公開日 2022年11月15日
総合科学系複合領域科学部門の小﨑大輔講師らの研究課題が、令和4年度高知県産学官連携産業創出支援事業(実用化研究型)に採択されました。
本事業は、大学等の研究シーズや企業ニーズに基づき、概ね3年程度で事業化研究(製品化研究)への移行が見込めるなど、将来的に事業化が期待できる新たな研究開発要素を持った中期的な実用化研究を採択し、研究開発の熟度を高めていくことで本県の産業振興につなげることを目的とした高知県の委託事業です。
小﨑講師は、2020年から司牡丹酒造と共同研究を行っており、日本酒醸造で重要となる糖、有機酸、アルコールを安価で同時分析可能な世界初の同時分析法(MFS-IC)を開発し、日本酒醸造の過程で「醸造条件」と「酒質成分」の関係の効率的な解析に成功しています。本研究は、上記の体制を発展させて、「醸造条件」が未解明な優良酵母などを積極的に利用した新商品開発事業の創出とそれに伴う収益拡大や県経済の活性化を目指すものであり、既に司牡丹酒造において、本技術を導入した日本酒醸造が開始されています。
小﨑講師らの本課題は、昨年度の募集時に新規採択され1年間研究を進めてきました。今回の継続決定により、実用化に向けて更なる発展を目指します。
(写真左から) 小﨑大輔氏(高知大学・講師)、浅野徹氏(司牡丹酒造・杜氏)、竹村昭彦氏(司牡丹酒造・社長)、
光井優太氏(高知大学・修士1年)、吉中太一氏(司牡丹酒造・蔵人)、平野健太郎氏(司牡丹酒造・蔵人)