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呼吸器外科

呼吸器外科では胸の病気、肺の病気、気管支の病気、縦隔の病気に対して専門的な診療を行っています。

概 要

呼吸器外科では次のような疾患を対象にしています

肺の腫瘍 (肺がん. 転移性肺腫瘍など)、縦隔腫瘍、気胸、血胸、多汗症、肺分画症など

呼吸器外科では次のような症状を持った方を診療しています

  • 健康診断のレントゲン検査や人間ドックの胸部CTで異常を指摘された
  • 他院に受診中、偶然、胸部に異常を指摘された
  • 胸痛や胸部の違和感
  • 咳・痰が止まらない
  • 血痰
  • 呼吸困難
  • 子供のころから手に汗が多く生活に支障がでている

診療体制

外来診療

呼吸器外科専門医が診療を担当しています。外来に初めて受診された場合、必要に応じて当日に高分解能CT断層撮影を施行し、微細な病変を検出し診断します。胸部MRI検査や気管支鏡による生検等の精密検査も行っています。

入院診療

2018年4月から保険診療として認可された最新型のダヴィンチサージカルシステム (da Vinci Xi, intuitive surgical)を活用した下記の手術を行っています。

  • ロボット支援 肺癌根治手術
  • ロボット支援 縦隔悪性腫瘍摘出術
  • ロボット支援 縦隔良性腫瘍摘出術

従来の手術法と比較して、より精密な手術が可能になった他、傷が小さく身体への負担が少なく(低侵襲)なりました。

診療方針

呼吸器は、生命にかかわる臓器であるため、患者さんの状態を的確に判断し、迅速に治療に結び付けることが大切です。特に肺がんなどの腫瘍は診断が困難な場合が多いのですが、当科では迅速に治療に結びつけるように努めています。

得意分野

肺がんや縦隔腫瘍などの各疾患の治療において、ダヴィンチサージカルシステムを活用したロボット支援手術や、低侵襲な胸腔鏡手術を提供しています。これら身体に負担の少ない手術によって、特に近年増加している高齢者の悪性疾患においても、生活の質(QOL:Quality of life) を損ねることなく、早期に社会復帰を目指していただきます。

呼吸器外科で実施している主な検査は次のようなものです

肺癌や縦隔腫瘍の心配のある方に対しては肺がん検診も行っています。まず高分解能CTを撮影し、必要に応じて下記の精密検査をお勧めしています。

▼ 気管支鏡検査

直径6mmのファイバー(内視鏡)を気管・気管支に通し肺の中を観察する検査です。主に肺腫瘍の確定診断のために腫瘍の一部を採取(生検)して癌かどうかの診断を行います。当科ではこれに気管支内超音波検査も併用し通常は採取困難な気管支外の病変(リンパ節など)の生検も行っています。

▼ 経皮的肺生検

肺の病変を超音波、CT等で見ながら身体の外から病変の一部を採取(生検)をし、肺の異常な影の原因について検査します。

▼ 胸腔鏡検査

最先端のハイブリッド手術室と、高知大学が開発した近赤外線蛍光技術を応用した精密な胸腔鏡検査を行っています。この方法では、非常に小さい肺病変を、的確に発見して摘出するすることが可能になりました。

呼吸器外科で実施している主な治療は次のようなものです

▼ 肺がん根治手術

肺癌に対して、病期や患者さんの状態にあわせて、ロボット支援胸腔鏡下手術から拡大手術まで行っています。

▼ 縦隔腫瘍手術

甲状腺や胸腺などから生じる縦隔(胸の中心部)腫瘍に対して、ロボット支援胸腔鏡手術を行っています。

▼ 自然気胸、肺良性腫瘍

胸腔鏡とよばれる細い手術機器を用いて、脇の下に5mm ~1cm程度の傷を数箇所つけて行う低侵襲手術を行っています。

▼ 手掌多汗症(緊張すると手や腋の下に汗をかきすぎる状態)

腋の下の皮膚のしわに隠れるように、3mm程度の傷を付けてETS: 胸腔鏡下胸部交感神経焼灼術を行っています。