高知大学医学部 テニュアトラック普及・定着事業






太田信哉特任助教の論文が「PLoS ONE」誌に掲載されました。

高知大学先端医療学推進センターは、細胞分裂時に紡錘体を維持するメカニズムの一端を発見しました。
 本研究は、高知大学医学部先端医療学推進センター 太田 信哉 テニュアトラック特任助教のグループにより研究が行われ、オンライン版科学雑誌「PLoS ONE」にて論文を発表いたしました。
 機能未知タンパク質C1orf96は、最近米国のグループからCentriole, Cilia And Spindle-Associated Protein (CSAP)として同定され、発生段階におけるその欠失は脳や神経系の未発達な個体を生むことが報告されていました。太田特任助教らのグループは、CSAPが中心体周辺の星状微小管に結合し、スピンドルを安定化させる作用を持つことを発見しました。また、CSAPの結合した領域にはNuMAやAuroraAなどの中心体周辺タンパク質がリクルートされることを確認し、その作用ゆえにCSAPの過剰は複数のスピンドル極の形成を促進することも見出しました。さらに、CSAPの欠失はNuMAをはじめとする中心体周辺タンパク質の局在異常を引き起こすことも明らかにしており、CSAPの量的調整が発生段階の細胞分裂の制御に重要であることが示唆されました。

◆発表雑誌
Polyglutamylated tubulin binding protein C1orf96/CSAP is involved in microtubule stabilization in mitotic spindles
PLoS ONE 10(11):e0142798. doi:10.1371/journal.pone.0142798.
著者:太田信哉(責任著者),濵田真也子,佐藤信子,虎本伊代

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