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画像下治療(IVR)センター

概 要

画像下治療(IVR)センターとは

IVR(インターベンショナル・ラジオロジー)とは、血管造影・CT・超音波などの画像誘導下に経皮的に行う低侵襲医療で、日本では「画像下治療」と訳されます。外科的手術などと比べて体への負担が少なく、多くは局所麻酔で行います。体表に作った2-3mm程度の「針孔」から、血管内に細い管(カテーテル)を進めて行う血管系IVRと、直接病変に針などを穿刺して行う非血管系IVRに大別されます。画像で確認しながら病巣までカテーテルや針などを進めた後、「(薬剤を)注入する」、「(狭いところを)拡げる」、「(血管を)詰める」、「(病変を)焼く・あるいは凍らせる」、「(液体を)吸引する」などの単純な処置を行って治療します。
IVRセンターでは、画像診断に精通したIVR専門医と放射線技師・看護師らがチームとなり、安全で高精度なIVR手技を行います。小児から高齢者まで、頭部、心臓以外のすべての臓器が対象です。対象疾患はがん、脈管疾患、炎症性疾患から血管腫・血管奇形、救急にいたるまで多岐にわたり、これらの疾患の診断・治療過程において、様々な目的でIVRが行われます。当センターでは、関連する診療科・部門・部署と連携しながら、IVR診療に取り組んでいきます。また、救急IVRに迅速に対応できるよう、24時間オンコール体制を整備しています。
なお、当センターで行う腎臓がんに対する凍結療法において、令和元年8月現在治療機器が導入されている施設は全国でも数少なく、四国地方では他に一施設のみです。

主な対象疾患

各種悪性腫瘍、出血、血管腫・血管奇形、脈管(動脈、静脈、門脈、リンパ管)疾患、感染性疾患(腫瘍)など

外来診療日

*表記記号の区分(初診)
 ▲ : 他医療機関からの予約手続が必要
 ○ : 紹介状が絶対必要
 ◎ : 紹介状が原則必要だが、選定療養費を払えば受診可

曜日

得意分野

▼ 血管系IVR

  • 各種腫瘍に対する塞栓術:頭頸部、骨軟部、肝、腎、骨盤内腫瘍など
  • 血管病変に対する塞栓術:内臓動脈瘤、動静脈奇形、消化管静脈瘤、精索静脈瘤、骨盤うっ血症候群、ステントグラフト留置後エンドリークなど
  • 動注化学療法:頭頸部、肝、骨盤内腫瘍など
  • 血管形成術:透析シャント不全、血管狭窄、上・下大静脈症候群など
  • 静脈系IVR:副腎静脈サンプリング、CVカテーテル・ポート留置、静脈奇形硬化療法、静脈血栓塞栓症に対する経カテーテル治療など
  • 出血に対する塞栓術:外傷性出血、術後出血、喀血、産後出血、鼻出血、特発性出血など
  • 門脈系IVR:肝内門脈枝塞栓術(PTPE)、経頚静脈的肝内門脈肝静脈短絡術(TIPS)、バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)など
  • その他

▼ 非血管系IVR

  • CTガイド下腫瘍生検
  • CTガイド下腫瘍アブレーション:凍結療法(腎癌ほか)、ラジオ波焼灼療法(肝癌ほか)など
  • 経皮的膿瘍ドレナージ
  • 嚢胞性疾患に対する硬化療法
  • リンパ管造影、リンパ瘻に対する塞栓術
  • その他