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脊椎脊髄センター

概 要

脊椎脊髄センターとは

脊椎脊髄センターでは、脊椎・脊髄疾患に特化した診療・研究・教育部門として、脊椎・脊髄疾患に関する診断・治療および研究において豊富な経験と実績を有する専門医が診療や研究・教育に当たっています。対象疾患は頚椎症、椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症、腰部脊柱管狭窄症、脊柱変形などに代表される脊椎変性疾患ですが、高齢者の方に多い骨粗鬆症性椎体骨折や脊髄腫瘍、脊髄空洞症、キアリⅠ型奇形などの脊髄に発生する様々な稀な疾患も診療しています。高知の地域特性として、高齢な患者さんに多い脊椎・脊髄疾患に対し、個々の健康状態を考慮した適切な治療を行います。

主な対象疾患

頚椎症性脊髄症・神経根症、後縦靭帯骨化症、頚椎から腰椎までの椎間板ヘルニアや後縦靭帯骨化症、脊椎骨粗鬆症やそれに関連する椎体骨折、小児から高齢者の脊柱変形、腰椎分離症などの脊椎スポーツ障害、脊髄腫瘍をはじめとする稀な難治性疾患など

脊椎脊髄センターの体制

曜日 午前 午後
月曜日 喜安 克仁(講師)
青山 直樹(医員)
喜安 克仁(講師)
火曜日 喜安 克仁(講師)
田所 伸朗(特任助教)
(第2・4手術日)
田所 伸朗(特任助教)
水曜日 手術日
木曜日 田所 伸朗(特任助教) 溝渕 周平(医員)
金曜日 手術日

得意分野

▼ 脊椎脊髄疾患

頚椎症性脊髄症や神経根症、頚椎および胸椎の後縦靭帯骨化症、頚椎から腰椎までの椎間板ヘルニア、小児から高齢者までの脊柱側弯症や後弯症、脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症や分離すべり症などの腰椎不安定症、腰椎分離症などの脊椎スポーツ障害、慢性腰痛症などの疾患に対し、最新の医療技術を備えた担当医師らが、画像診断だけでなく、従来得意としている電気生理学的検査による機能診断法を駆使して的確に病態判断し、患者さんの健康状態に合わせたできるだけ侵襲の少ない治療法を選択して行うようにしています。

▼ 骨粗鬆症性椎体骨折

骨粗鬆症による椎体骨折やその癒合不全に対し、生体活性を有するペースト状人工骨であるリン酸カルシウムセメントを骨折椎体内に低侵襲性に充填して骨折椎体を安定化し、同時に後弯変形も矯正する侵襲の少ない、安全な治療法を開発して行っています。椎体骨折に関連する神経麻痺などの難治性病態にも的確に対応します。

▼ 腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症

腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症に対して脊椎内視鏡を用いた最小侵襲手術を行っています。また、腰部脊柱管狭窄症には、腰背部の筋肉を手術で剥離せずに温存して、障害となる狭窄のみ取り除く最新の低侵襲手術も行い、成果を上げています。

▼ 腰椎不安定症

チタン製メッシュブロックは当科で開発した臨床応用されている生体材料であり、腰椎の固定術に使用しています。このブロックの使用により、移植骨を採骨する必要がなくなる上、骨の力学的特徴に類似しているため周囲の骨となじみやすく、高齢患者に対しても、きわめて良好な手術成績を収めています。また経皮的スクリュー固定などの低侵襲脊椎安定化手術にも対応し、侵襲の少ない腰椎固定術も行っています。

▼ 脊柱変形

小児の特発性側弯症に対する装具療法から変形矯正固定術だけでなく、高齢者の腰曲がりの原因となる変形側弯症や後弯症などにも対応し、最先端の技術を駆使して脊柱変形疾患全般に幅広く対応します。

▼ 腰椎分離症

脊椎スポーツ障害の代表的疾患である腰椎分離症に対して、最小侵襲経皮的分離部固定術を開発しました。それにより早期の骨癒合が得られスポーツ復帰時期が大幅に短縮されています。