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産科婦人科

産婦人科

産科婦人科では女性疾患全般、特に産科・内分泌・腫瘍・更年期の専門外来を中心に診療を行っています。

概 要

産科婦人科では次のような疾患を対象にしています

産科

  • 妊婦
    正常妊娠、妊娠悪阻(つわり)、切迫流・早産、妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)、多胎(双胎・品胎など)妊娠、合併症妊娠(糖尿病、腎・甲状腺・循環器・消化器・精神疾患など)、胎児異常(胎児奇形、染色体異常、子宮内胎児発育遅延など)胎盤、臍帯異常(前置胎盤、臍帯辺縁・卵膜付着、臍帯巻絡など)、羊水の異常(羊水過多・過少など)
  • 産褥婦
    産後子宮内感染症、乳腺炎
  • 出生前診断
    → 臨床遺伝診療部ページへ

生殖内分泌

  • 月経異常(無排卵症、無月経など)
  • 不妊症、不育症
  • 子宮内膜症

腫瘍
子宮頚癌・子宮体癌・卵巣癌など婦人科悪性腫瘍全般

女性ヘルスケア
更年期障害、尿失禁、骨粗鬆症や心臓病、脳卒中、糖尿病等の生活習慣病

がん生殖医療
がん患者さんに対する生殖医療  ⇒ 独自HPへ

産科婦人科では次のような症状を扱っています

産科
妊娠中の出血、腹痛、嘔気、嘔吐、食事摂取不良、全身の浮腫(むくみ)などの異常を認める場合や、妊娠前より存在する基礎疾患の悪化を認める場合に診察、治療を行います。

内分泌
月経が不規則、月経が数ヶ月来ない、月経量が多い、子供がほしいが恵まれない、妊娠しても流産を繰り返す、生理痛がひどい、セックスの時腹痛が強い、などの症状を主にあつかっています。

腫瘍
子宮癌においては、不正性器出血(月経時以外での性器出血)が初発症状となる事が多いため、このような症状のある方は積極的に検診を受けることをお勧めします。

更年期
閉経前後、両側卵巣摘除女性で顔のほてりや手足の冷感、憂うつ感などの精神症状、性交時痛、尿失禁等の症状を認めた場合、女性ホルモン減少による更年期障害が考えられます。また骨量の減少は将来、骨粗鬆症になり、寝たきりの原因となりますので、骨密度の測定をおすすめします。

がん生殖医療
がん患者さんに対する生殖医療  ⇒ 独自HPへ

診療体制

医師による24時間体制の産科・婦人科疾患への対応を行っています。

診療方針

個々の患者さんの病状を迅速かつ確実に把握し、適切な治療を行うよう心がけております。

得意分野

産科
妊娠高血圧症候群に対する抗酸化剤を用いた治療 、合併症妊娠管理

生殖内分泌
子宮内膜症、月経異常、不妊・不育症

腫瘍
難治性婦人科がんに対する手術療法・化学療法・放射線療法を用いた集学的治療

女性ヘルスケア
ホルモン補充療法

がん生殖医療
がん患者さんに対する生殖医療  ⇒ 独自HPへ

産科婦人科で実施している主な検査は次のようなものです

産科
それぞれの症状にあわせて血液・尿検査、膣分泌物培養検査、超音波検査などの必要な検査を行うとともに、内科、泌尿器科、外科、精神科等の専門医に紹介し、十分相談の上検査、治療を行っています。

内分泌
基礎体温測定、ホルモン検査、超音波検査、子宮卵管造影検査、精液検査、MRI検査、CT検査など

腫瘍
悪性腫瘍の診断には、画像診断(MRI検査、高解像度CT、シンチグラフィー等)、血液検査(腫瘍マーカー、免疫マーカー)、生検組織診等を行っています。

産科婦人科で実施している主な治療は次のようなものです

産科

▼ 切迫流産・早産

安静療法、子宮収縮抑制剤の投与による妊娠継続。早産となった場合は出産後直ちに当院の周産母子センターに収容し、集中医療を行い対応します。

▼ 妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)

外来での食事、生活指導による予防的治療、重症例では入院のうえ食事療法、薬物療法による血圧管理と、胎児心拍モニタリングによる胎児の管理を行います。

▼ 多胎妊娠

早産・胎児の異常の可能性が単胎妊娠より高いことを考慮し妊娠中期に短期間の検査入院による母体・胎児異常のチェックを行い、妊娠後期には妊娠継続目的にて予防的入院を行い出来る限り早産を予防します。

