◆医学部医学科微生物学講座の橋田裕美子助教及び大畑雅典教授らの研究グループの研究成果が、米国感染症学会学術誌『The Journal of Infectious Diseases』に掲載されました

2023年12月6日

 医学部医学科微生物学講座の橋田裕美子助教及び大畑雅典教授らの研究グループの研究成果が、米国感染症学会学術誌『The Journal of Infectious Diseases』に掲載され、2023年11月23日に電子版が公開されました。

 本研究グループは、2016年に発見された新しいヒトパルボウイルスであるクタウイルスが不顕性感染の状態で皮膚に常在し得ること(Virology Journal 20:69, 2023. ※1)、また、本ウイルスが皮膚T細胞リンパ腫、特に菌状息肉症と関連することを明らかにしてきました(Journal of Clinical Virology 165:105523, 2023. ※2)。今回の研究では、菌状息肉症の先行病変である大局面型類乾癬においてもクタウイルスの感染が確認できました。

 本研究により、皮膚に存在するクタウイルスが何らかの条件で増殖した結果、類乾癬という皮膚慢性炎症を引き起こし、これが菌状息肉症の発生母地となることが示されました。これらの結果は、大局面型類乾癬におけるクタウイルスの検出が菌状息肉症への進展を予測できるバイオマーカーになり得る可能性など、さらなる研究につながることが期待されます。

 本研究は医学部医学科皮膚科学講座との共同研究です。

 

<論文名>Cutavirus infection in large plaque parapsoriasis, a premalignant condition of mycosis fungoides

<和訳>菌状息肉症の前がん病変である大局面型類乾癬におけるクタウイルス感染

 論文の詳細はこちらから

 

(※1)令和5年4月28日掲載:医学部医学科微生物学講座の橋田裕美子助教及び大畑雅典教授らの研究グループの研究成果がウイルス学の国際誌『Virology Journal』に掲載されました

(※2)令和5年6月23日掲載:医学部微生物学講座の橋田裕美子助教及び大畑雅典教授らの研究グループの研究成果が学術誌『Journal of Clinical Virology』に掲載されました

 

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