医も含め複数の医師で討議し意見交換して方針を決めています。

診療方針

糖尿病などの代謝疾患、肥満症、内分泌疾患など幅広い領域の疾病に対して、希少疾患を見逃さない正確な診断と最新のエビデンスに基づいた治療を行っています。この領域の疾患は日常生活での食事、運動への配慮が重要な場合が多く、医師、看護師、管理栄養士などによるチーム医療を重視した情報提供と支援を実践しています。糖尿病や肥満症に対しては教育プログラムを用いた教育入院を実施しています。

得意分野

糖尿病などの代謝疾患、肥満症、高血圧、内分泌疾患の全てに対処できます。これらの慢性疾患に対しては、長期間にわたる継続的な診療や、疾患の進行度に応じた診療なども求められますが、一人一人の患者さんを丁寧に診ていくことでこれらを実現しています。

内分泌・糖尿病内科で実施している主な検査は次のようなものです

▼ 内分泌ホルモン負荷試験

内分泌疾患の診断に必要不可欠な検査です。内分泌ホルモンの分泌を刺激または抑制した際のホルモン値の推移をみることにより、どのような病態にあるのかを判定します。

▼ 甲状腺吸引細胞診

甲状腺に腫瘍がある場合にそれが悪性であるかどうかを判定する検査です。超音波にて確認しながら細い針を用いて甲状腺腫瘍部から細胞を吸引し、悪性細胞が含まれているかどうかを顕微鏡で精査します。細い針を用いるので痛みはほとんどなく、出血や感染などの合併症もまず起こりませんが、原則として一泊入院して検査していただくことにしています。

内分泌・糖尿病内科で実施している主な治療は次のようなものです

当科で扱う疾患は日々の食事、運動、服薬に配慮することが治療をすすめる上で大切なので、医師や看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士などによる患者教育にも力を入れています。

▼ 薬物療法

糖尿病や脂質異常症
現在非常にたくさんの種類のものがありますが、当科では個々の患者さんの病態、生活状況などを詳細に把握した上で、経験豊富な医師が効果が期待できしかも安全な処方をしています。日々更新される薬剤の新しい臨床的知見も柔軟に取り入れながら、現場の診療にあたっています。

内分泌疾患
診断が確定すれば病態や全身状態などに応じて、内科的な薬物療法や外科的な手術療法あるいは放射線療法などを選択します。内科的治療を選択した場合には、当科にて内分泌専門医が薬物療法を施行します。学会などで得られた最新の治療法も常に反映できるような体制をとっています。外科的治療や放射線治療を選択した場合でも内分泌専門医による経過観察が必要であり、当科にて継続的に診療しています。

▼ 糖尿病教育入院

糖尿病の治療においては、日常生活での食事、運動への配慮や服薬(自己注射)の実践が非常に重要ですが、これらを10日間の入院で退院後の日常生活で実践できるようにする教育プログラムです。糖尿病専門医、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師による講義・実技指導や学習ビデオなどで構成されており、非常に充実した内容となっています。

▼ 肥満教育入院

肥満者を対象として食事療法、運動療法、行動療法などによる減量、および医師による肥満治療に関する講義・教育を2週間の入院で施行するプログラムです。外来でも医師による減量指導や管理栄養士による食事指導、理学療法士による運動指導などを施行して、生活習慣の改善を計るようにしています。

高度先進医療・特殊治療

▼ 1型糖尿病の治療

グルコース持続モニターを用い血糖変動を把握した上で適切な治療を選択しています。インスリン注入ポンプを用いた持続注入療法を実施しています。

▼ 糖尿病に対する遺伝子診断

糖尿病発症の原因として、頻度は少ないですが遺伝子異常を起因とする場合があります(ミトコンドリア遺伝子異常、MODY、インスリン受容体遺伝子異常など)。患者さんより同意が得られれば、DNA解析を施行することにより、これらの遺伝子異常を特定することができます。少量の血液からDNAを抽出することで検査が実施できます。