▼ 合併症妊娠

各科専門医と共診し、症例毎に症状にあった治療を十分相談しながら妊娠継続を図ります。

▼ 胎児・胎盤・臍帯・羊水の異常

妊娠中に超音波、MRI検査で診断します。早期から小児科医、小児外科医、脳神経外科医等と連携をとり、出産後直ちに適切な処置を行えるよう準備をします。

生殖内分泌

▼ 月経異常に対して

生活指導、ホルモン療法

不妊症

▼ 不妊症、不育症に対して

タイミング法、排卵誘発法、人工授精、体外受精、免疫療法、漢方療法、カウンセリング

子宮内膜症

▼ 子宮内膜症に対して

薬物療法、手術療法(腹腔鏡検査、手術)

腫瘍

▼ 腫瘍

悪性腫瘍に対する手術療法・化学療法・放射線療法を併用した集学的治療を施行しています。免疫療法も施行しています。

▼ がん生殖外来

がん患者に対する生殖医療(精子・卵子・受精卵の温存)、カウンセリング

女性ヘルスケア

▼ 更年期

カウンセリング、生活・食事指導、薬物療法(ホルモン補充療法、漢方薬、抗不安剤、高脂血症治療薬、Vit.E/Cなどのサプリメント、骨粗鬆症治療薬等)。

低侵襲手術について

低侵襲手術とは、患者さんの体への負担が少ない手術療法を意味し、産婦人科領域では一般的に腹腔鏡下手術やロボット支援腹腔鏡下手術を指します。
腹腔鏡下手術では臍と下腹部に3か所、ロボット支援腹腔鏡下手術では臍を中心として左右に5か所の小さい穴をあけて手術を行います。従来の開腹手術と比べて、出血量や合併症、疼痛が少なく、入院は短期間ですみ、社会復帰も早いなど、様々なメリットがあります。

▼ 腹腔鏡下手術

腹腔鏡下手術は、お腹に小さい穴をあけ、スコープや鉗子を挿入し手術を行います。
多くの良性疾患が腹腔鏡下手術の適応となります。
また、悪性疾患においては、2014年4月に早期子宮体癌に対して、2018年4月には子宮頸癌に対しての腹腔鏡下手術が保険適応となりました。当院でも2021年から、県内で初めて早期子宮体癌に対しての腹腔鏡下手術を開始しました。今後、ごく初期の子宮頸癌(ⅠA1期)に対しての腹腔鏡下手術も開始する予定です。

▼ ロボット支援腹腔鏡下手術

ロボット支援腹腔鏡下手術では腹腔鏡の鉗子をロボット制御で行います。ロボット自体を操作するのはロボット手術の資格を持った医師です。通常の腹腔鏡の鉗子は先端の開閉のみですが、ロボットアームでは人間の手のように関節があり、より繊細な手術手技が可能です。2018年4月に子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮頸部高度異形成などの子宮良性疾患と早期子宮体癌に対してのロボット支援腹腔鏡下手術、2020年4月には骨盤臓器脱に対してのロボット支援下仙骨腟固定術が保険適応となりました。当院でも、2022年12月から子宮良性疾患に対してのロボット支援腹腔鏡下手術を開始しました。また2023年12月からは早期子宮体癌に関しても開始しています。

助産外来

▼ 助産外来の内容(妊婦健診は医師が担当し、助産外来では助産師が以下のことを行います。)

  • 保健指導 : 妊娠中の各時期における健康・生活相談を行います。
  • 精神支援 : 妊娠中の生活や育児についての悩みなどのお話を伺い、精神的な支援を行います。
  • 社会・生活支援 : 医療ソーシャルワーカーや市町村保健師などと連携し、ご家族が安心して赤ちゃんを迎えられる環境を整えることができるようお手伝いします。
  • 母親学級 : 当院で出産を予定されている方を対象に、毎週水・金曜日に開催しています。

▼ 外来日

曜日 : 月曜日・火曜日・木曜日(祝日を除く)医師による妊婦健診の前後の時間でお話を伺います。

▼ 費用

妊婦健診に含まれます。